学会事務局
一般社団法人 日本乳癌学会
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第29回日本乳癌学会学術総会
会長 井本 滋
歴史と伝統のある日本乳癌学会の第29回学術総会を2021年7月1日から3日間、パシフィコ横浜ノースで開催させていただくことになりました。母校である慶應義塾大学医学部外科では、第5回を榎本耕治先生、第8回を田島知郎先生、第15回を池田正先生が開催され、2007年開講しました杏林大学医学部乳腺外科では初めての開催となります。大変光栄に存じ上げますとともに、責任の重さを痛感しております。
総会のテーマは「乳癌診療の新たな展望」を主題に、「New Horizons of Breast Cancer Diagnosis and Treatment」を副題としました。乳癌診療は急速な進歩を遂げております。薬物療法では遺伝子発現プロファイルに基づくprecision medicineから分子標的薬が実装されています。手術療法では乳房の整容性が重視され、センチネルリンパ節生検に基づく腋窩治療の個別化が進み、さらにBRCA1/2遺伝子変異乳癌の既発症者を対象としたリスク低減乳房切除術が保険収載されました。今まさに乳癌診療は個々の患者に相応しい医療を提供する「新たな展望」を迎えています。
2018年6月本学会理事長に就任し、ミッションとして「国民が安心できる乳がん診療を提供する」こと、ビジョンとして「次の10年に向けて学会の活性化を図る」ことを掲げました。その一つが学術総会のあり方の見直しであり、第29回から第31回までを同一会場で開催し、参加者の利便性を図りつつ、重要課題は継続的に取り組んで参ります。今回はシンポジウム、ワークショップ、厳選口演、ポスターに加えて、ポスター討論を復活させて議論を深めたいと思います。さらに、ディベート、看護師セッション、薬剤師セッション、患者支援指導者プログラムも企画しております。委員会の活動報告や教育セミナーも行います。最後に、特別講演は大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授の坂口志文先生に「免疫」について、東京大学医科学研究所教授の中西真先生に「老化とがん」についてお話しを伺います。
新型コロナウイルスの蔓延により新しい生活様式が導入されました。3密を避けるべくWEB配信やオンディマンドでの聴講が可能となりました。本総会も安全・安心を第一に担保した上で、新しい学会様式を取り入れつつ、医師、研究者、メディカルスタッフの交流と学びの場となるよう構想を練っております。試行錯誤の連続でありご迷惑をお掛けすることと存じますが、有益な学術総会となりますよう心掛けて参ります。ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。