日本消化器病学会 関連研究会 第12回肥満と消化器疾患研究会

ご挨拶

第12回肥満と消化器疾患研究会 当番世話人
順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学教授
池嶋 健一

会長:池嶋健一

肥満と消化器疾患研究会は、日本消化器病学会の附置研究会として、当時理事長であられた菅野健太郎先生の肝煎りで、理事の恩地森一先生を代表世話人として2011年に発足しました。その後、日本消化器病学会関連研究会へと移行し、坂井田功先生および竹井謙之先生が代表世話人をご歴任され、会の発展に努めてこられました。竹井謙之先生のご退任に際して、2021年より不肖私が代表世話人を引き継がせて頂くことになり、2022年4月に第12回の学術集会を開催する運びとなりました。

消化器は、食物の摂取・消化吸収、そして取り込まれた栄養素の有効利用から老廃物の排泄に至る一連の生命現象を司る臓器・器官群であり、生命維持の根幹に関わる極めて重要な部分を占めていると言えます。生体は、遺伝的にその適正なプロポーションが規定されていますが、様々な環境・エピゲノム因子やホメオスタシスの失調に伴い、その規格から外れる現象がみられます。肥満は、その最たるものの一つであり、多くは摂食・エネルギー消費のアンバランスに起因しますが、消化器が中心的役割を演じていることに疑いの余地はありません。また、肥満に伴う様々な臓器障害には、消化器系の障害も多く含まれます。メタボリックシンドロームの肝病態である非アルコ―ル性脂肪性肝疾患(NAFLD)に至っては、わが国の生産人口の3割を占めるほどの、極めて高頻度にみられる疾患です。また、肥満と消化器がんに密接な関連があることも、多くの疫学調査から明白です。一方で、消化器関連の病態が、全身の臓器ネットワークに影響を及ぼしていることも注目されており、特に腸内微生物の共生が生体の維持に極めて重要で、そのバランス変調が全身性の疾患に多大なインパクトを与えていることが明らかにされつつあります。その観点からも、腸内微生物とメタボリックシンドロームの連関や、肝臓を基軸とした全身の代謝・免疫ネットワークなど、消化器病学と肥満関連病態の新たなテーマには枚挙に遑がありません。

一昨年来、新型コロナウイルスのパンデミックにより、本会も第10回および第11回がWeb開催を余儀なくされており、今も予断を許さない状況が続いておりますが、今回は対面も交えたハイブリッド形式での開催を予定しております。本研究会開催に際し、本会の役員および会員の先生方はもちろん、幅広く日本消化器病学会会員の諸先生方に、これからの消化器関連問題の要である「肥満と消化器疾患」について一層と理解を深めて頂き、ご一緒に学際的活動を推進して下さることを切望しております。

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