2026年9月25日(金)〜26日(土)

プログラム

会長講演

Bench-to-bedを支えるAROの力:つなぐ力が未来を拓く

特別講演1

再生医療が拓く次世代医療
― 基礎から臨床・社会実装へ ―

内容詳細(概要)

再生医療は、基礎科学で蓄積された知見が実際の医療現場へと橋渡しされ、社会実装される新たな段階に入っている分野である。細胞工学、バイオマテリアル、臨床評価技術の進展が相まって、アカデミア発の技術が治療として確立される事例も増加しており、その過程には多くの示唆が含まれている。
本シンポジウムでは、心筋再生シートの開発から臨床応用、さらに薬事承認に至るまでの道のりを牽引し、我が国の再生医療の発展に大きく貢献された大阪大学の宮川茂先生、ならびに半月板再生医療を医師主導治験から企業治験へと発展させ、産学連携を基盤とした社会実装モデルを構築された広島大学の安達伸生先生にご登壇いただく。
両領域に共通する課題として、基礎研究成果を臨床へつなぐ橋渡し戦略、規制当局との適切な対話、標準化された評価指標の確立、企業との協働体制の構築、長期成績を見据えた医療経済評価などが挙げられる。本シンポジウムでは、これらの要点を両先生のご経験から明らかにし、アカデミア発医療技術が社会に根づくための成功要因と、今後克服すべき課題を多角的に検討する場としたい。
司会は、我が国の再生医療を牽引してこられた先駆者である大阪大学の澤芳樹先生ならびに広島大学の越智光夫先生にお務めいただく。

特別講演2

我が国の医薬品・医療機器開発を支える規制科学の最前線

内容詳細(概要)

本特別講演では、藤原康弘 PMDA理事長より、我が国における医薬品・医療機器・再生医療等製品の開発を取り巻く現状と、規制科学が果たすべき役割について俯瞰的に論じていただくものである。近年、アカデミア発の医療技術は高度化し、基礎研究から治験、実装に至るプロセスが多様化している。その一方で、安全性と有効性を適切に評価し、迅速かつ確実に社会へ届けるための科学的基盤の整備が求められている。本講演では、PMDAが推進する審査体制の高度化、リアルワールドデータやデジタル技術を活用した次世代評価手法、国際調和に向けた取り組みなどを示しつつ、アカデミアと行政、産業界がいかに協働すべきかを教示いただく。

市民公開講座

新しい医療を安全に届けるために
― 臨床研究中核病院承認記念公開講座 ―

内容詳細(概要)

本市民公開講座は、広島大学病院が臨床研究中核病院として承認されたことを記念し、医療の未来を市民の皆様とともに考える場として開催いたします。
現代社会では、医療に関する情報が多様かつ大量に発信される一方で、正確な知識と科学的なものの考え方が、これまで以上に求められています。本講座では、千葉大学の清野宏教授をお招きし、「腸内細菌学と免疫学の融合が生み出す新しい疾病予防戦略」と題して、基調講演を賜ります。
清野先生は、腸管粘膜免疫研究の世界的な第一人者であり、粘膜ワクチン開発を先導されてこられました。また、「飲むワクチン」に代表される新たな医療技術の可能性を切り拓いてこられた先生でもあります。今回のご講演では、基礎研究の成果がどのように実際の医療へとつながっていくのか、その具体的な道筋について、市民の皆様にも分かりやすくご紹介いただきます。
続いて、広島臨床研究開発支援センター副センター長の平田泰三先生、松尾裕彰先生より、広島大学病院における臨床研究および治験支援の取り組みと、今後の展望についてご報告いただきます。
本講座は、市民の皆様にとって身近で分かりやすい内容を通じて、広島大学が地域とともに進める医療イノベーションの全体像をお伝えするものです。市民、医療者、行政がともに手を携え、未来の医療を創っていくための契機となることを願っております。

シンポジウム1

国際共同研究を支援するAROに求められること

内容詳細(概要)

本シンポジウムでは、国際共同での臨床研究支援において、Academic Research Organization(ARO)に求められる資質と役割について議論します。過去に国際共同治験を経験した演者を招き、当時の課題や支援のニーズを共有いただくことで、AROが果たすべき支援の在り方を明らかにします。講演とパネルディスカッションを通じて、国際的な臨床研究の質向上に向けたAROの機能強化や体制整備の方向性を探ります。医療従事者、研究者、行政関係者など多様な参加者にとって、実践的かつ将来を見据えた知見を得る機会となることを目指します。

シンポジウム2

臨床試験プロセスの効率化
― AI導入の試み ―

内容詳細(概要)

臨床試験の複雑化とコスト増大に対応するため、AI技術を活用したプロセス効率化をテーマにシンポジウムを開催します。具体的には、プロトコルや総括報告書など膨大な文書作成における自然言語処理の応用、試験データの自動要約、品質チェックの自動化など、施設での取り組みを紹介します。本シンポジウムは、人材不足が深刻なAROにおいて、AI導入による臨床試験の迅速化と精度向上を目指す最新動向と実践的アプローチを共有する場とします。

シンポジウム3

AROが担う品質マネジメントの進化:
監査所見と当局要求を踏まえた実践的リスク対策と品質保証体制づくり

内容詳細(概要)

本シンポジウムでは、臨床試験・臨床研究における品質確保の重要性が高まる中、AROが担う品質マネジメント(QMS)と品質保証の課題を医師主導治験実施者(StM or PL)、モニタリング担当者および監査担当者という異なる立場から具体事例をもとに多角的に検討する。 さらに、規制当局の視点も交え、AROの実務と規制要件との間にどのようなギャップが存在するのか、またそのギャップをどう埋めていくべきかを議論する。グローバルスタンダードとのギャップの有無についても議論を行い、AROが目指すべき研究品質レベルに到達するためのヒントを共有する。

シンポジウム4

First-in-Human試験が支援できるAROとは

内容詳細(概要)

本シンポジウムでは、アカデミア発のシーズを革新的な医薬品・医療機器に育てていく為の大きなハードルがFirst-in-Human試験である。臨床研究支援において、Academic Research Organization(ARO)に求められる資質と役割について議論します。過去にFirst-in-Human試験を経験した演者を招き、当時の課題や支援のニーズを共有いただくことで、AROが果たすべき支援の在り方を明らかにします。講演とパネルディスカッションを通じて、AROの機能強化や体制整備の方向性を探ります。医療従事者、研究者、行政関係者など多様な参加者にとって、実践的かつ将来を見据えた知見を得る機会となることを目指します。

シンポジウム5

小児治験・臨床研究の新時代
- ヘルシンキ宣言改定と未来の小児医療を考える -

内容詳細(概要)

小児は研究倫理において典型的な「弱者」とされていますが、2024年改定のヘルシンキ宣言は、その保護のあり方に新たな視点を提示しました。過剰な保護による研究機会の喪失と、小児の意思を十分に反映しない研究参加という二重の害をいかに回避するかが問われています。
本シンポジウムでは、「小児を守るとは何か」「研究や医療から外すことは本当に倫理的か」「小児の意思や参加をどのように支えるか」を共通の問いとして、小児の治験・臨床研究を取り巻く倫理的・実務的課題を多角的に検討します。
ヘルシンキ宣言2024年改定における「弱者」の捉え方を起点に、小児研究に求められる倫理的配慮について考察します。また、日本における小児薬の適応外使用の現状を踏まえ、治験・臨床研究推進の課題と展望について議論します。さらに、アセント・インフォームドコンセントの実践や、小児が主体的に医療へ参画するための支援のあり方について、最新の取り組みや実践例を交えながら考えます。
倫理的配慮と研究推進、保護と参画支援の両立を目指し、研究者、医療者、CRC、倫理専門家がそれぞれの立場から知見を共有します。小児を「守る対象」としてだけでなく、医療や研究に主体的に関わる存在として捉え直し、次世代の小児医療の実現に向けた道筋を示します。

シンポジウム6

医師主導治験の科学的・社会的インパクトと要求されるリソース

内容詳細(概要)

医師主導治験は、臨床現場で医師が直面するニーズに基づき企画・実施され、希少疾患の治療法など未だ満たされていない医療ニーズ(アンメット・メディカル・ニーズ)に対応してきました。患者数が限られるため、治験の実施自体が困難であることは容易に想像できます。そのような医師主導治験を支援するため、AMED、PMDA、AROなど多様な関係者が多くのリソースを投入してきました。これは医師主導治験の大きな意義を示すものですが、資源は有限であり、有意義に活用することが求められます。本シンポジウムでは、これまでの先駆者の努力と研究開発を加速する将来ビジョンを共有し、若手開発者や支援者にとっての道しるべとなることを期待しています。

シンポジウム7

ドラッグロス克服に向けた日本の医薬品開発・治験基盤の強化

内容詳細(概要)

近年、我が国では治験の実施遅延や国際共同開発からの参画減少等により、いわゆるドラッグロスが深刻化しており、日本における医薬品開発基盤の強化が喫緊の課題となっています。こうした状況に対応するため、本邦では治験実施体制の整備、専門人材の育成、治験関連手続きの効率化、国際共同治験への参画促進など、医薬品開発・治験環境の改善に向けた取組が官民を挙げて進められています。本シンポジウムでは、これらの取組の現状を踏まえ、日本国内における医薬品開発および治験のさらなる推進を目指し、製薬企業、アカデミア、行政それぞれの立場からの現行の取組や課題を紹介します。その上で、国際競争力の強化、持続可能な治験実施体制の構築に向け、今後さらに強化すべき点について共有し、議論を深めます。
これらの議論を通じて、日本において医薬品開発および治験が継続的かつ活発に実施される環境を再構築し、新たな治療法・医薬品を必要とする患者へ、より迅速かつ確実に届けるための具体的方策を検討することを目的とします。

特別企画1

【若手企画】臨床試験の価値は、誰と創るのか
― 対話がひらくAROの信頼と進化 —

内容詳細(概要)

臨床試験の価値を、誰と共に創っているのだろうか。本ワークショップでは、参加者同士の対話を通して、臨床試験の価値・ステークホルダーとAROの関係を可視化していく。臨床試験は、患者・家族・市民の信頼のもとに成り立つ。しかし、AROが推進する臨床試験の意義が社会に十分に伝わっているとは言い難い。従来は「いかに正しく、わかりやすく伝えるか」という発信から、近年では「その価値は誰にとってどのような意味を持つのか」という問いから始まる対話そのものの重要性が増している。本ワークショップは(1)企業とアカデミア主導の臨床試験の意義の対比・対話を通じた可視化する。(2)ペイシェントジャーニーマップを作成し、患者とAROが、いつ、何を体験し、どのような感情を持つのかを、可視化する。最後に、(3)これからの臨床試験に求められる関係性と、それを支えるAROのあり方を対話から整理したうえで、「私たちは誰と、何を、どう変える必要があるのか」を検討する。参加者が「信頼されるAROへの進化」の鍵を自らの言葉で見出し、多様な立場と価値を共に創るための視点と問いを持ち寄ることで、この対話が未来へとつながる場となることを期待する。※若手の定義:年齢を問わず、意欲的に新しいことに取り組む方

特別企画2

医学系研究の高度化を見据えた大学の取り組みとARO

内容詳細(概要)

J-PEAKSをはじめとする国の施策の下、各大学では設備・人材・組織体制の整備を通じて医学系研究の高度化・加速化に取り組んでいる。本セッションでは、大学における研究基盤整備を起点として、AROによる基礎研究から非臨床研究、臨床研究、さらには社会実装へと至る研究の発展プロセスと、大学が目指すべき研究力向上の在り方について議論頂く。各機関における事業や取組の紹介を通じ、研究基盤整備の実践例や課題、支援制度の狙いを共有するとともに、その上で、大学が研究成果を社会に還元し、持続的に研究力を高めていくために必要な視点や連携の在り方について、多角的に議論する場としたい。

特別企画3

GCP省令改正について

内容詳細(概要)

ICH-GCPは現在、ICH-E6(R3)として大幅な改訂が進められており、Quality by Designおよびリスクに基づく品質マネジメントを中核とする枠組みへの転換が示されている。これを受け、我が国においてもGCP省令の改正が予定され、治験の実施体制、責任分担、品質保証の在り方に重要な見直しが想定されている。あわせて、治験の迅速化・効率化と国際競争力の強化を目的として、Single IRB(中央一括審査)の活用促進や治験エコシステム導入事業が推進されている。本講演では、ICH-E6(R3)改訂の趣旨とGCP省令改正の方向性を概説するとともに、Single IRBの政策的位置づけ、治験エコシステム構築の狙い、そしてARO・医療機関に求められる体制整備や実務上の対応について、行政の視点から最新動向を解説いただく。

若手統計家の集い1

若手統計家の興味と関心 2026

内容詳細(概要)

平成28年度より開始したAMED「生物統計家育成支援事業」とそれに続く「生物統計家育成推進事業」では、令和2年度に1期生が育成拠点である東京大学・京都大学の大学院修士課程を修了し、現在までに多くの若手統計家が全国のAROに就職している。「若手統計家の集い」は、修了生のつながりから令和2年度に発足した組織であり、AROに所属する若手の生物統計家どうしのコミュニケーション・ネットワークの構築を図り、会員の親睦および成長の場を提供することを目的としている。本企画では、本会会員や東京大学・京都大学の現役の大学院生が、研究や構想、関心のある分野、臨床研究の経験などについてオムニバス形式で発表する。企画の目的は、若手統計家がどのような学問や研究分野、あるいは、医学研究上の課題などに興味を持っているのかをARO関係者に共有し、若手統計家の成長に資する情報提供の場とすることである。そのため、発表内容として生物統計学に関わる話題を扱うが、必ずしも専門性の高い理論的な内容には限られない。

若手統計家の集い2

ガイドラインから読み解く臨床研究支援
― 生物統計支援の実例から ―

内容詳細(概要)

臨床研究相談において研究コンセプトを検討する段階では、唯一の正解が存在しない中で「何を基準に、どのように意思決定すべきか」に悩む場面は少なくない。そのような場面において、ICHガイドライン、規制当局等が公表する各種ガイダンス・報告書、論文報告ガイドラインなどは、臨床研究を計画・実施する上で重要な指針となる。しかし、これらのガイドライン等は幅広い研究を対象としていることから記載が抽象的であり、実際の臨床研究支援へそのまま適用することが難しい場面も散見される。
本セッションでは、生物統計を専門とする2名の演者が実際に経験した臨床研究支援事例を取り上げ、どのような課題に直面し、どのガイドライン等を参照し、どのように解釈・活用して意思決定を行ったのか、という一連のプロセスを可能な限り具体的に紹介する。さらに総合討論では、AROにおけるガイドライン活用に関する知見と経験を共有する。
本セッションを通じて、ガイドラインを単なる遵守事項として捉えるのではなく、研究コンセプトを議論するときの「思考の枠組み」として活用する発想を共有するとともに、生物統計家が行っている臨床研究支援での意思決定プロセスについて理解を深める機会としたい。

知財専門家連絡会企画

製薬企業が考えるデータの価値とは

内容詳細(概要)

アカデミアから製薬企業へのライセンスの導出、臨床データの提供、さらには製薬企業によるスタートアップの買収等に関して、交渉の中でどのように価格における合意形成が図られていくかを把握しているARO職員は少ない。そこで、データの価値に関する企業における一般的な考え方について担当者に講演いただき、理解を深める。

CPC専門家連絡会企画

「たのしいCPC」発表記念 CPCの教育について考えよう

内容詳細(概要)

この度CPC専門家連絡会教育WGでは、CPCの教育コンテンツとして「たのしいCPC」を発表しました。「たのしいCPC」は、再生医療の基本、関連法規、品質管理の基本やCPC内の衛生管理などを広く網羅しており、CPCの管理者と実務者を対象とした入門コンテンツです。同時に再生医療の開発を支援する部署の方も知っておくと有用な内容でもあります。本企画では、「たのしいCPC」発表を記念して、CPCにおける教育の在り方や課題についてディスカッションします。

STAT/DM/IT専門家連絡会企画

臨床研究の質を「問い・設計・データ」で捉える
― データセンターが担う統合的支援とQbD×RBA実装 ―

内容詳細(概要)

ICH E8(R1)およびE6(R3)で強調されるQuality by Design(QbD)とRisk-Based Approach(RBA)は、単なる規制対応に留まらず、科学的な問いに基づく研究設計の重要性を示す概念である。AROには、これを治験に限らず、あらゆる臨床研究に適用できる設計原則として再定位することが求められている。
本セッションでは、ガバナンスや資金に制約のある診療科主導の倫理指針研究を対象に、AROデータセンターが果たすべき本質的な役割-すなわち研究の本質に即した支援-について考える。
治験、臨床研究法下の研究、倫理指針研究に共通する「科学的問い」を出発点に、臨床研究の質が「問い・設計・データ」の相互連関の中でどのように構築されるかを、AROに所属する医師、統計家、データマネージャーの視点から、実践的支援基盤とともに示す。
医師の立場からは、臨床疑問(CQ)を研究課題(RQ)へと構造化し、プロトコル策定へ導く伴走型支援の実践を扱う。データマネジメントの視点からは、各データ項目の収集目的を明確にした上で、解析イメージの具体化やCritical Data/Critical Processの明確化を通じ、それらをデータ品質管理計画およびEDC構築に結びつける「一貫した設計支援」の具体例を提示する。さらに統計家の関与により、これらの取り組みが実務において実効性を持つことを示す。
本セッションでは、限られたリソースで「質」と「効率」を両立させる具体的方策と実装像を提示することで、AROによる研究支援範囲の拡大を目指す。

薬事専門家連絡会企画1

SaMDを社会実装へ導くヒントを探る
― ARO・アカデミアが押さえるべき実践ポイント ―

内容詳細(概要)

SaMD(Software as a Medical Device)は、医療の高度化・個別化を支える重要な領域として期待されている一方、開発から上市に至るまでには、規制対応、臨床的有用性の確立、事業化戦略など多面的な課題が存在する。本セッションでは、規制当局、開発企業、開発支援者の三者の視点から、SaMDを社会実装へ導くための実践的な知見を共有し、参加者が自らの開発・支援に活かせる「ヒント」を提供する。

薬事専門家連絡会企画2

NAMs導入に向けた取り組みと今後の展望、アカデミアに求められる役割

内容詳細(概要)

近年、3Rsの原則を背景に、医薬品開発の非臨床試験における動物実験に依存しない新たな評価手法である New Approach Methodologies(NAMs)の導入が国際的に加速している。FDAでは近代化法の施行し、動物実験を段階的に廃止するロードマップが策定され、ヒト関連性の高い in vitro 試験、in silico モデル、ヒトデータ活用等を組み合わせた評価体系への転換が進められている。一方、日本においては、研究開発は進展しつつあるものの、規制対応や社会実装、人材育成といった点で課題も多い。本シンポジウムでは、NAMs 導入に向けた国内外の最新動向や実践的な取り組みを共有するとともに、その推進においてアカデミアが果たすべき役割について議論する。

PM/StM専門家連絡会企画1

スタディマネジャーのこれからを考える2026

内容詳細(概要)

医師主導治験等の臨床研究を計画的かつ効率的に運営管理するスタディマネジャー(StM)は、オープンイノベーションを担う人材として重要な役割を担っている。2023年、ARO協議会では、StMの育成とキャリアパスの構築を目的として認定制度を制定し、2026年4月現在、StM88名の認定者が活躍している。2024年から続くこのセッションでは、今年で3回目となる。ARO協議会PM/StM専門家連絡会のもと、認定者による活動基盤としてのWGが設置され、具体的な活動が検討されている。今年度も引き続き、ARO協議会の認定者としてのアイデンティティを形成し、認定制度を発展していくために、活躍するStMの一助となるような具体的な活動について議論する。

PM/StM専門家連絡会企画2

AROにおけるプロジェクトマネジャーのこれからを考える

内容詳細(概要)

昨年度のARO協議会で実施したPM認定者の今後を考えるプログラムにおいて、AROのプロジェクトマネジメント業務を行う上で、継続的な意見交換を実施したい項目について意見を集めた結果、「PM育成」、「研究費獲得」、「モダリティ別の悩み整理」、「ARO-PMのあるべき姿・キャリアパス」、「非中核病院活性化」、「スモールビジネス」の6つのテーマが提案された。ここでは、これらの課題をもとに立ち上げるWGの検討状況を踏まえて、今後の議論のポイントについて意見交換を行う。

TR教育専門家連絡会企画

海外におけるTR・臨床研究教育 どのように活用できるのか?

内容詳細(概要)

トランスレーショナル・リサーチ(TR)あるいは臨床研究・臨床試験に関する教育は、各施設での工夫や他機関が利用できるeラーニングの普及等で整備が進められてきた。開発の初期段階から海外施設と連携するシーズや、疾患数や開発動向により後期試験だけではなく、初期試験から海外展開するシーズも増加してきている。海外との連携という観点からだけではなく、開発が加速するTRに対応する教育内容等の観点からも海外の動向を知ることは有益と考えられる。今回、海外の教育動向に詳しい演者をお迎えし、今後の教育を考える機会としたい。

CRC専門家連絡会企画

CRCクライシスと向き合う“つなぐ力”の再構築

内容詳細(概要)

近年、CRCの業務は幅広く複雑になり、日々の負担や悩みが見えにくいまま蓄積している状況にある。CRCの人材不足、離職率が問題となっており、昨年、日本臨床薬理学会にて大規模なCRC実態調査が行われた。最も多く挙げられた困難は「院内理解・協力不足(医師・他部署との関係)」であり、CRCが組織内で十分に支えられず、孤立感を抱えながら業務を進めている実態が明らかとなった。こうした課題は個々の努力では解決が難しく、臨床試験を支える基盤にも影響を及ぼす可能性がある。
本シンポジウムでは、CRCクライシスを特定の職種の問題としてではなく、医療機関としてAROが向き合うべき課題として捉え、現場で生じている困難を丁寧に共有することを目的とする。そのうえで、院内理解の不足、役割分担の曖昧さ、情報の行き違いといった“つながりの弱さ”に着目し、CRCが安心して力を発揮できる環境をどのように整えていくべきかを多職種で検討する。
立場の違いを越えて声を持ち寄り、“つなぐ力”をあらためて見つめ直すことで、CRCを支える仕組みを少しずつ前進させ、組織力の向上につながることを期待する。

モニタリング専門職専門家連絡会企画

CtQ要因から再構築する臨床試験の品質管理
― GCP Renovation時代の実践 ―

内容詳細(概要)

本セッションでは、GCP Renovationの本質を「より重要なものに集中して設計すること」と捉え、臨床試験に関わる多職種が連携しながら、いかに試験の品質を戦略的に担保するかを議論する。
近年、アカデミアにおいてはRisk-basedな考え方に基づき、SDVの効率化は進みつつある。一方で、SDRや品質管理全体については、試験の目的や特性に応じて網羅的な確認が求められる場面もあるが、その必要性や範囲が十分に整理されないまま従来の手法が踏襲されているケースも見受けられる。その結果、GCP Renovationに基づくリスク評価やリソース配分の最適化が十分に機能していない側面もある。こうした状況の中、CtQ要因を起点として、研究計画・実施体制・組織背景を踏まえた品質管理戦略を再構築することが求められている。
本セッションでは、研究計画に見合ったモニタリングのあり方、CtQ要因を考慮した品質管理、さらに実施体制や組織特性を踏まえた具体的な運用方策について議論する。これにより、従来の一律的・画一的な品質管理から脱却し、試験ごとの特性に応じた柔軟かつ合理的なアプローチの実現を目指す。
また、各専門職が「品質の担い手」としての役割を再認識し、相互の専門性を活かした協働のあり方を再定義することで、試験ごとの判断基準のばらつきを減らし、現場で無理なく実践できる品質管理の仕組みづくりにつなげたい。最終的には、AROに求められる「つなぐ力」を強化し、変化する臨床研究環境において持続的に価値を発揮できる体制・人材像について、参加者とともに展望する。

PPI専門職専門家連絡会企画

PPI/E専門家連絡会の設立記念セミナー レイサマリーを考える

内容詳細(概要)

患者・市民参画(Patient and Public Involvement/Engagement:PPI/E)は、臨床研究・治験の質や倫理性、社会的信頼性を高める上で不可欠な要素として、その重要性が広く認識されている。一方で、我が国におけるPPI/Eの取り組みは、個別事業・機関単位にとどまる例も多く、ARO間での知見共有や支援体制の整備が課題となっている。
こうした背景を踏まえ、ARO協議会では理事会決定のもと、PPI/Eを組織横断的に推進する枠組みとしてPPI/E専門家連絡会を新たに立ち上げた。本セミナーでは、専門家連絡会の設立趣旨と役割を共有するとともに、レイサマリーを中心にAMED事業等におけるPPI/Eの実践事例を紹介し、研究構想段階からの患者・市民参画やワークショップを通じた協働の在り方について議論する。ARO協議会および大学病院臨床試験アライアンスが連携し、持続可能なPPI/E推進体制を構築するための今後の展望を中心に示したい。

専門家連絡会活動報告

CRC専門家連絡会
PPI/E専門家連絡会
モニタリング専門職専門家連絡会
CPC専門家連絡会
TR運営戦略専門家連絡会
プロジェクトマネジメント/スタディマネジメント専門家連絡会
知財専門家連絡会
STAT/DM/IT専門家連絡会
薬事専門家連絡会
TR教育専門家連絡会

AMED企画

医学系研究をわかりやすく伝えるワークショップ

内容詳細(概要)

このたび、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、ARO協議会第13回学術集会に「AMED医学系研究をわかりやすく伝えるワークショップ」を出展いたします。
研究機関における日々の業務において、「この専門用語、どこまで一般の方に理解してもらえるか?」、「対外的な情報発信について、もっとわかりやすい文章にしたい」と思ったことはないでしょうか?本ワークショップでは、医療分野の研究開発に関する模擬プレスリリースを題材として、グループワークで添削を行うことで、医学系研究をわかりやすく伝えるためのテクニックを習得します。プレスリリースの改善のみならず、学生や一般市民向けの資料等の効果的・効率的な作成にもつながるスキルの習得も見込めます。さらに、研究費申請の際の研究開発提案の改善にも役立つと毎回ご好評をいただいております。
多彩な講師陣による丁寧な指導で、ぜひ皆さんの情報発信スキル磨きに、ふるってご参加ください!
※本ワークショップは、ARO協議会第13回学術集会に参加しない方も参加可能です