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2019年10月13日(日)、14日(月・祝)の2日間、本州最西端の山口県下関市において、第52回日本薬剤師会学術大会を開催いたします。
2025年には、団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という「超高齢社会」を迎えます。超少子高齢時代を見据え、社会保障制度および財政維持の観点から、医療、介護、福祉サービスは大きな変革が求められています。我々薬剤師が主体的かつ多職種連携の下で専門職能を発揮し、薬物療法の高度化や在宅医療を含む地域医療推進に取り組まなければ、国民・社会からは評価されません。新たな時代に生き残れる薬剤師となるためには、常に進取の精神を持ち、工夫と改革の灯を灯し続けなければなりません。「街の科学者」と呼ばれ、地域医療の一翼を担う存在であった「薬剤師の原点」を考え、体感したいと思い、大会テーマは「原点」といたしました。
山口県薬剤師会の前身である防長薬剤師会第5代会長であった柏木幸助先生は1856(安政3)年、周防国三田尻(現 山口県防府市)で薬種商の家に生まれ、「安全マッチ」や「柏木体温計の開発、消化酵素「ジアスターゼ」の発見等多大な業績を残されました。生涯を通じて独学で発明を重ね、様々な困難を乗り越えた柏木先生の情熱と工夫に敬意を表し、柏木先生の原点であるマッチの「炎」を大会シンボルとしました。
山口県薬剤師会は、1889年(明治22年)に「防長薬剤師会」として発足し、2019年には創立130周年を迎えますが、全国から薬剤師が集まる学術大会を山口県で開催するのは初めてです。山口県には多くの医薬品製造施設が立地し、バルク(原薬)生産を含めた医薬品生産額が全国トップクラスにもかかわらず、薬学部が設置されていなかったのですが、各界からご尽力いただき、山陽小野田市立山口東京理科大学に薬学部が設置され、2018年4月に1期生を迎えることができました。山口県薬剤師会は組織率が高く、病院薬剤師や大学薬学部教官も薬剤師会会員です。薬薬学が連携して、新元号の下で行われる学術大会が「薬剤師の原点」を見つめ直す機会となるよう準備を進めています。
下関市は人口26万人ですが、関門海峡を挟んで政令指定都市である北九州市に隣接しており、宿泊施設が充実している小倉駅まではJR線で15分程です。下関市は水産都市であり、「ふく」だけではなく、水揚げ量日本一の「あんこう」、「くじら」や「うに」などの海の幸が豊富です。「獺祭」や「東洋美人」「貴」など山口県の銘酒とともに唐戸市場やカモンワーフで堪能していただきたいと思います。また学術大会会場から少し足を延ばせば、映画やCMのロケ地で知られる角島大橋、日本の最も美しい場所31選に選ばれた元乃隅神社、日本最大規模の鍾乳洞である秋芳洞など観光名所も多数あります。
多くの方々のご参加を心よりお待ちしています。
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