ご挨拶

このたび、日本泌尿器腫瘍学会第1回学術集会を2015年10月31日(土)・11月1日(日)の2日間、国立京都国際会館において開催させていただくことになりました。

本学会は泌尿器領域の悪性腫瘍の診療や研究に携わる有志の医師により、本年4月1日に一般社団法人として設立されました。近年の泌尿器領域悪性腫瘍を取り巻く環境は大きく変化してきております。我が国ではこれまで泌尿器悪性腫瘍の診療は泌尿器科医が一手にその責を担ってきました。しかし、泌尿器悪性腫瘍の治療が高度化し多様化する中で、複数の専門医師や看護師などによるチーム医療の必要性が急速に高まっております。特に、泌尿器癌の中でも新規薬物療法が続々と登場しております前立腺癌や腎癌では腫瘍内科医との連携を現在よりも緊密にする必要性が高まっております。また、前立腺癌においては多くの放射線治療医が治療に参画する時代になっております。一方、海外におきましては、World Urologic Oncology Federation (WUOF)やAsia Pacific Society of Uro-oncology (APSU)などがすでに泌尿器腫瘍に関する集学的学術集団を形成し活発に活動を行っております。また、米国臨床腫瘍学会(ASCO)が主催しますGU-Cancer Symposiumや米国泌尿器科学会のサブスペシャルティ学会としてのSociety of Urologic Oncology (SUO)では、泌尿器腫瘍をサブスペシャルティとする泌尿器科医、腫瘍内科医、放射線治療医、病理医などが活発な意見交換を行っております。

このように、泌尿器領域悪性腫瘍に対する集学的な学会の必要性が内外から求められる状況となり、本学会の設立となった次第です、今回の学術集会は、本学会の設立記念大会と位置付けております。国内で活動されている泌尿器領域悪性腫瘍に関する多くの研究会から企画を提案していただき多数のプログラムが予定されております。

本学術集会が活発な討論により実り多き学会となりますよう、皆様のご参加をお待ちしております。

平成27年7月吉日

日本泌尿器腫瘍学会第1回学術集会
会長 筧 善行
(香川大学医学部 泌尿器科)