会長ご挨拶

吉田 和道 第13回日本心血管脳卒中学会学術集会
会長 吉田 和道
滋賀医科大学 脳神経外科学講座

 第13回日本心血管脳卒中学会学術集会(CVSS)を、2026年3月11日(水)に大阪国際会議場にて開催いたします。
 本学術集会は、循環器内科・心臓血管外科・脳神経内科・脳神経外科など、脳卒中および循環器病に携わる多分野の医療従事者が一堂に会し、領域横断的に議論を深めることのできる、ユニークな学会です。その特長を活かし、各専門領域における最新の知見を共有することは、本学術集会の重要な使命の一つと考えております。
 一方で、急速に少子高齢化が進むわが国において、より有効かつ実行可能な循環器病対策を構築するためには、個別領域の深化にとどまらず、より広い視野からの俯瞰的な考察も不可欠です。そこで、本学術集会のテーマを「循環器病対策の深化:俯瞰と創造」といたしました。
 将来の循環器医療の発展に向けた夢を語りつつ、同時に社会全体を見据えた医療の最適解を模索できる、そのような学術集会となることを期待しております。
 シンポジウム1では「脳卒中・循環器医療の近未来」をテーマに、基礎研究から医療提供体制に至るまで、循環器医療に関連するさまざまな分野の5名の先生方に、近未来の医療の展望と夢を語っていただきます。
 シンポジウム2では、脳卒中・循環器医療における医療経済を取り上げます。臨床医として眼前の患者に最善の医療を提供することは極めて重要ですが、ミクロレベルで経済性を考慮しない医療の積み重ねが、マクロレベルでは医療財政の逼迫につながっていることも、厳然たる現実です。個々の臨床医にとっても、「医療経済マインド」を持つことの重要性が、今ほど問われている時代はないのではないでしょうか。
 シンポジウム3は、「シン・ブレインハートチーム」と題した公募シンポジウムです。より良いブレイン・ハートチームを創造するためのヒントを共有し、活発な議論が交わされる場となることを期待しております。「シン」には、「新」「進」「深」など、さまざまな意味が込められています。各演者の先生方には、現在の取り組みや将来への提案をご披露いただきます。
 シンポジウム4では、抗血栓療法の最適化をテーマとしました。脳・循環器領域において新規デバイスが次々と登場し、抗血栓薬の選択肢も増える中で、現時点における最良の抗血栓療法とは何かについてご議論いただきます。
 特別企画では、マクマスター大学のMukul Sharma先生をお迎えし、新規抗血栓薬である第XIa因子阻害薬の臨床試験に関する最新データをご紹介いただきます。2026年2月開催のInternational Stroke ConferenceにおけるLate-Breaking Scienceセッション以降、初めての海外講演となる予定です。
 一般演題にも多数のご応募をいただき、心より御礼申し上げます。なお、一般演題から選出された優秀演題賞選考セッションならびに公募シンポジウム3では、それぞれ最優秀発表の表彰を予定しております。
 世代を問わず、ご参加いただくすべての先生方にとって実り多い学術集会となることを祈念するとともに、早春の大阪にて、皆さまと活発な議論を交わせますことを、心より楽しみにしております。