会長挨拶
ご挨拶
第45回日本肝臓学会東部会
会長 大平 弘正
(福島県立医科大学
消化器内科学講座 主任教授)
第45回日本肝臓学会東部会の会長を拝命し、大変光栄に存じます。2024年12月6日(金)、7日(土)の日程で仙台国際センターにおいて開催いたします。
本会のテーマは「肝臓学を探究する」といたしました。「探究」とは「物事の意義や本質を探って見極める」という意味の言葉です。まさに今、原点に立ち返り肝疾患診療・研究に携わる私たちがじっくりと本腰を入れて取り組むべき時期と考えました。C型肝炎に対するDAA治療の様に、研究成果が結実し多くの患者さんを救える領域もありますが、まだ多くの肝疾患においては解明すべき課題が残されています。日々遭遇する肝疾患においても病名は同じであっても症例ごとに病態の違いがあり、日常診療の場でも病気の本質を探って見極めようとする心掛けが大切であると感じています。肝臓領域は、病理組織、血液生化学、画像といった臨床情報のみならず、様々な基礎的研究・解析も可能な分野です。特に若手の先生方は、新専門医制度のサブスペシャルティ領域専門研修といった現実的なタスクもありますが、本学会を契機に肝臓学の魅力を大いに実感していただけますと幸いです。
特別講演として、中沼安二先生から「胆管疾患を研究して半世紀」、大谷直子先生から「腸肝軸を介した腸内細菌叢が関わる肝疾患の病態解明」、招請講演として銭谷幹男先生から「日本におけるAIH研究の歴史」、下村健寿先生から「野口英世はなにを見たのか」に関するご講演を賜る予定です。学会テーマを踏まえたシンポジウム、パネルディスカッション、ワークショップに加えて、特別企画として好評のキャリア支援・ダイバーシティ推進委員会関連企画、症例に学ぶ(自己免疫性肝疾患)、また、エキスパートセミナー、若手セッション等も企画しております。是非ともご参加をよろしくお願いいたします。
最後に、本学会が会員の皆様の診療・研究にお役立ていただければ幸いです。