第45回日本骨髄腫学会学術集会
The 45th annual Meeting of the Japanses Society of Myeloma

会長挨拶

服部 豊
(慶應義塾大学薬学部 病態生理学講座 教授
 /東京都済生会中央病院 血液内科)

 元号も令和に改まり、東京オリンピック開催の年に、第45回日本骨髄腫学会学術集会を東京で開催させていただくこととなり、大変光栄に存じております。

 ボルテゾミブやサリドマイド、レナリドミド以降も新規薬剤が次々と登場し、骨髄腫患者の生存期間は著しく延長したことは誰もが認めるところと思います。その一方で、いかなる治療法にも抵抗性を示す症例、髄外病変を形成する症例、臓器障害によって十分に治療が施せない症例など、一向に予後が改善しない患者群が存在することも事実です。本学術集会では、このような「骨髄腫治療の限界の打破 新たな視点から病態を見つめて」をテーマとして、まず既存の治療方法をどのようなコンビネーションでどのようなタイミングで使用するのが生存期間の延長につながるのかについて、情報交換してゆく必要があります。とくに、ボルテゾミブやサリドマイド・レナリドミド以降の新しい薬剤を早期に使用することの有用性、治療はいつ始めいつ終了するべきかは重要ポイントと思われます。さらに、治療抵抗例における生物学的アプローチあるいはゲノム解析による病態解明と病勢モニタリング、その克服のための創薬研究についても検討してゆきたいと思います。また、症例ごとあるいは同一症例内でも多様なクローンが存在し、クローンが異なれば臨床像も異なる骨髄腫のダイバーシティ―にどのように立ち向かうかについて、臨床試験、バイオ、ゲノム、薬学といった様々な視点から考察を加えることができればと思います。