会長挨拶
第20回日本再生医療学会総会
会 長 森尾 友宏
(東京医科歯科大学 発生発達病態学分野)
記念すべき第 20 回日本再生医療学会総会の会長を拝命し、大変光栄に存じております。本総会では、今一度再生医療の基盤・基礎研究を見据え、基礎や臨床から得られた知見をさらに優れた未来医療に結びつけるべく、「Back to the Basic, Look to the Future」をテーマとしました。
第20回という節目でもあり、face to faceでの参集が叶うようにと、当初ハイブリッド形式での開催を予定しておりました。しかし、2020年末からの新型コロナウイルス感染拡大を受け、参加者の安全を最優先として完全Web開催とさせていただきました。
当初より、Web開催platformの充実を最優先しておりましたので、現地開催と同様に、誰もが参加でき、広範な知識を得、深い議論ができるようにと、様々な工夫を盛り込んでおります。またアカデミア・医療機関間の連携、様々な企業、省庁や規制当局との連携、国外の関連学会との連携、中高生など若手へのアプローチなど、すべてが重要であり、領域を網羅致しました。今後の総会開催の在り方を考える上で、1つの規範となる総会になるようにと願っております。
特別講演では世界の最先端の研究者(P. Martini, J. Penninger, F. Zhang)や、投資ファンド会社(E. Rachlin)からお話いただきます。うち2題は、SARS-Cov2に関連したテーマになっています。また招聘講演でご登壇いただく4名の方々は、それぞれ異なる分野でのトップランナーですが、未来の再生医療に対して示唆を与える講演になるものと思っております。また総会では、最新の再生医療の研究、臨床、規制、産業展開、ELSI等を議論するために、54のセッションから成るシンポジウムや多くの一般演題のセッションを設けています。
本学会総会では、第2日目(3月12日)午前に記念式典を開催致します。今までの歩みを振り返り、これから大きく発展するために重要な機会となります。再生医療学会を支える国内外の多くの方々より御言葉を頂戴しますので、御参加いただければ幸いです。
このような社会状況の中、総会を開催できることはありがたいことと感じておりますが、特に企画にご協力いただいた理事・プログラム委員の皆様、ご協賛いただいた多くの企業の方に、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症が蔓延する中、制御に向けた取組みが続きますが、再生医療学会会員の皆様には、新たな形式の学会総会に御参加いただき、大いに議論し、楽しんでいただければと願っております。
多数の皆様のご参加をお待ちしております。