第25回公益社団法人日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会

ご挨拶

第25回公益社団法人日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会のご案内

大会長 長尾 徹
(愛知学院大学歯学部 顎顔面外科学講座 教授)

 新型コロナ禍の中、このたび、2021年12月11日(土)・12日(日)の2日間にわたり、第25回公益社団法人日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会を名古屋国際会議場にて開催することになりました。
 今日、さまざまな原因により歯・顎欠損をきたした患者さんにとって、デンタルインプラントが失われた咀嚼機能、審美性の回復によるQOLの向上、社会復帰の手助けとして重要な治療手段であることに疑問の余地はありません。一方で、インプラントに関連する医療事故が起こると、あたかもインプラント治療そのものに欠陥があるかのようにソーシャルメディアで扱われることに背を向けることはできません。私たちはそれを真摯に受け止め、医療倫理に則り説明責任を果たしていかなければなりません。
 今回の大会テーマは「インプラント治療の安全哲学-新型コロナ時代の新たな取り組み」と題して、本学会が安全で信頼されるインプラント治療を実践するための根幹としている医療安全と、そしてインプラント脱落のリスク因子でもあるタバコに目を向けた脱タバコ社会の実現について、さまざまな角度から討議する予定です。本学術大会の運営に関しましては、新型コロナ感染症収束の行方が見えない中、どのような状況の中にあっても会員の方々にはさまざまな情報伝達の手段により最新の医療情報を提供すべく努力してまいります。さらに、本学会ではPan Pacific Implant Society(PPIS)Winter Meeting in Nagoyaを併催し、コロナ禍でも国際色豊かな学会にする予定です。
 ここ名古屋は、江戸時代に「尾張名古屋は城でもつ」と謳われました。「もつ」は「保つ」のことだそうです。つまり「尾張の名古屋は名古屋城で繁盛している」とのことで、本学会は是にあやかり学会ポスターに金の鯱(しゃちほこ)を載せました。近世城郭御殿の最高傑作とうたわれ、大戦で失われた本丸御殿が木曾ヒノキを贅沢に使って再建され、そして見事な石垣が現存する名古屋の名所に是非にいらしてください。
 師走に開催される数少ない学会ですが、一年の締めくくりの学術大会として、是非ご参加いただきたいと思います。また、依然としてソーシャルディスタンスが必要な際には、暖かいご自宅からのWeb参加も大歓迎です。
 数多くの演題と会員の皆様のご参加をお待ちしています。