第88回日本泌尿器科学会東部総会
会長 篠原 信雄
(北海道大学大学院医学研究院 腎泌尿器外科学教室 教授)
この度、第88回日本泌尿器科学会東部総会を2023年(令和5年)10月5日(木)~7日(土)、ロイトン札幌で開催させて頂くことになりました。本学会のテーマは「次世代への期待」といたしました。近年の医学、医療技術の進歩は泌尿器科においても革新的手術技術の導入、新規治療薬の開発・臨床への適応などをもたらせました。その中で、最も活躍が期待されるのが次世代を担う若手泌尿器科医です。本学会では、この若手泌尿器科医に焦点をあて、彼らが求め、満足できるような多くの企画(教育企画を中心に)を組む予定です。
日本泌尿器科学会では、野々村祝夫理事長のもと、diversity and Inclusion, sustainable developmentを推進しており、本学会でもこれらを積極的にすすめていこうと考えております。まず、Diversityの問題ですが、特別・教育講演、シンポジウム、ワークショップなどの企画において、多くの女性医師、女性研究者のご協力をお願いするとともに、女性医師を含め多くの医師が抱えるライフイベントサポート(出産、育児、介護など)そして働き方の問題についても議論したいと思っています。Sustainable Developmentの観点からは医師の働き方、地域医療の現状および遠隔医療の活用を議論するとともに、効率的な学会運営のため紙媒体の減量化(ePosterの導入、ネームカード廃止、抄録集のオンライン化など)を行い、将来の学会像を意識した学会運営を行いたいと思っています。
コロナ禍も3年目を迎えましたが、まだ完全にコントロールされたとは言えない状況です。その意味で、第88回日本泌尿器科学会東部総会もウイズコロナの状況で実施される可能性が高いと考えられます。たしかにコロナ禍では多くの参加者が集まれずFace to Faceの議論ができないなどの問題はありましたが、一方でWebでの講演の一般化など新たな面も発展してきています。その意味で、現地参加とともにWeb参加が可能なハイブリッド形式の学会の利点も意識されてきており、今回の学会もハイブリッド形式の学会にする予定です。これを行うことで、現地参加で身近に学会を味わいたいという参加者と、遠隔地、病院の仕事の問題、家庭の問題等がありながらも学会に参加し知識を吸収したいという参加者のニーズを広くかなえることも可能になります。
多くの皆様のご参加を心からお待ちしております。