第44回日本骨髄腫学会学術集会 会長
飯田 真介
(名古屋市立大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学)

 この度、第44回日本骨髄腫学会学術集会会長を拝命いたしました、名古屋市立大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学の飯田です。

 本学術集会は、2019年5月11日、12日に名古屋駅近くのウインクあいちにて開催いたします。愛知県での本学術集会の開催は、2004年に清水一之先生が名古屋市で開催されてから15年ぶりとなります。ボルテゾミブの我が国での承認が2006年ですから、当時は新規薬剤のない時代でした。現在は、プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬、抗体薬といった多様な薬剤選択が可能となり、さらなる新規薬剤や細胞療法の開発も続いています。このような短期間での治療のパラダイムシフトは喜ばしい一方、臨床現場を混乱させていることも事実です。染色体やゲノム解析による骨髄腫の分子病態や患者さんの個性に応じて治療の最適化をはかる時代が訪れようとしており、薬剤選択や使用順序を考える上で、羅針盤となるガイドラインのタイムリーな更新も必要です。

 本学術集会のテーマは、「個性に基づく骨髄腫治療時代の幕開け」とし、患者さん毎の至適治療を目指して、議論を交わしたいと思います。
 多数の皆様の参加をお待ちしております。