プログラム
【緊急セッション】
1.コロナの状況下での基礎系実習に関して
COVID-19は医学部卒前教育の様相をあっという間に変えていった。2020年3月ころから、医学部教員は集合授業のオンライン化などに心血を注ぎ、資料の事前アップロードや反転授業化など思いがけない利点すら見かけられた。しかし、基礎系の実習と臨床実習は壊滅的な打撃を受けた。大学に学生が来れない状況下での実習とはなにか?解のない問いに対して多くの教員が戦っている。 このセッションでは、解剖学実習の教員、実習を受ける(はずだった)学生、遠隔教育による実習方法に詳しい教員の3名のシンポジストと情報を共有し、オンラインの参加者と討論を行いたい。まだ終わっていないCOVID-19の状況で、数年続くかもしれない状況に備えることは喫緊かつ重要である。
オーガナイザー:
小西 靖彦
(京都大学 医学研究科 教授/日本医学教育学会 理事長)
2.WEB試験の理想と現実
2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により教育のオンライン化が急速に進んだが、その中で大きな課題となった試験の実施方法であった。これまでの試験では、不正がないよう厳密に管理した環境において、制限時間を設けて主に知識を評価していたが、コロナ禍でその方法を大きく変更することを迫られることになった。本企画では、医学教育学の知見を踏まえながら、WEB試験実施の具体的な事例の検討を行う。またそもそも評価とはどうあるべきなのか、またどのような評価方法が選択肢になるのか、などについても、自由闊達に議論できる場を提供したいと考えている。
オーガナイザー:
錦織 宏
(名古屋大学医学研究科 教授)