大会長挨拶

第40回日本内視鏡外科学会総会
会長 内田 広夫
(名古屋大学大学院 小児外科学)
謹啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび、2027年に開催される日本内視鏡外科学会総会の会長を拝命いたしました、名古屋大学大学院医学系研究科小児外科学の内田広夫でございます。歴史と伝統を有し、わが国の内視鏡外科の発展を牽引してきた本学会の総会を担当させていただきますことを、大変光栄に存じますとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いでおります。
本総会のテーマは、
Beyond Limits ― 人を超える
といたしました。内視鏡外科は、より小さな創で、より安全かつ確実な治療を患者さんに届けることを目指し、これまで急速な発展を遂げてきました。高精細画像、ロボット支援手術、人工知能、術中ナビゲーションをはじめとする新たな技術は、従来の外科医の視覚、判断、操作の限界を拡張しつつあります。しかし、「人を超える」とは、単に機器や技術が外科医の能力を上回ることだけを意味するものではありません。診療科、世代、施設、地域、さらには国境を越えて知識と経験を共有し、外科医一人ひとりがこれまでの限界を乗り越えていくことも、本テーマに込めた重要な意味です。
私はこれまで小児外科医として、成長し続ける子どもたちの将来を見据え、身体への負担を可能な限り軽減する低侵襲手術に取り組んでまいりました。小児外科では、手術直後の成績のみならず、成人期に至るまでの長期的な生活の質を考える必要があります。このような視点は、年齢や診療領域を問わず、これからの内視鏡外科が目指すべき方向の一つであると考えております。
本総会では、各領域における最新の手術手技や治療成績を共有するだけでなく、手術の安全性、教育と技術継承、医療機器開発、人工知能およびデジタル技術の臨床応用、若手外科医の育成、長期予後の評価など、内視鏡外科の未来を形づくる幅広い課題について議論したいと考えております。経験豊富な外科医と次世代を担う若手医師、さらには医学、工学、情報科学、医療機器産業など多様な分野の方々が集い、互いの専門領域を越えて交流することにより、新たな知見と連携が生まれる総会を目指します。
皆様とともに、これまでの限界を越え、内視鏡外科の新たな未来を切り拓く総会を創り上げてまいりたいと存じます。何卒ご支援、ご協力を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。
謹白
