第94回日本胃癌学会総会

会長挨拶

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会長:國崎主税

第94回日本胃癌学会総会
会長 國崎 主税
(横浜市立大学附属市民総合医療センター
消化器病センター 外科)

第94回日本胃癌学会総会を開催させて戴くにあたり

この度、歴史と伝統のある日本胃癌学会の第94回総会を2022年3月2日(水)~3月4日(金)までの3日間、パシフィコ横浜(横浜みなとみらい)におきまして開催させて戴くことになりました、横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター 外科の國崎 主税です。このような機会を賜り非常に光栄に存じますとともに、その重責に身の引き締まる思いです。

本邦における胃癌研究の歴史は非常に長く、その質、量とも世界の最高水準にあり、世界を牽引してきた事は論を俟ちません。様々な研究から、新たな予防法、治療法が開発され、治療成績は十分に満足のいくものではないにしろ改善してきました。それに加え、生活様式の変化によりH.Pylori感染が減少し、胃癌の罹患率や死亡率が減少してきました。しかしながら、年間10万人の方々が胃癌に罹患し、5万人の患者さんがお亡くなりになっている現状を鑑みますと、さらなる診断・治療法の向上が必須と考えます。

この四半世紀において様々な研究・技術の進歩が医学研究のさらなる進歩をもたらしてきました。基礎分野では分子生物学的技術、次世代シーケンサー開発、iPS細胞作製などがめざましい発展を遂げ、すでにゲノム医療、再生医療など臨床に広く応用されています。また、光学技術の発達は拡大~超拡大内視鏡検査を可能にし、artificial intelligenceによる胃癌の内視鏡画像診断システムを構築する段階に至っています。一方、工学技術の進歩は、内視鏡外科手術のみならずロボット手術の臨牀応用を可能とし、安定した外科手術を提供できるようになり、これらの技術による胃癌治療も保険収載されるまでになっています。これらの治療法が胃癌研究・治療をあらたなステージに導いてくれる事を期待するばかりです。

第94回総会では、テーマを「磨斧作針」としました。惜しまずに努力し続ければ、困難なことでも必ず成就するこという意味です。胃癌研究・治療は大きな進歩を遂げてきたものの、今後も躍進し続けなければなりません。喜ばしい事に、今までの研究・治療が功を奏して、胃癌患者数は今後20~30年の間に減少すると想定されています。よって、胃癌医療の水準をさらに高めるためには、胃癌治療施設認定、専門医育成などの集約化を考慮する必要があります。また、胃癌患者の進行度分布も早期症例と進行再発症例に二極化され、高齢者の割合が益々多くなると考えられています。この状況に適切に対応する必要があります。

第94回総会では、現状の様々な問題を解決し、より良い胃癌医療を提供できるように特別講演、各種主題、教育セッション、International Sessionなどを企画し、次の世代に向けて熱い討議を通じて皆様と有意義な時間を過ごしたいと思います。現在、教室をあげて準備を進めております。是非とも多数の皆様にご参加いただきますよう心よりお願い申し上げます。

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