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会長挨拶

会長 齋藤 重幸
札幌医科大学保健医療学部看護学科
基礎臨床医学講座内科学分野 教授

齋藤 重幸

齋藤 重幸

会長 齋藤 重幸
札幌医科大学保健医療学部看護学科
基礎臨床医学講座内科学分野 教授

この度、日本高血圧学会第10回臨床高血圧フォーラムの運営を仰せつかり、2022年6月18(土)・19日(日)にロイトン札幌(札幌市)にて学術集会を開催する運びとなりご挨拶をさせていただきます。

わが国の高血圧者は4300万人に及び、脳心腎血管病の最大のリスクファクターであることは自明です。これらの疾患は生命予後を低下させるのみならず、健康寿命の短縮をもたらす要因となります。わが国では2018年12月に「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法(予防法)」が制定され、2020年10月に「循環器病対策推進基本計画」が閣議決定されています。高血圧対策が循環器病予防、増悪阻止の基本となることは明確です。しかしながら、我が国の高血圧者のうち、治療されているものは半数程度です。さらに、高血圧は有効な薬剤が上市され管理は容易な疾患であると思われているにもかかわらず、治療されている人のうち十分な血圧管理が達成されているものはその半数という状況にあります。一方、高血圧は、生活習慣の関与が大きく、多くの医療職を含めたチーム医療が重要になる疾患です。これらの人材養成も予防法で求められている事です。高血圧学会は治療ガイドライン(JSH2019)の公開を介し高血圧診療の標準化を計り、「高血圧・循環器病予防療法士制度」の運営を通して人材養成にも関与しています。

本フォーラムは、これらの動きを含め、最近の高血圧にかかわる、基礎・臨床・社会的知見を整理し、それらの普及・啓発を行う機会となります。さらに、2022年10月には国際高血圧学会(ISH2022)が京都で開催予定であり、本フォーラムはISH2022を盛り上げる学術集会ともなります。

Covid-19パンデミックは現時点で1年半に及んでいますが、ワクチン接種も始まり、2022年6月には高血圧診療にかかわるすべての方々に札幌に集っていただき、多くの有意義な討論が行われ、皆様にとって実りある学術集会になるよう準備を進めます。

梅雨のない札幌の6月はさわやかな初夏の陽気を楽しめる季節です。また、山海の幸が出そろう時期でもあます。皆様と2022年6月に札幌でお会いできることを楽しみにしております。

令和3年6月

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