2026年9月25日(金)〜26日(土)

ご挨拶

会長 大段 秀樹

ARO協議会第13回学術集会
会長大段 秀樹
(広島大学病院広島臨床研究開発支援センター長)

 この度、ARO協議会第13回学術集会を2026年9月25日(金)~26日(土)に広島市文化交流会館において開催させていただくことになり、光栄に存じております。会の開催準備に際し、ご指導とご支援を賜ります会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

 医療イノベーションを支える制度として、臨床研究中核病院制度や橋渡し研究支援機関制度が整備されたことを契機に、ARO はこれらの制度と連動しながら、機能の高度化と実務領域の拡大を遂げてきました。こうした制度的基盤のもと、ARO の支援機能は、医師主導治験の推進をはじめ、希少・難治性疾患への対応、国際共同研究の展開、リアルワールドデータの活用、学会主導研究の支援に至るまで、多岐にわたる分野に広がっています。
 一方で、ARO の発展にはまだ課題が残されています。特に、地域による体制の差、特定の機能への偏り、そして組織内部の資源不足が顕著です。多くの ARO は競争的研究資金に頼っているため、安定した人材雇用や長期的な育成体制の構築が難しい状況にあります。また、国際的な基準である ICH-GCP に準拠した臨床研究や治験を継続的に実施する体制、臨床研究法などの複雑な規制への対応も喫緊の課題です。さらに、国際競争力を高めるためには、複数施設での研究審査を一本化する Single IRB の活用も不可欠となります。今後は、利用者がより質の高い ARO を「選べる」よう、各 ARO の強みや専門性を明確に可視化し、体系的に類型化する取り組みも、その持続的な発展には欠かせません。本学術集会では、「つなぐ力が未来を拓く」をキーワードに掲げ、国内の臨床研究支援体制の現状と制度的課題に向き合い、日本の医療イノベーションの加速に貢献する場となることを目指しています。そして、基礎研究から実用化までを一貫して支援できる ARO 機能強化と多様化について、多角的な視点から議論を深めていきたいと思います。全国の ARO 関係者はもちろん、医療機関、研究者、行政、産業界、そして患者・市民の皆様と共に、相互理解と連携を深めることで、日本の医療イノベーションを支える持続可能な研究基盤の確立に貢献できる学術集会を目指します。
 多くの皆さまのご参加を心よりお願い申し上げます。