第70回日本医学検査学会in福岡 / The 70th JAMT CONGRESS 2021 第70回日本医学検査学会in福岡 / The 70th JAMT CONGRESS 2021

プログラム

主題プログラムの定義について

シンポジウム

1つのテーマに対し、ある程度完成され、すでに認められている業績を発表するセッションである。演者(シンポジスト)はさまざまな領域や違った意見を持った専門家が望ましい。座長は、それぞれの演者に個別に質疑・討論を行う。最後の総合討論は行わない場合もある。

パネルディスカッション

1つのテーマに対し、対立意見をもつ数人の演者(パネリスト)がそれぞれの見解を集中的に発表し討議するセクションである。座長が主導となり、先ずは演者と、次に聴衆も巻き込んで総合討論を行い、演者は自己の経験や業績にもとづいて異なる意見を述べあう。聴衆は演者間の発表、討論の中から、今後の診療に取り入れるべきものを得る。したがって、一つの結論にまとまらないこともあるが座長は一定の方向を示すことが望ましい。最後の総合討論は必ず行う。

ワークショップ

座長を中心に、完成した研究成果より、むしろ未完成の進行中の研究や技術をとりあげ、意見交換をするセクションであり、演者は、斬新な考えや新しい方向性などを示すような発表が望ましい。聴衆との討論の中で助言や今後の方向性が指摘される。発表内容が多岐にわたることから総合討論は座長の判断に委ねる。

開催プログラム

特別講演

横倉 義武 (日本医師会 名誉会長/社会医療法人 弘恵会 理事長)

文化講演

西高辻 信宏 (太宰府天満宮 宮司)
ジョイントシンポジウム

ジョイントシンポジウム 
静脈血栓塞栓症に迫る

主旨

肺血栓塞栓症の原因のほとんどは深部静脈血栓症で、血栓の一部が血流に乗って、肺動脈に詰まり呼吸困難となり、死に至らしめる場合もあります。したがって、肺血栓塞栓症と深部静脈血栓症は連続した病態との考え、併せて「静脈血栓塞栓症」といいます。
静脈血栓塞栓症の最大の原因は静脈血の鬱滞や血液凝固の亢進で、病歴、症状や臨床所見のみから診断するのは困難であり、Dダイマー、下肢超音波検査や造影CT検査などの画像による確定診断が必要となります。
このセッションでは、早期診断のために、臨床血液の分野から血栓性素因、凝固線溶マーカーについて、臨床生理の分野から下肢超音波検査について、さらに、予防と治療はどこまで可能であるか、迫っていきます。
オーガナイザー: 池上新一
田代恭子

ジョイントシンポジウム 
AIの臨床実装

主旨

AI技術が日常生活にも取り込まれるようになっています。医療においても、各分野への応用が試みられています。特に画像処理においてはAIが得意とするところであり、病理・細胞診領域、血液検査、一般検査などの形態解析を要する分野では比較的早い段階から研究が進んでいます。CTやMRI画像診断など放射線領域でも早くからAIの応用が試みられています。また、染色体解析では実際に臨床検査にAIが導入されています。AIの導入が間近なあるいは既に導入されている分野の担当者に、AIの臨床実装について噛み砕いて講演していただき、現時点での問題点や将来に向けての課題について議論を深めます。
オーガナイザー: 佐藤謙一

ジョイントシンポジウム 
異常リンパ球を極めるための深化と進化

主旨

異常リンパ球を極めるために、形態と遺伝子異常について考えます。リンパ球は異形リンパ球と異常リンパ球の鑑別が難しく、また小児と成人ではアプローチも異なります。本シンポジウムでは形態を深く捉えるために、4名のシンポジストから、1.「小児領域からみた異形リンパ球と異常リンパ球」、2.「成人領域におけるALLとATLの異常リンパ球」、3.「病理細胞診分野からみた異常リンパ球について」、4.「遺伝子領域からみた異常リンパ球について(遺伝子異常による病型分類、新たな遺伝子変異を含めて)」、4つの内容についてご講演いただき討論致します。
オーガナイザー: 佐藤悦子

ジョイントシンポジウム 
検体採取について

主旨

日臨技として、数年前から臨床検査技師による検体採取の推進を行ってきました。採血については、臨床検査技師による採血が徐々に普及してきているように感じますが、その他の検体採取について、病院の規模にもよるかとは思いますが、どこまで普及してきているのか?また、タスクシフトとの絡みもあるかもしれませんが、誰が検体採取を行うのか?(医師なのか看護師なのか臨床検査技師なのか?)などについて、様々な規模の施設からの視点でシンポジウムができればと考えております。また、今後の日臨技の方向性についても拝聴できればと考えます。
オーガナイザー: 加藤康男
浦園真司

ジョイントシンポジウム 
報告書の付加価値と問題点

主旨

今現在、電子カルテが普及して、報告書は書面の報告から電子媒体での報告が主流となっていますが、その重要性は依然変わりません。むしろ、報告書は数字や画像のみの報告ではなく、我々臨床検査技師として、報告書の付加価値をどう高めていくかが鍵となります。
  • 検査結果の未読問題への対策は?
  • パニック値の設定や報告体制、かつその記録は?
  • 内容が臨床側に伝わりやすいスタイルやコメントとは?
  • コメントや所見がどこまで診断に近づき、責任をどう持つのか?
  • こちらからの提案だけではなく臨床側の要望をどのように盛り込んでいくのか?
血液・生化学・一般・生理・細菌・病理など各部門目線から討論を交わして頂きます。
オーガナイザー: 小野裕一郎
新田誠

ジョイントシンポジウム 
「インシデント事例の“こんな対策”・“あんな対策” あなたの施設はどんな対策?」

主旨

検体検査分野と生理検査分野のそれぞれにおいて検査前、検査、検査後を意識して分析をして頂きます。インシデント事例は多くの施設で同じような内容の事例が発生していると思われますが、対策は施設規模や検査室人員数、構成により様々だと思われます。
多発事例の分析をもとに演者施設の対策を披露してもらい、ディスカッションをして頂きます。医療安全専従看護師にもご登壇して頂き、外部要因である検体採取時の患者誤認やラベル張り間違い等の事例も交えていきたいと考えています。
施設規模にかかわらずディスカッションの中で実践できる対策のヒントを持ち帰ってもらえれば幸いです。
オーガナイザー: 中村洋亮
佐藤房枝

ジョイントシンポジウム 
現場のあなた、感染対策これで大丈夫?!! ここまで必要なのです。やるのです!!

主旨

検査室内における感染のリスクは微生物検査室のスタッフにはとどまりません。検査室には、さまざまな患者から採取された数多くの検体が届けられます。感染症患者からの検体に限らず、患者検体のなかには何らかの病原体が存在している可能性があります。また、採血室や生理機能検査室では、臨床検査技師が直接患者と接することも少なくありません。すなわち、検査室のスタッフは日常業務のなかで、病原体に曝露されるリスクを抱えています。このような状況を考慮すると、検査室内で働くすべての人達にとって、感染管理は重要なことだと思われます。
しかし、実際にどこまで検査室の職員が感染の危険性を認識しているでしょうか?また、日常の検査のなかで対応が徹底されている施設がどれだけあるでしょうか?残念ながら、現状には改善の余地が多くあるのではないかと思われます。本シンポジウムでは、結核(空気感染)について、MRSAやCDI(接触感染)について、生理検査(エコー検査等)やICMTの観点から議論します。
オーガナイザー: 荒木敏造
浦園真司
新型コロナウイルス感染症関連企画

教育講演 
新型コロナウイルス感染症の現状と今後について

主旨

新型コロナウイルスの病態も含めた最新の知見、診断・経過観察に有用な検査全般について講演してもらいます。また、現在様々なCOVID-2検出のための検査方法が市場にでてきていますが、各種検査方法の特徴、結果の解釈についても解説してもう予定です。そして、施設の大小に関わらず、新型コロナウイルス感染症患者の早期発見・対策のために自施設はどう対応すべきか考えてもらう講演になればと思います。
オーガナイザー: 本田雅久

ワークショップ 
各種検査法(遺伝子検査、抗原検査、抗体検査)の有用性と注意点

主旨

現在、各メーカーより多種多様な新型コロナ検査の機器・試薬が承認され、各施設で活用されています。「PCR」の有用性と注意点については、遺伝子・染色体分野の企画で十分に論議してもらい、このセッションではPOCT対応を目的とした遺伝子検査法および抗原検査法、抗体検査法を使用している施設にその有用性と注意点について講演していただきます。各種検査法の臨床的意義、限界を十分に理解してもらい、その正しい運用を再確認していただければと思います。
オーガナイザー: 本田雅久

シンポジウム 
各地域での対応と取り組みについて

主旨

現在、厚生労働省はインフルエンザとの同時流行に備え、相談や検査の体制を10月中に大きく変えることにしています。それに伴い、新型コロナウイルスの検査体制、感染対策の見直しを行われている施設が数多くあると推察します。今回は新型コロナウイルスの対応に携われてきた、大規模施設、中規模施設、検査センター、保健所のそれぞれの取り組み(今後の対応も含め)について紹介していただき、自施設の感染対策の参考にしていただきたいと思います。
オーガナイザー: 本田雅久
分野別企画
輸血細胞治療

教育講演 
救命医からみた輸血療法について

シンポジウム 
肩の凝らない輸血検査
~小規模施設から大規模施設まで~

主旨

日本輸血・細胞治療学会が作成した、「輸血のための検査マニュアル」を中心に、輸血検査の基本を、小規模施設から大規模施設まで技術・知識を活用できるようになるのがねらいです。「輸血のための検査マニュアル」を基に、血液型、不規則抗体、交差適合試験について講演していただきます。初心者から、上級者までがそれぞれのレベルで、知識を吸収し、明日からの業務に活かせる内容です。
オーガナイザー: 江頭 弘一

シンポジウム 
福岡県で行っている多職種による輸血研修会活動について

主旨

福岡県では、福岡県合同輸血療法委員会からタスクフォース(TF)が立ち上がり、TFメンバーを中心に輸血医療に携わる「看護師」、「臨床検査技師」へ向けて、2017年より研修会を実施しています。安全な輸血医療の提供は、多職種の連携が不可欠であり、臨床検査技師は、検査室から飛び出して、顔が見える多職種連携を目指しつつあります。今回、TFメンバーである医師、看護師、臨床検査技師、日赤職員と多職種に渡り、それぞれの立場から活動についてお話しいただくとともに、福岡県での活動を全国に紹介させていただきます。
オーガナイザー: 江頭 弘一

シンポジウム 
教えて!状況に応じた輸血 
~診療に特化した輸血方法~

主旨

輸血医療は、様々な状況で行われています。例えば慢性疾患に対する輸血、手術での輸血、高エネルギー外傷での輸血、小児や新生児の輸血、骨髄移植後の輸血、産科での輸血など様々です。自分の知らない状況での輸血や、もっと深く知りたい分野での輸血などを知ることがねらいです。
また、様々な状況での輸血を臨床検査の立場から紹介してもらい、検査の工夫や医師に伝える事、マニュアルにした事等を紹介させていただきます。
オーガナイザー: 江頭 弘一
生物化学

教育講演 
久山町研究の日本医学への貢献

シンポジウム 
生物化学・免疫血清分野の国際標準化

主旨

臨床検査は正確性が保証されたデータを臨床へ報告することが必要であり、近年、国際標準化されたデータの保証が求められています。そこで、国際標準化、グローバルハーモナイゼーションの必要性について再認識し、日本臨床化学会で令和2年4月1日より変更が決定した、ALP・LDのJSCC法からIFCC法への移行状況、臨床からの意見や周知方法などを紹介する。さらに、免疫血清分野では、令和2年1月30日に方針が決定したTSHのハーモナイゼーションについて、標準化の方法やハーモナイゼーションを行うことによる臨床への有効性について、各施設の標準化の状況など情報共有が狙いです。
オーガナイザー: 酒本 美由紀
佐竹 善誉

パネルディスカッション 
臨床化学のピットフォール

主旨

臨床化学の分野は標準化が進み、各施設で差の無い検査結果が得られるようになっています。一方で、施設で用いられている分析装置、分析試薬は多種多様で、それぞれの特性に応じた検査が必要です。発生する検査トラブルも様々であることから、これまでの経験では対応することのできないことが多くあります。本セッションではユーザーからの視点でトラブルとその解決方法、また、機器運用時の問題点などを議論していただきます。本セッションを通して他施設での現状や解決方法を学んでいただき、自施設に活かしていただきたいと思います。
オーガナイザー: 石垣 卓也
佐竹 善誉

ワークショップ 
臨床化学の精度管理「基礎~実践~法改正の対応」

主旨

臨床検査の分野では精度管理は避けては通れない。今回、①精度管理の基礎的事項及び概要、平成30年12月に施行された法改正の詳細、トピックス等内容での講演。②法改正において実際にそれぞれの施設で対応した内容と実際について、それぞれの施設の実情を踏まえた精度管理業務の詳細な内容を小規模病院、中規模病院及び大規模病院の立場から報告し問題点を議論する。
オーガナイザー: 松本 佳隆
佐竹 善誉
臨床一般

教育講演 
尿検査を科学する 
-尿検体から見いだしたもの-

パネルディスカッション 
一般検査領域の未収載診療項目の改善に向けて

主旨

一般検査は、尿検査、便検査、穿刺液検査等と広い領域にまたがっており、その中においても腹水、胸水や関節液検査は保険収載が未収載の項目があります。例えば、穿刺液検査の細胞数算定は検体採取料に包括されています。また、関節液検査の結晶鑑別は、診断に直接結びつく検査であり、臨床から求められている検査ですが、保険未収載のため積極的に検査を引き受けられない状況であります。今回、一般検査領域での保険未収載項目について再認識し、認定一般検査技師、日本臨床衛生検査技師会、検査医の立場から検査の必要性や状況改善を確認し、さらには行政への対応について考えていきます。
オーガナイザー: 川満 紀子
尾上 由美

パネルディスカッション 
一般検査の人材育成と品質管理(力量管理)

主旨

一般検査は、尿検査、便検査、穿刺液検査等と広い領域にまたがるスクリーニング検査であり、大学病院からクリニックまでのあらゆる検査室で実施されています。この広い領域にわたる一般検査の人材育成と品質管理(力量管理)については、各検査室に委ねられてきました。近年、精度管理は必須となり、スクリーニング検査においても実施しなければならず、必然的に検査技術の担保は重要になります。今回、教育の現場、臨床の現場から下記の事項にポイントをおいて討論したいと思います。①大学に求められる学生への技術指導②大学病院での診療・教育・研究の各方向での部内教育、③一般病院・ブランチラボでの品質管理のために行っている教育体制、等各々の立場から人材育成のための教育体制や品質管理について取り上げます。
オーガナイザー: 川満 紀子
尾上 由美

ワークショップ 
新しい尿沈渣成分による診療支援

主旨

腎・尿路系疾患を診断・治療するうえで尿沈渣検査は重要であることは周知の事実です。尿沈渣検査はJCCLSによる標準化から技術は向上し、近年ではさらに単なるスクリーニング検査ではなく、より診断に結び付く成分を臨床へ報告可能となってきました。また、臨床的意義ある成分は、大学病院や専門病院以外でも遭遇しうる成分です。今回、新しい尿沈渣成分(キサンチン結晶、ウイルス感染細胞ヘモジデリン顆粒、マルベリー小体)の導入経緯、また、尿沈渣成分の解説および報告形式の提案について症例を交えてとりあげ、新たな診療支援を考えていきます。
オーガナイザー: 川満 紀子
尾上 由美
病理細胞

教育講演 
Whole slide images(WSI)診断およびAI活用と今後の病理検査

ワークショップ 
病理検査の品質管理:検体受付~検体切り出しまで

主旨

病理検査の工程は多岐にわたり、それに携わる病理の技師には品質管理が求められています。臨床からの検体提出時にどのようなチェックがなされているか、また切り出し方法はどうしているか施設間でかなり違いがあります。今回、①検体の受付方法(受け取りから受付まで)②受付時の注意事項(ガイドラインとの比較)③自施設や病理システムの工夫等、➃生検・リンパ節などの小物検体、切除された臓器の切り出し方法について討論していただきます。統一するに至らないまでも講演を通じて今後の業務の参考になればと考えています。
オーガナイザー: 山口 知彦

ワークショップ 
病理検査の品質管理:標本作製~診断提出まで

主旨

標本作製における試薬の管理や室内の温度まで含めた病理組織の管理方法と診断提出時のチェックをどのようにしているか?①包埋から薄切までの注意点や工夫、②標本作製のための試薬等の管理、③ブロックや標本のチェック方法➃免疫染色および特殊染色の精度管理について討論していただきます。他施設の現状や管理方法等を学び、日常業務に活かしていただきたいと思います。
オーガナイザー: 山口 知彦

ワークショップ 
病理検査の品質管理: 診断~報告:迅速診断も含めて

主旨

本企画では、➀迅速診断に関するガイドラインとの比較や感染症対策、➁病理診断までのTurn Around Time(TAT)、③未読問題対策を含んだシステムの工夫等、➃病理部門の今後の展望について討論して頂く予定です。
オーガナイザー: 山口 知彦
臨床生理

教育講演 
臨床医が脳波検査技師に求める実践的知識

シンポジウム 
神経生理検査の教育ステップ 
―臨床に役立つデータを提供するために―

主旨

神経生理検査は、技術習得、症例ごとの対応、結果の解釈など熟練に時間を要します。また、検者毎に導出される波形が変わりうることも問題点として指摘されており、後進育成のあり方が課題となっています。臨床に役立つデータを提供するために習得するべきこととして「検査目的の理解、検査の進め方、結果の解釈や考察の過程、患者対応」について、脳波、大脳誘発電位、神経伝導検査、術中モニタリングの立場から発言していただきます。初学者への技術訓練において最低限必要なポイント、中堅以降スキルを上げるために必要な知識とは何か、またどのようにして攻略してきたか、各施設において教育ステップの指標としていただくべく示唆に富んだ内容です。
オーガナイザー: 酒田 あゆみ
星野 哲

シンポジウム 
超音波検査技師が知っておくべき腫瘍循環器学(Onco-Cardiology)

主旨

ここ数年、がんと循環器の両者を扱う腫瘍循環器学の注目度が高まっています。この背景には、がん治療の進歩、がん患者の高齢化によって循環器疾患を合併する患者が急増していることにあります。がん治療関連心機能障害(CTRCD)やがん関連血栓症(CAT)など、がん患者における循環器合併症をモニタリングするうえで、心血管エコーは必要不可欠な画像診断であり、今後さらに重要性が増すと予想されます。腫瘍循環器学という新たな領域でエコー検査(室)が果たすべき役割は何か。本邦の第一線でご活躍の先生方にご講演をいただき、我々超音波検査技師が知っておくべきポイントについて理解を深めたいと思います。
オーガナイザー: 伊藤 慎一郎
有吉 亨

パネルディスカッション 
膵描出能向上のための超音波検査テクニック

主旨

簡便で侵襲のない超音波検査は安全な検査法であり,外来や検診などのスクリーニング検査に広く活用されている反面、膵の描出は消化管ガスなどの影響で観察範囲が制限される場合が多く、検者の技量により左右されます。本企画では、エキスパートの方々にそれぞれが実践している走査方法、体位、飲水法、プローブ選択や装置設定など、膵を広範かつ明瞭に描出するための様々なテクニックについて症例を交えながら述べていただきます。総合ディスカッションでは、検査環境に応じた検査方法などについても広く意見交換を行う予定です。
オーガナイザー: 井手口 太
川端 聡
微生物

教育講演 
微生物検査室のグランドデザインと求められる検査技師像

パネルディスカッション 
培養同定検査の深化と進化

主旨

近年、質量分析装置や遺伝子検査の普及により同定検査は著しく進化しています。しかし、これらの装置にも欠点はあり、従来の同定検査法である生化学的性状の重要性が再認識されています。『一釣入魂』~同定検査は平板培地からの釣菌に始まる。その普段使用している培地や同定検査で必要な生化学的性状について探ります。さらに、遺伝子検査の進化は目覚ましく、細菌、抗酸菌、ウイルス、耐性遺伝子や毒素等を短時間で検出できる自動機器も普及しており、感染症診療に大きく貢献しています。本企画は、いにしえからの培養同定検査法の基礎的な知識を深め、遺伝子検査の普及によりどのように進化していくのかを学び、培養同定検査の意識改革の場としていただきます。
オーガナイザー: 堀内 寿志
星 紫織

パネルディスカッション 
薬剤感受性・耐性菌検査の深化と進化

主旨

薬剤感受性試験は細菌感染症の使用抗菌薬選択に必須検査ですが、検体提出から結果判明までに2~3日要することが欠点です。独自の工夫や、最新技術によって、薬剤感受性結果や薬剤耐性菌情報を迅速に報告し、感染症診療や抗菌薬適正使用に大きく貢献している施設の実例を紹介します。また近年、グラム陰性菌をはじめとして薬剤耐性菌の増加が懸念され、複数の耐性機序を獲得した耐性菌が出現するなど、耐性菌検出方法は煩雑化しています。各種耐性菌検出法の比較や、耐性菌検出のポイント、最新情報等について討論予定です。
オーガナイザー: 堀内 寿志
手島 裕治

ワークショップ 
塗抹検査の深化と進化

主旨

グラム染色を始めとする塗抹検査は高額な医療機器を必要とせず、多くの施設で実施可能な検査で迅速に行えるため、特に感染症初期においては治療方針を選択する一助となります。一方で、検査結果の解釈は熟練を要し、個人間の技量に差が生じる検査でもあります。今回、塗抹検査から得られる情報や結果の解釈、検査意義を示し、診療に貢献するための知識とテクニック、塗抹検査のあり方について考えます。
オーガナイザー: 堀内 寿志
橋本 賢勇
遺伝子染色体

シンポジウム 
がんゲノム検査の2年経過の現状と今後の展開

主旨

がんゲノムパネル検査が保険適用となり2年が経過しました(第70回開催時)。がんゲノム検査に携わってきた検査技師・遺伝カウンセラーにより、2年間の成果と問題点、今後がんゲノム医療はどのように展開していくのか、検査技師はどう関わっていくのかを討論していただきます。
オーガナイザー: 佐藤 謙一

パネルディスカッション 
遺伝子関連検査・染色体検査に関する資格取得の意義

主旨

遺伝子関連・染色体検査に関する資格は、認定臨床染色体遺伝子検査師(日臨技・日本染色体遺伝子検査学会)、遺伝子分析科学認定士(初級・一級)(日本臨床検査同学院)、ジェネティックエキスパート認定制度(日本遺伝子診療学会)、臨床細胞遺伝学認定士(日本人類遺伝学会)等がありますが、それぞれの役割、存在意義が十分に理解されてはいません。今回各資格の認定者をパネリストとして迎え、それぞれの立場から日常業務との関係性や資格取得のアドバンテージなどについて討論していただきます。
オーガナイザー: 佐藤 謙一

パネルディスカッション 
SARS-CoV-2 PCR 検査の医学的・社会的有用性

主旨

COVID-19の診断のために実施されるSARS-CoV-2 PCR 検査は、事前確率や検体採取のタイミングが診断感度に影響を与えます。有効な検査の適用、そして検査結果の解釈には、その性質を十分に理解する必要があります。社会的には「PCR検査」というワードが独り歩きし、検査数の多少が議論になりました。また、検査方法は、感染研推奨プロトコル(用手法)から始まり、種々の簡易方法が短い期間で承認されております。ここでは、PCR検査の分析的妥当性・臨床的意義、臨床的妥当性、そしてその適当な運用について討論していただきます。
オーガナイザー: 佐藤 謙一
血液分野

教育講演 
血算から診る血液診断学
~一流の考え方・極意の伝授~

ワークショップ 
最も効率的で効果的な血液像目視再検の条件(設定)とは

主旨

自動血球分析装置の性能は向上しており、血球算定と異常細胞出現の警告を含む各種メッセージが付加された白血球分類が実施されています。異常が疑われた検体は、血液塗抹標本を作製し、目視法による再検査を実施しますが、施設の規模や特徴、使用分析装置により目視再検条件は異なっています。検査室の運用効率化のなかで、いかに検査の質を落とさず、効率的かつ異常細胞や破砕赤血球といった有用な所見を見落とさない環境を構築することができるかが大きな課題のひとつです。本企画は、より良い再検条件について演者に論じていただくとともに、各施設参加者の議論の場となり、方向性を示せるような会にしたいと考えています。
オーガナイザー: 稲子 勝秀
日髙 大輔

パネルディスカッション 
形態検査の技師間差はどこまで許容できるのか?

主旨

末梢血液像は診療に有用な情報を多く含んでいます。鏡検による末梢血液像では、検査担当者の主観的判断に依存する部分が多くあります。多くの施設で同じ検体を供覧して検査室内の分類基準を揃える,いわゆる“目合わせ”が内部精度管理として技師間差の縮小を目的に行われていますが、明瞭な到達目標がなくその評価に苦慮している施設も少なくありません。血液形態検査の品質向上を図る上で個々の所見の特性を勘案した技師間差の到達目標を設定することは大きな課題のひとつと考えられます。本企画は、血液形態検査における技師間差の許容限界について演者に論じていただくとともに、各施設参加者の議論の場とし、血液形態検査の品質向上を図るものと考えています。
オーガナイザー: 稲子 勝秀

ワークショップ 
クロスミキシング検査の最も有用な判定方法はあるのか?

主旨

プロトロンビン時間(prothrombin time;PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time;APTT)などの凝固時間の延長原因として、凝固因子欠乏や凝固因子インヒビター、ループスアンチコアグラントなどの抗リン脂質抗体があります。クロスミキシング試験はこれらの凝固時間延長例を迅速に鑑別する上で有用なスクリーニング検査であり、APTTを実施している施設では導入可能な検査です。しかし、検査を実施する上で、「試薬の選択」、「血漿のサンプル調整法」、「混合比率とそのポイント数」、「判定方法」、「結果の報告方法」など多数の問題点があり、標準化の課題が残っています。本企画では、「判定方法」に着目し、波形パターン法やそれ以外の判定方法について演者に講演いただき、より鑑別に有用な判定方法があるのか議論の場にしたいと考えています。
オーガナイザー: 稲子 勝秀
齊藤 祐樹
セミナー

セミナー 
臨床検査データを用いた統計解析の実際

主旨

検査室では日々、大量の検査データが生成されている。一方で、その膨大なデータを用いた臨床支援*)の必要性も叫ばれている。臨床支援には、R-CPCのような個別のアプローチに加え、現代では機械学習・AIによる集団としてのアプローチがあるが、現場で働く臨床検査技師として、臨床での疑問(仮説)を研究によって解決し、新たな知見を得ることは、内外の環境がどのように変わっても不変であり、働く上で欠かすことのできないモチベーションの源でもある。しかし、研究を行う上で知っておかねばならない知識やスキルは多く、そしてハードルも高い。本セミナーでは、臨床検査データを用いた臨床研究におけるハードルの一つである「統計解析」に焦点を当て、比較的頻繁に用いる統計解析の手法について紹介(解説)するとともに、無料統計ソフトEZRと、サンプルデータを用いたデモンストレーションを行うことで、明日からの業務に少しでも展開できるようしていきたい。
オーガナイザー: 古賀秀信

セミナー 
臨床で役立つ神経伝導検査

主旨

近年、日常検査として定着しつつある神経伝導検査は、神経内科の他、糖尿病性神経障害の診断として代謝内科、各種絞扼性の神経障害の診断で整形外科など、多くの診療科からの依頼が増加している。検査件数の増加にともない、健常者を対象とした記録では問題なかった項目が、疾患それぞれの特性によって円滑な実施が妨げられることもあり、ケースバイケースで対処する必要がある。また対象となる疾患によって、ルーティンとしての神経伝導速度のみではなく、特殊な手技や他の検査を追加する必要がある場合も少なくない。本セミナーでは、四肢の各神経における基本的な検査法を紹介した後、最終診断のための工夫や、追加が必要な検査項目についても解説する。
オーガナイザー: 酒田あゆみ

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