第5回 AYA がんの医療と支援のあり方研究会学術集会
会長 渡邊 知映
昭和大学保健医療学部教授
この度、第5回AYAがんの医療と支援のあり方研究会学術集会の会長を拝命させていただきました。先が見えないコロナ禍や社会情勢によって、人々の心と身体の緊張は続いています。影響を受けるすべての人が安心して暮らすことができる日々が訪れることを祈るばかりです。
第3期がん対策推進基本計画において、「AYA(思春期・若年成人)世代のがん」の支援は初めて重要な政策テーマの一つとして掲げられました。この5年間の取り組みはAYA世代が求める多様なニーズにどこまで応えることができたのでしょうか。さらにそれらを継続性と責任のある支援とするためには何が求められているのでしょうか。
第5回学術集会のテーマは、「Co-Creation ―対話からはじめる共創―」としました。
まさに、AYA(思春期・若年成人)世代のがんに求められる支援は、医療だけではなく、当事者やその家族が生きやすい社会を「共」に「創」ることが求められます。
さらに、臨床研究や事例検討についても当事者の視点を反映したアウトカムの評価の重要性が注目されています。この学術集会を通して、当事者と家族・医療者・支援者それぞれが向き合いながら、ときには立場を超えた対話をすることに挑戦したいと思いました。
大会プログラムでは、長期的健康管理や身体活動性の維持、新規就労など社会とのつながりにおける課題、AYA世代と家族、終末期医療などAYA世代のがん医療を取り巻く多様な課題について取り上げていく予定です。
ご参加・ご支援いただくすべて方がAYAがん医療の共創に携わることをそれぞれの立場から考えることができるような学術集会にしたいと考えております。
本学術集会は現地開催と配信のハイブリッド形式をとりながらも、会場での出会い・対話・繋がり、そこから生まれる学術への探求や支援の広がりを共に感じられる新たな学術集会のあり方を目指します。
副会長、AYA研関係者とともに総力をあげて鋭意準備中でございます。ぜひ、東京で4年ぶりに皆さんにお会いできますことを楽しみにしております。