第61回日本母性衛生学会総会・学術集会

会長挨拶

 第61回日本母性衛生学会学術集会を担当させていただきます静岡県立こども病院周産期センターの西口です。

 来る10月9日10日の二日間にわたって皆様をお迎えすべく準備を進めてまいりましたが、新型コロナウィルス感染症の蔓延状況を鑑み、第61回学術集会はWEB学会での開催といたしました。浜松での現地開催は叶いませんが、多くの方々のWEB学会へのご参加をお待ち申し上げます。

 さて、第61回学術集会では、メインテーマ“健やかなる女性の一生~生涯を通した女性への健康支援~”のもと、健全なる母性の発達に向けての一生を通した健康支援を取り上げました。“幼児期からの愛着形成”(市民公開講座)に始まり、妊娠を迎えるにあたっての“preconception care“(シンポジウム3)、そして、生涯を通した健康支援として”乳がんへの対応“(シンポジウム1)および”骨盤底ケア“(シンポジウム2)という構成です。また、今回は、新企画として特別企画“レジエンドに学ぶ”を設けました。次の時代への継続は我々に与えられた使命であり、これからの周産期医療を担う若い医療従事者に向けての貴重な経験談や助言は大変参考になろうかと思います。その他、度重なる自然災害の発生状況をふまえ、今回も“災害時における周産期対策”の話題をシンポジウム4でとりあげ、また、現在蔓延しているCOVID-19も含め“グローバル社会における感染症とその対策”を特別講演でとりあげました。さらに、教育講演では“着床前診断の抱える生命倫理”や“子宮移植”という新たな生殖医療の展開、“産科ガイドライン2020”などのトピックスを含めた7題、そして、理事長講演、会長講演、スポンサードセミナー7題を予定しています。なお、今回の一般演題は359題と少なくなっていますが、コロナ禍のもとで応募していただいた皆様には感謝申し上げます。なお、本学会は日本専門医機構認定講習、CLoCMiP・WHC研修、そして、乳房エキスパート看護職研究講座の認定を受けています。詳しくは本ホームページで更新していきますので、ご確認いただければと存じます。

 最後になりますが、今、人類はwith コロナ、すなわち、コロナと如何に共生していくかという試練の最中にあり、今後、学術集会も新たな形式への転換・発展が求められています。今回はWEB学会に変更しましたが、不慣れな点もあり皆様方にはご迷惑をおかけすることが多々あろうかと思います。成功にむけて鋭意準備を進めてまいります。皆様方のご健康を祈願するとともに、本学術集会へのご理解ならびにご協力を心よりお願い申し上げます。

第61回日本母性衛生学会総会・学術集会
会長 西口 富三

静岡県立こども病院 副院長 兼 周産期センター長
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