AYA世代(15-39歳)は、A世代においては身体・運動機能が最も発達し、YA世代では充実した体力・筋力がスポーツや社会・経済活動に活かされる時期である。人生において最も活動的で活発なこの時期に、がんを患い身体活動や運動が制限・障害を受けることは、AYA世代がん患者にとって大きな精神身体的苦痛となる。身体活動や運動・スポーツ活動は、メンタルヘルスや生活の質の改善効果をもたらすとされ、AYA世代がん患者においてもがんリハビリテーションのほか、エクササイズやスポーツ活動が、日常生活動作の維持改善や体力・筋力の向上、精神身体的苦痛の緩和などに大きく寄与すると考えられる。本シンポジウムでは、AYA世代がん患者と運動療法・リハビリテーション・スポーツ活動に関する演題を通して、治療中の運動療法やエクササイズの意義と方法、治療後の身体状況にあった運動支援、スポーツの提案や、治療に伴う四肢の拘縮・浮腫対策と運動療法について考える機会としたい