JP EN

委員会企画

国際委員会

国際学会報告(SABCS2023,GBCC2023,TIBCS2023) 抄録

7月11日(木)8:20-9:35
第3会場(仙台国際センター会議棟 2F 萩)

座長: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)
田根 香織 (兵庫県立がんセンター 乳腺外科)

1. SABCS2023 Travel Grant報告

Expression and co-expression patterns of TROP2 and HER2 in breast cancer:
implications for bispecific antibody-drug conjugate therapy

演者: 大西 舞 (国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科)

Selective elimination of CD169+ macrophages in lymph nodes invaded by breast cancers

演者: 前島 佑里奈 (京都大学医学部附属病院 乳腺外科/京都大学 医生物学研究所)

Eribulin Induces Chromosomal Instability and Enhances cGAS Expression in the Nucleus of Triple-Negative Breast Cancer

演者: 山田 英幸 (千葉大学 臓器制御外科学)

2. GBCC報告

演者: 渡瀬 智佳史 (国立がん研究センター中央病院 乳腺外科)

3. TIBCS報告

演者: 伏見 淳 (東京慈恵会医科大学 乳腺・内分泌外科)

規約委員会

乳癌取扱い規約第19版 変更点の解説

規約委員の間で、乳癌取扱い規約第19版への改訂作業がすすめられてきた。特に難航してきたのが乳癌の組織分類である。改訂に臨む考え方、主な変更予定の点につき、現時点での進捗状況を臨床編、病理編、バイオマーカー、治療効果判定基準に分けて解説いただく予定である。

7月11日(木)10:10-11:20
第3会場(仙台国際センター会議棟 2F 萩)

座長: 杉江 知治 (関西医科大学香里病院 化学療法センター)
津田 均 (医療法人社団誠馨会 千葉メディカルセンター 病理診断科)

臨床編

演者: 川端 英孝 (虎の門病院 乳腺・内分泌外科)

病理編

演者: 山口 倫 (長崎大学病院 病理診断科・病理部)

バイオマーカー(遺伝子を含む)

演者: 杉江 知治 (関西医科大学香里病院 化学療法センター)

治療効果判定基準

演者: 向井 博文 (国立がん研究センター東病院 腫瘍内科)

編集委員会

Breast Cancer企画
~臨床研究を始めてみよう~

Breast Cancer誌は1994年に創刊されて以来、日本乳癌学会のオフィシャルジャーナルとして国際的に発展してまいりました。そのミッションは、乳癌に関する基礎、臨床、トランスレーショナルリサーチを促進し、乳癌リサーチの分野に新たな科学的視点を与える、というものです。本年度も日本を含めた多くの国から、たくさんのすぐれた論文を発表いただきました。本セッションは、日本乳癌学会の会員の皆様に、日常の臨床経験のなかから、どのように臨床研究を企画・開始し、実行・完成させていくのかという観点から、毎年多数の臨床研究を発表されている柏木伸一郎先生(大阪公立大学乳腺外科学講座)をお迎えし臨床研究の進め方のお話をいただきます。また Breast Cancerのeditorやreviewerとして活躍されている先生方と臨床研究の進め方についてディスカッションできればと思います。自分で臨床研究を行いたい、後輩の指導をしたい、という皆様の積極的な参加をお待ちしております。

7月11日(木)13:10-14:40
第3会場(仙台国際センター会議棟 2F 萩)

総合司会: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)

1. Best of Breast Cancer 表彰式

表彰者: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)
受賞者: 井本 滋 (杏林大学医学部付属病院 乳腺外科)
植松 孝悦 (静岡県立静岡がんセンター 乳腺画像診断科兼生理検査科)
二村 学 (岐阜大学医学部附属病院 乳腺外科)
大住 省三 (国立病院機構 四国がんセンター 乳腺外科)
越智 友洋 (聖路加国際病院 乳腺外科)
Samia Kada Mohammed (Department of Gynaecology and Obstetrics, Jean Verdier Hospital, France)

2. 第25回Breast Cancer 優秀論文賞講演

講演司会: 林田 哲 (慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科)
山口 倫 (長崎大学病院 病理診断科・病理部)

Programmed death ligand 1-positive immune cells in primary tumor or metastatic axillary lymph nodes can predict prognosis of
triple-negative breast cancer even when present at < 1% in the tumor region

演者: 富岡 伸元 (国立病院機構北海道がんセンター)

Factors associated with financial toxicity in patients with breast cancer in Japan: a comparison of patient and physician perspectives

演者: 佐伯 澄人 (がん研有明病院 乳腺センター)

3. 講演

座長: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)

臨床研究の始め方・論文のまとめ方

演者: 柏木 伸一郎 (大阪公立大学大学院 乳腺外科学)

4. パネルディスカッション

座長: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)
林田 哲 (慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科)
山口 倫 (長崎大学病院 病理診断科・病理部)
パネリスト: 柏木 伸一郎 (大阪公立大学大学院 乳腺外科学)
田辺 真彦 (東京大学医学部附属病院 乳腺内分泌外科)
角舎 学行 (島根大学医学部附属病院 乳腺センター)
平 成人 (川崎医科大学 乳腺甲状腺外科学)
石黒 洋 (埼玉医科大学国際医療センター 乳腺腫瘍科)

学術委員会

研究奨励賞受賞講演および
日本乳癌学会班研究報告 抄録

本セッションでは2024年度第30回日本乳癌学会研究奨励賞を受賞された3名の先生に受賞講演をいただきます。また、班研究報告として2023年度第29回班研究の中間報告と2022年度第28回班研究の最終報告をいただきます。

7月11日(木)15:00-16:10
第3会場(仙台国際センター会議棟 2F 萩)

座長: 佐治 重衡 (福島県立医科大学 医学部 腫瘍内科学講座)
平 成人 (川崎医科大学 乳腺甲状腺外科学)

1. 研究奨励賞受賞者講演

乳癌患者組織及び患者由来オルガノイドにおける腫瘍内不均一性の検討
日本における乳癌患者の経済毒性に関する研究

演者: 佐伯 澄人 (がん研有明病院 乳腺センター/がん研究所 がんエピゲノムプロジェクト)

遺伝子発現解析に基づいた乳がんの腫瘍内細胞不均一性に関する研究

演者: 都倉 桃子 (昭和大学江東豊洲病院 乳腺外科/国立がん研究センター研究所 病態情報学ユニット)

多細胞間遺伝子ネットワーク解析による非浸潤性乳管がんの進展過程の原理解明に基づいたリスク層別化の取り組み
(~非浸潤性乳管がんの治療精密化を目指して~)

演者: 永澤 慧 (東京大学新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻/聖マリアンナ医科大学 乳腺・内分泌外科/
国立がん研究センター東病院 乳腺外科)

2. 日本乳癌学会班研究報告

乳房部分切除後の局所治療の標準化に関する研究(第29回中間報告)

演者: 坂井 威彦 (第29回班長:がん研究会有明病院 乳腺センター)

遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診断後の心理的・身体的変化の評価(第28回最終報告)

演者: 原田 成美 (第28回班長:東北大学病院 総合外科(乳腺内分泌外科))

教育・研修委員会

新たな教育プロジェクトの始動

日本乳癌学会教育・研修委員会では、乳腺専門医・認定医セミナー(旧乳腺専門医セミナー)開催や、乳腺腫瘍学の編集・改訂、学術総会時の教育セミナーをはじめとする各種セミナーの企画などを行ってきた。学会としての教育・研修活動を活性化する目的で、2023年には教育ツール作成企画WG・教育セミナー企画WG・市民啓発WGの3つのWGを新たに結成し、活動を広げている。特に、コロナ禍で盛んとなった、webセミナー開催やweb上で学習できる教育資材の作成やそれらの活用などに力を入れている。本委員会企画では、新たなWGでの活動内容について紹介し、学会員の全職種・全世代に喜ばれる教育・研修活動の推進についてディスカッションする予定である。

7月11日(木)8:20-9:20
第4会場(仙台国際センター会議棟 2F 桜1)

座長: 石黒 洋 (埼玉医科大学国際医療センター 乳腺腫瘍科)
遠山 竜也 (名古屋市立大学大学院医学研究科 乳腺外科学分野)

教育プロジェクト概要

演者: 山内 智香子 (滋賀県立総合病院 放射線治療科)

教育セミナー企画WGの活動紹介

演者: 澤木 正孝 (愛知県がんセンター 乳腺科)

教育ツール作成企画WGの活動紹介

演者: 林田 哲 (慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科)

市民啓発WGの活動紹介

演者: 枝園 忠彦 (岡山大学病院 乳腺・内分泌外科)

働き方検討委員会

ご活用下さい!外来説明支援ビデオ&
働き方コンテスト授賞式

働き方検討委員会では2023年度より、外来の説明時間を削減する目的で外来説明支援動画作成を行っている。現在センチネルリンパ節生検、乳房手術、郭清の動画が完成しており、①内容の紹介と今後の動画作成予定について、②作成された動画の活用方法と、その効果のアンケート調査結果を報告する。
本企画では知恵の共有として、今年度から開始された働き方改革に対する各施設の取り組みについて募集を行った。応募された各施設より自施設の取り組み・工夫を発表していただく。発表を聞くことで、自分たちが効率よく働くために行動できる具体的なことを知ることができる。本企画が業務負担軽減の一歩につながる場となることを目指す。

7月11日(木)10:10-11:20
第4会場(仙台国際センター会議棟 2F 桜1)

座長: 明石 定子 (東京女子医科大学 医学部 外科学講座 乳腺外科学分野)
荻谷 朗子 (日本赤十字社医療センター 乳腺外科)

1. 講演

外来説明支援ビデオの開発経緯と制作過程

演者: 伏見 淳 (東京慈恵会医科大学 乳腺・内分泌外科)

説明動画導入が及ぼす患者および主治医への効果

演者: 塚部 昌美 (大阪大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科)

2. 働き方コンテスト優勝チーム表彰・受賞発表

将来検討委員会(ラジオ波焼灼療法検討ワーキング)

保険収載されたラジオ波焼灼療法

ラジオ波焼灼療法の早期乳癌への適応拡大が2023年7月7日に薬事承認され、同年12月1日に保険収載された。使用目的は乳腺腫瘍(腫瘍径1.5cm以下の単発、触診及び画像診断による腋窩リンパ節転移及び遠隔転移を認めない限局性早期乳癌)に対する治療を目的とした凝固及び焼灼となった。薬事承認の承認条件として、「ラジオ波焼灼システムによる治療に関連する十分な知識及び経験を有する医師が、本品の使用方法に関する技能や手技に伴う合併症の知識を十分に習得した上で、治療に係る体制が整った医療機関において本品を用いるよう、関連学会との協力により作成された適正使用指針周知、講習の実施等、必要な措置を講ずること。」とされた。日本乳癌学会ではラジオ波焼灼療法検討ワーキングを設置し、保険収載に向けた準備を実施したので報告する。

7月11日(木)8:20-9:50
第5会場(仙台国際センター会議棟 3F 白橿)

座長: 高橋 將人 (北海道大学病院 乳腺外科)
木下 貴之 (国立病院機構東京医療センター 乳腺外科)

総論

演者: 高橋 將人 (北海道大学病院 乳腺外科)

適正使用指針

演者: 木下 貴之 (国立病院機構東京医療センター 乳腺外科)

標準的手技

演者: 藤澤 知巳 (群馬県立がんセンター 乳腺科)

実施上の注意点(放射線治療医から)

演者: 淡河 恵津世 (久留米大学病院 放射線腫瘍センター)

実施上の注意点(放射線診断医から)

演者: 戸﨑 光宏 (相良病院 放射線科)

実施上の注意点(病理医から)

演者: 吉田 正行 (国立がん研究センター中央病院 病理診断科)

RFAを新しく始めて

演者: 奥野 潤 (大阪国際がんセンター 乳腺・内分泌外科)

診療ガイドライン委員会

2022年版Web改訂と患者さん向け
診療ガイドラインの要点

乳癌診療ガイドラインは2022年版発刊以降2度のWeb改訂を行った。また、その2022年版を基に患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版を作成し、発刊した。本企画では、2回のWeb改訂の要点と以前のものと大きく構成を変更した患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版の要点について解説する。さらに2023年末に実施した2022年版に対する会員向けアンケートの結果についても概説し、次回2026年版の作成に反映する予定である。

7月11日(木)10:10-11:10
第5会場(仙台国際センター会議棟 3F 白橿)

座長: 山本 豊 (熊本大学病院 乳腺・内分泌外科)
山内 智香子 (滋賀県立総合病院 放射線治療科)

Web改訂の要点:薬物療法

演者: 永井 成勲 (埼玉県立がんセンター 乳腺腫瘍内科)

Web改訂の要点:外科療法

演者: 坂井 威彦 (がん研究会有明病院 乳腺センター)

Web改訂の要点:放射線療法

演者: 吉村 通央 (京都大学 医学部 放射線腫瘍学・画像応用治療学)

Web改訂の要点:疫学・予防

演者: 河合 賢朗 (山形大学医学部 外科学第一講座)

Web改訂の要点:検診・画像診断

演者: 久保田 一徳 (獨協医科大学埼玉医療センター 放射線科)

Web改訂の要点:病理診断

演者: 本間 尚子 (東邦大学 医学部 病院病理学講座)

患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版の要点

演者: 徳永 えり子 (国立病院機構 九州がんセンター 乳腺科)

アンケート結果

演者: 遠山 竜也 (名古屋市立大学大学院医学研究科 乳腺外科学分野)

専門医制度委員会、認定委員会、地方活性化委員会 合同委員会

新専門医制度・新認定制度の進捗状況と
今後について

今年度も、専門医制度・認定・地方創生合同委員会報告を開催させていただきます。専門医制度委員会からは、新専門医制度の進捗状況、および乳腺外科専門医の認定状況について報告するとともに、機構専門医制度と乳癌学会専門医制度の今後の方向性についても議論されている内容をお伝えいたします。
認定委員会は、施設ならびに個人資格についての審査認定作業を担っています。機構による新専門医制度への移行に伴い、日本乳癌学会は、今年度から新認定医・新認定施設制度を開始しました。その基盤設計を担当した、地方創生合同委員会とともに、制度の紹介と今後の展望を議論できればと思います。
地方活性化委員会は委員数を増やして、新認定医・新認定施設の状況や各地方会の役割について議論してきました。本委員会の意見をまとめて専門医制度委員会・認定委員会に上げることによって、地域の意見を学会運営に反映したいと考えて活動してきました。これまでの経緯をご報告したいと思います。

7月11日(木)13:10-14:10
第5会場(仙台国際センター会議棟 3F 白橿)

座長兼演者: 石田 孝宣 (専門医制度委員会 委員長:東北大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学分野)
増田 慎三 (認定委員会 委員長:京都大学大学院医学研究科 乳腺外科)
石川 孝 (地方活性化委員会 委員長:東京医科大学 乳腺科学分野)

予防・検診関連委員会

PPV3の意義と普及のための
啓発活動への提言 抄録

7月11日(木)15:30-16:45
第5会場(仙台国際センター会議棟 3F 白橿)

座長: 石田 孝宣 (東北大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学分野)
植松 孝悦 (静岡がんセンター 乳腺画像診断科)

1. 講演

診断カテゴリーの考え方と具体例

演者: 久保田 一徳 (獨協医科大学 埼玉医療センター 放射線科)
角田 博子 (聖路加国際病院 放射線科)

『検診カテゴリーと診断カテゴリーに基づく乳がん検診精検報告書作成マニュアル』に準じた精密検査の現状

演者: 川西 佳奈 (神戸市立西神戸医療センター 乳腺外科)

PPV3により各施設の診断精度向上を目指すための岡山県精密検査依頼・報告書/初年度結果から読み解けること

演者: 中島 一毅 (川崎医科大学総合医療センター 外科・川崎医科大学 総合外科学/
岡山県生活習慣病検診等管理指導協議会 乳がん部会)

2. 総合討論

パネリスト: 久保田 一徳 (獨協医科大学埼玉医療センター 放射線科)
角田 博子 (聖路加国際病院 放射線科)
川西 佳奈 (神戸市立西神戸医療センター 乳腺外科)
中島 一毅 (川崎医科大学総合医療センター 外科・川崎医科大学 総合外科学/
岡山県生活習慣病検診等管理指導協議会 乳がん部会)
スペシャル
コメンテーター
阿部 裕之 (シカゴ大学医学部 放射線科)

チーム医療推進委員会

乳癌チーム医療看護師制度創設に向けて

チーム医療推進委員会のミッションは、乳癌診療において多職種によるチーム医療をより推進し、多様な患者のニーズに対応するとともに、チームメンバーの満足度も高め、乳癌診療の質の向上を目指すことである。本委員会では、乳がんチーム医療における看護の質向上を目指しチーム医療看護師認定制度を計画している。本企画では、乳癌チーム医療においてメディカルスタッフに求められるコンピテンシーについて各職種の立場から検討したい。

7月11日(木)13:10-13:50
第6会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室2)

座長: 明石 定子 (東京女子医科大学 医学部 外科学講座 乳腺外科学分野)
渡邊 知映 (昭和大学保健医療学部 看護学科)

1. 講演

チーム医療看護師のニーズと期待:医師の立場から

演者: 緒方 秀昭 (東邦大学医療センター大森病院 乳腺・内分泌外科)

チーム医療看護師のニーズと期待:乳がん看護認定看護師の立場から

演者: 金澤 麻衣子 (東北大学病院 看護部)

チーム医療看護師制度の概要

演者: 渡邊 知映 (昭和大学保健医療学部 看護学科)

2. 全体討議

パネリスト: 緒方 秀昭 (東邦大学医療センター大森病院 乳腺・内分泌外科)
金澤 麻衣子 (東北大学病院 看護部)
宮本 康敬 (浜松医療センター 薬剤科)

総務委員会(臨床研究推進小委員会)

薬剤開発への患者参画を目指して
~患者に寄り添う薬剤開発~

要乳癌診療におけるがん薬物療法の役割は大きく、近年の薬剤開発に伴い予後の改善が報告されている。一方、多岐にわたる副作用や治療費の増大など負の側面が患者や家族に負担を強いており、患者本位の治療薬開発が求められている。さらに、医療側も臨床試験に伴う業務の煩雑さ、日常診療の多忙もあり治療薬開発が進まない状況もある。患者の立場に立った薬剤開発を推進するためにも、患者団体、製薬業界、PMDA、アカデミアが率直に意見交換できる場が必要であり、そのために本シンポジウムを企画した。近年承認された新薬の承認プロセスをPMDAの技官にわかりやすく解説頂く。
また、患者団体代表による臨床試験や治験への参加の取り組みについて、アカデミアからは患者参画を促進するための活動について紹介いただくとともに、製薬企業の立場からの意見も交えながら、参加者とともに、“患者に寄り添う薬剤開発”を目指した課題解決について討論を深めたい。

7月11日(木)15:00-16:30
第6会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室2)

座長: 鶴谷 純司 (昭和大学 先端がん治療研究所)
山下 年成 (神奈川県立がんセンター 乳腺外科)

1. 講演

新薬の承認プロセスと現状(トラスツズマブデルクステカン、カピバセルチブ)

演者: 庄司 奈緒子 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構 新薬審査第5部)

PPIに関する取り組み:全国がん患者連合の理事として

演者: 桜井 なおみ (一般社団法人CSRプロジェクト)

臨床研究へ患者参画促進の活動について

演者: 枝園 忠彦 (岡山大学病院 乳腺・内分泌外科)

2. パネルディスカッション

パネリスト: 庄司 奈緒子 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構 新薬審査第5部)
桜井 なおみ (一般社団法人 CSRプロジェクト)
枝園 忠彦 (岡山大学病院 乳腺・内分泌外科)
関口 勝 (第一三共株式会社)

地域医療連携・診療向上委員会

地域医療委員会と診療向上委員会からの活動報告

【地域医療委員会報告】
地域医療委員会は2年前に設置された新しい委員会です。無床、有床診療所ならびに小規模病院の医師が日々感じている課題や問題点に光を当てて、乳癌学会が関与できる課題は学会に改善を働きかけてもらい、ひいては患者さんの医療環境を改善することを目的としています。まずはアンケートにより拾い上げた問題点の改善を乳癌学会に働きかけて一定の成果を得ています。本セッションでは、今までの取り組みと課題について、ご報告いたします。

【診療向上委員会報告】
診療向上委員会(旧QI委員会)では、NCD(National Clinical Database)内の診療データを用いて、各施設のQuality Indicator(医療の質指標,QI)の状況を施設にフィードバックしてきました。今セッションでは医療の質の評価方法や国内外のがん診療の質向上の取り組み事例を紹介し、診療向上委員会による国内施設の乳癌診療の質向上の取り組みについてご報告いたします。

7月11日(木)13:10-14:10
第7会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室3)

座長: 宮良 球一郎 (宮良クリニック)

地域医療委員会報告

演者: 相原 智彦 (地域医療・診療向上委員会 副委員長:相原病院 乳腺科)

診療向上委員会報告 -乳癌診療の質向上の取り組み-

演者: 相良 安昭 (地域医療・診療向上委員会 副委員長:相良病院)

選挙委員会

評議員選挙改革の現状報告

乳癌罹患数は増加を続けており、医師の働き方改革などの問題が近年クローズアップされてきました。また新規薬剤の登場により診療科横断および多職種連携が今まで以上に重要になってきました。乳癌診療に関わる様々な問題に日本乳癌学会として対応するには、問題を討議する評議員の存在は大変重要であり、多様な人材を不公平感なく選出する評議員選挙制度は極めて重要であると考えます。
本年定時総会にて審議された評議員立候補資格の改訂および若手評議員数の目安について、その内容の詳細を会員の皆様に報告いたします。

7月11日(木)15:20-16:00
第7会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室3)

座長兼演者: 高橋 將人 (北海道大学病院 乳腺外科)
増田 慎三 (京都大学大学院医学研究科 外科学講座 乳腺外科分野)
原 文堅 (愛知県がんセンター 乳腺科)

評議員立候補資格(定款施行細則第6条に規定)改訂

選挙および理事推薦での若手評議員数の目安について

質疑応答

登録・データサイエンス委員会

NCD乳癌登録を利用した研究;
研究の中間報告

NCD乳癌登録データを利用した研究として、2024年に3年目を迎える2021年度研究課題の節目報告と、2年目である2022年度研究課題の進捗報告を本セッションで行っていただきます。会員の皆様に研究成果をご報告したいと思います。

7月11日(木)10:10-11:10
第8会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室4)

座長: 佐治 重衡 (福島県立医科大学 医学部 腫瘍内科学講座)
新倉 直樹 (東海大学医学部 乳腺・腫瘍科学)

1. 2021年度研究課題:節目報告

演者: 永山 愛子 (慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科)
太治 智愛 (兵庫県立尼崎総合医療センター 乳腺外科)

2. 2022年度研究課題:進捗報告

演者: 神尾 英則 (がん・感染症センター 都立駒込病院 外科(乳腺))
成井 一隆 (横浜市立大学附属市民総合医療センター 乳腺・甲状腺外科)
坂根 純奈 (大阪医科薬科大学 乳腺・内分泌外科)

総務委員会(会員サービス検討小委員会)

各地方から育む乳癌学会の"MIRAY":
若手グループMIRAY1の活動と展望

会員サービス検討小委員会では、これからの乳腺診療を支える若い人材、若手乳腺診療医、メディカルスタッフ、一人一人が、希望あるMIRAYを描ける世界を実現するために、2022年より若手医師グループ「MIRAY1」を設立。発足から1年、公式LINE開設を皮切りに、全国の若手医師、学生と“繋がる” 活動を行ってきた、MIRAY1の活動報告と、その重要な起点であると感じた各地方会での活動を紹介し、各地域での乳腺診療医獲得や、魅力的な乳腺診療教育体制に向けた現状の共有、そして、活動の今後の展望について、地方活性化委員長である石川孝先生と教育・研修委員会委員長である山内智香子先生をお迎えしてMIRAY1の各地域リーダーと議論したい。

7月12日(金)15:30-17:00
第6会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室2)

座長: 井口 雅史 (金沢医科大学 乳腺・内分泌外科)
増田 紘子 (昭和大学 外科学講座乳腺外科学部門)

1. 活動報告

MIRAY1のこれまでの活動

演者: 増田 紘子 (昭和大学 外科学講座乳腺外科学部門)

off-site/広報グループの活動報告

演者: 村上 朱里 (愛媛大学 乳腺センター)

on-site/教育グループの活動報告

演者: 伊藤 亜樹 (秋田赤十字病院 乳腺外科)

2. 地方会リーダー及びコメンテーターの先生方とのパネルディスカッション

コメンテーター: 石川 孝 (地方活性化委員会 委員長:東京医科大学 乳腺科学分野)
山内 智香子 (教育・研修委員会 委員長:滋賀県立総合病院 放射線治療科)
パネリスト: 和田 朝香 (北海道・東北地方会リーダー:聖路加国際病院 乳腺外科)
利川 千絵 (関東地方会リーダー:新潟市民病院 乳腺外科)
飯田 優理香 (中部地方会リーダー:高岡市民病院 外科)
岩朝 勤 (近畿地方会リーダー:近畿大学 腫瘍内科)
木村 優里 (中国四国地方会リーダー:がん研究会有明病院 乳腺外科/広島大学病院 乳腺外科)
林 早織 (九州地方会リーダー:九州大学病院 乳腺外科)

将来検討委員会

将来検討委員会における活動の焦点

7月12日(金)9:00-10:00
第8会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室4)

座長: 戸井 雅和 (がん・感染症センター 都立駒込病院)
木下 貴之 (国立病院機構東京医療センター 乳腺外科)

ビッグデータサイエンス:現状と今後の方向性

演者: 森田 智視 (京都大学大学院医学研究科 医学統計生物情報学)

AI-WGによる乳癌に関わるAIの活用のための基盤づくり

演者: 鈴木 貴 (東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野)

リスク層別化検診導入に向けた課題

演者: 髙田 正泰 (関西医科大学 乳腺外科学講座)

リキッドバイオプシーの臨床展開と将来展望

演者: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)

乳癌ラジオ波焼灼療法の進捗 
乳癌ロボット支援下手術の現状

演者: 木下 貴之 (国立病院機構東京医療センター 乳腺外科)

乳房再建の普及のための活動について

演者: 山本 豊 (熊本大学病院 乳腺・内分泌外科)

将来検討委員会(リキッドバイオプシーワーキンググループ)

乳がんのリキッドバイオプシーの
最新情報の共有と社会的問題点を議論する

リキッドバイオプシーは、乳がんの診断とフォローに対する非侵襲的で包括的なアプローチを提供ツールとして研究が進んでいます。この技術は、ctDNAや循環miRNAなどのバイオマーカーを評価し、低侵襲で包括的なゲノムプロファイルを提供してくれることで、乳がんの転帰を向上させる可能性が期待されています。
一方で、ネット等で乳がんの早期発見を謳ったリキッドバイオプシーがいくつも存在し、「ネットでの検診で問題なかったから通常の乳がん検診を受けていなかった」と言って乳がんが発見されるケースも出てきています。
この委員会企画では、乳がんにおけるリキッドバイオプシーの検診・微小残存病変による術後モニタリング・転移再発での活用についての最新の情報を会員の皆様に提供するとともに、乳がんの早期発見を謳ってネット等で広告・販売されているリキッドバイオプシーに対する対応にディスカッションを予定しております。
多くの会員の皆様に御意見を頂きたいと思いますので是非御参加ください。

7月12日(金)16:00-17:00
第8会場(仙台国際センター展示棟 1F 会議室4)

座長: 上野 貴之 (がん研究会有明病院 乳腺センター)
多田 寛 (東北大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学分野)

1. 講演

検診のリキッドバイオプシーの最新情報

演者: 下村 昭彦 (国立国際医療研究センター病院 がん総合内科/乳腺・腫瘍内科)

リキッドバイオプシーによる微小残存病変による術後モニタリングの最新情報

演者: 内藤 陽一 (国立がん研究センター東病院 総合内科)

転移再発のリキッドバイオプシーの最新情報

演者: 多田 寛 (東北大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学分野)

2. パネルディスカッション

パネリスト: 下村 昭彦 (国立国際医療研究センター病院 がん総合内科/乳腺・腫瘍内科)
内藤 陽一 (国立がん研究センター東病院 総合内科)
多田 寛 (東北大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学分野)
植松 孝悦 (静岡がんセンター 乳腺画像診断科)
鯉淵 幸生 (国立病院機構 高崎総合医療センター)