会長挨拶

第59回 日本側彎症学会(JSS)

会長 小谷 俊明
  聖隷佐倉市民病院整形外科

 第59回日本側彎症学会学術集会を「Spine Week Japan 2025」(以下、SWJ2025)として、2025年10月30日(木)から11月1日(土)までの3日間、千葉市で開催します。伝統ある本学術集会の開催にあたり、学会会員の皆様、関係者の皆様のご支援に心より感謝申し上げますとともに、この重責を担うことを大変光栄に存じます。
 日本側彎症学会は、1968年に側彎症研究会として発足して以来、半世紀以上にわたり、脊柱変形に関する医学的研究の最前線に立ち続けてまいりました。SWJ2025は、記念すべき第1回目のSWJ開催となります。本会では「Together - 共創と未来 -」をテーマに掲げ、多岐にわたる分野の専門家が一堂に会する機会を創出いたします。
 SWJ2025の特色として、複数の学会による合同開催の利点を最大限に活かした企画を用意しております。テーマに沿った分野横断的なシンポジウムや、各専門領域の垣根を越えたディスカッションセッションなど、独創性に富んだプログラムを準備しています。さらに、検診や早期発症側弯症に関する研究など、本学会ならではの企画も充実させております。これらの多様な視点の融合が、脊椎領域の新たな可能性を拓く契機となると確信しております。
 新たな出会いと発見に満ちた3日間となりますよう、鋭意準備を進めてまいります。みなさまとお会いできることを、心より楽しみにしております。

第34回 日本脊椎インストゥルメンテーション学会(JSIS)

会長 髙相 晶士
  北里大学医学部整形外科学

 Spine Week Japan 2025の一環として、第34回日本脊椎インストゥルメンテーション学会を主催させていただくことになり、大変光栄に感じております。活発と革新をモットーとする本学会を素晴らしいものとしたく考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 脊椎疾患の診断と治療は様々な整形外科疾患の中でも最も古い歴史を有します。様々な診断機材が開発され、併せて、様々なインストゥルメントも開発され応用されてきました。1963年にかのハリントン博士がハリントン手術を行い、約60年が経過しました。インストゥルメンテーションは脊椎外科手術の歴史そのものといえますが、まさに今こそその長い歴史を評価できる時期にきたと言えるでしょう。また、インストゥルメントばかりでなく、ナビゲーションやロボットといった、そのインストゥルメンテーションテクニックの補助手段の進歩も目を見張るばかりです。その他、AIやICTなど診断と治療の努力もなされています。私たちは、この人類にとり、最大級の災禍ともいえるコロナ禍という歴史を通り、脊椎疾患治療にもいずれは打ち勝つことができるでしょう。しかし、残念ながら、打ち勝ってはいません。しかし、脊椎疾患の診断、治療はインストゥルメンテーションの進歩とともに確実に進化しています。
 こういった中で、今回の学会テーマは、『叡智と開拓』とさせていただきました。叡智とは、優れた知恵、そして、深遠なる物事の道理に通じる才知と言った意味のみならず、哲学で、物事の真実在の理性的かつ悟性的認識、さらにはそれを獲得しうる力、哲学、ソフィアという深い意味があります。脊椎外科医は、哲学を持ち、患者さんと疾患に立ち向かう才人であるべきと考えております。そして、開拓は、新しい分野と進路などを切り開くことを指し、まさに脊椎インストゥルメンテーション技術が進むべき道を現していると考えました。
 同時に、脊椎疾患の診断と治療の歴史は長いものであり、脊椎インストゥルメンテーションを通じて、これを着実に後世に伝えていくとともに、時代も変化と革新が大切です。今こそ、脊椎インストゥルメンテーションの進化と革新の中には方向転換や逆転発想も場合により必要でしょう。本学会を通して、皆さまの絶え間なき脊椎インストゥルメンテーション研究成果の披露と世界に発信できる叡智そして開拓の披露を心から期待いたします。
 日本脊椎インストゥルメンテーション学会は日本で最も歴史ある脊椎関連学会となりました。
 千葉市幕張は日本を代表する新都心であり、リゾート、ショッピングエリアでもあります。どうぞ秋の東京湾岸エリアにお越しになり、活発な討論を広げていただくことを期待いたします。

第28回 日本低侵襲脊椎外科学会学術集会(JASMISS)

会長 富田 卓
  青森県立中央病院整形外科

 この度、2025年10月31日(金)から11月1日(土)の2日間、幕張メッセ・TKP東京ベイ幕張ホールにおきまして、第28回日本低侵襲脊椎外科学会(JASMISS)を開催することとなりました。伝統ある本学会を担当させて頂けますことを大変光栄に存じます。また映えある脊椎関連6学会での合同開催となるSpine Week Japan 2025の初回をJASMISSの会長として迎えさせて頂けることも光栄に存じます。
 第28回JASMISSでは、「低侵襲脊椎手術のレジリエンスを高める」をテーマとさせて頂きました。脊椎内視鏡手術から始まった低侵襲脊椎手術は、その範囲をさらに固定術にまで拡げ、適応のパラダイムシフトと併せて対象となる病態も増え、頚椎から骨盤まで守備範囲も全てを網羅するに至っています。このようにあらゆる面で大きな進歩を遂げてきた一方でその過程には独自の技術的難易度やこれまでの概念を克服しながら成長してきた側面もあります。まさにこの側面を「レジリエンス」として表現させて頂きました。本学会でレジリエンスを高めて次世代の低侵襲脊椎手術の足場を固めたいものと考えております。そのためにも是非、多くの先生方のご参加をお待ちしております。
 最後に、前身の脊椎内視鏡研究会から始まり、当時、次世代の脊椎診療を見据えて本学会を立ち上げられた名誉幹事の先生方、諸先生方に心から敬意を表しつつ感謝することでご挨拶に代えさせて頂きたいと思います。

第15回 最小侵襲脊椎治療学会(MIST学会)

会長 森本 忠嗣
  佐賀大学医学部整形外科学

 第15回最小侵襲脊椎治療学会(MIST学会)は、Spine Week Japan 2025として、脊椎関連6学会で合同開催する運びとなりました。
 学会のテーマは、「Together-共創と未来-」であり、テーマに沿った合同シンポジウムなど、合同開催特有の利点を活かした企画を関係者と共創中です。
 その中でMIST学会は日本低侵襲脊椎外科学会と歩調を合わせ、2日目から3日目がメインの開催日となる予定です。
 第15回MIST学会のテーマは、「Sagacity in MIST:革新と検証」としました。
 Sagacityとは、智慧、洞察力、先見の明を意味します。MISTの新技術の安全な普及のための情報共有(革新)と低侵襲性についての振り返り(検証)を通じて、MISTのSagacityを実感できる学会にしたいと考えています。
 また、MIST学会の特徴の一つは、7支部の地方会の活発な活動にあります。この活動に、“MISTは臨床と研究のFrontier”だと共感(ワクワク)した若手にボトムアップされてきた学会ですので、MISTの7支部の若手(Sunrise)が躍動する企画も考案しています。
 合同開催の中でも、MISTはMISTらしく、これまでの伝統を大切にしていきます。是非とも、勤務先の若い先生やメディカルスタッフの方々を大勢連れてご参加いただき、第15回MIST学会を満喫していただけますと幸いです。

第15回 日本成人脊柱変形学会(JSASD)

会長 大鳥 精司
  千葉大学大学院医学研究院整形外科学

 この度、第15回日本成人脊柱変形学会を2025年10月31日(木)から11月1日(土)に千葉幕張メッセで開催させていただきます。本学会の会長として運営させて頂ける事を大変光栄に存じます。また今回は、Spine Week Japan2025として他の5学会と合同開催となります。新たな幕開けと考えており、素晴らしい会にしたく思います。
 世界においても日本は高齢化が進み、成人脊柱変形が大きな注目を集めるようになりました。本病態の基礎、また臨床的背景、手術方法、成績などを議論するために2011年に第1回学会が鈴木信正会長のもとで開催されました。過去14回の学会はいずれも各学会長の配慮が行き届いており、素晴らしい学会でした。15年の歴史のなかで、骨粗鬆症や筋減少が病態に関与していること、保存療法や手術療法の有効性、限界、費用対効果などの検討がされ、多くの知見が得られました。しかしながら依然明らかにされていない部分も多くを占めております。学会の重要性はますます高まると思われます。
 本学会のテーマを「百尺竿頭進一歩」としました。一番先まで辿り着いても、まだまだ先があり、もう一歩踏み出して議論していこうという意味です。本学会では、このような高齢者を治療する上での今までの課題を整理し、さらに一歩踏み出して議論したく思います。内容も胸腰椎のみならず、頚椎の後弯や首下がり病も配慮しております。教育研修講演、シンポジウム、共催セミナー、主題、一般演題、ハンズオンセミナーで構成いたします。
 2025年からJapan Spine Weekが始まります。多くの合同シンポジウムが組まれており、短時間でより多くの内容を聞いていただけるようにしております。6学会全体の全員懇親会もご用意しております。是非、会員に裨益ある学会にしたく思います。何卒よろしくお願い申し上げます。

第12回 日本脊椎前方側方進入手術学会(JALAS)

会長 海渡 貴司
  大阪労災病院整形外科

 この度、第12回日本脊椎前方側方進入手術学会(JALAS)を2025年11月1日(土)に、Spine Week Japan(SWJ)2025として幕張メッセで開催させて頂きます。
 本会は、2014年に脊椎前方側方侵入手術に特化した技術発展・若手医師への伝承・医療安全を目的とした研究会として発足し、2021年からは学会に移行して本分野の発展に貢献して参りました。SWJとして開催される最初のJALAS学術集会を主催させていただきますことを大変光栄に存じます。
 本会のテーマは「融合」とさせていただきました。融合とは二つ以上のものが合わさって一つに繋がることを意味します。基本技術の継承と新技術の導入による “伝統と新技術の融合”、異なる系譜の中で発展してきた“整形外科と脳神経外科の脊椎脊髄外科医としての融合”、“低侵襲手術と医療安全の融合”、そして“固定術における骨癒合”等について、各分野のエキスパートの先生による講演や活発な討論を通して、参加いただく皆様が、前方側方手術の基本から最新技術について深く学び考える場としたいと考えております。
 脊椎脊髄外科医の先生方にとって実りの多い学会になるよう、金子慎二郎理事長をはじめ、理事および評議員の先生にご指導を仰ぎながら、鋭意準備を進めております。
 多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。