会長挨拶

会長 内田 広夫
(名古屋大学大学院 小児外科学 教授)
名古屋大学大学院医学系研究科 小児外科学の内田広夫と申します。このたび、第63回日本小児外科学会学術集会会長を拝命し、2026年6月11日(木)〜13日(土)に、名古屋コンベンションホールにて開催させていただくこととなりました。伝統ある本学会を主催させていただけることを、大変光栄に存じます。
名古屋大学での開催は、第28回(1991年)の伊藤喬廣先生以来35年ぶり、2回目となります。また名古屋での開催は、第47回(2010年)の藤田保健衛生大学 橋本俊先生以来、16年ぶりとなります。こうして再びこの地に全国の小児外科関係者をお迎えできることを、東海地域全体としても大きな喜びと感じております。
今回の学会テーマは、
「Bright Future for Children ― 輝く未来へ 小児外科の技術を磨く」
といたしました。
この「技術」とは、単なる手術手技にとどまらず、診断・教育・研究力、さらには子どもとご家族に寄り添う心をも含んだ、小児外科医としての総合的な力を意味します。とくに近年は、低侵襲手術、内視鏡手術、そしてロボット支援手術(da Vinciなど)の導入が進み、小児外科における技術革新が急速に進んでいます。私たちはその先端技術を積極的に取り入れつつ、安全性と根治性を両立させ、より負担の少ない手術を子どもたちに提供していく責務があります。
本会では、こうした臨床技術の進化だけでなく、次世代の教育やチーム医療のあり方、そして「人としての技術=心」を深める場として、多くの議論が交わされることを願っております。
さらに今回は、Asian Association of Pediatric Surgeons(AAPS)との同時開催に加え、World Federation of Associations of Pediatric Surgeons(WOFAPS)Regional Meetingも併催いたします。AAPS会長である香港大学小児外科教授 Kenneth KY Wong先生のご協力のもと、世界各地から著名な小児外科医が来日し、国際的なレクチャー・シンポジウムが多数予定されています。グローバルな視点で小児外科の未来を語る貴重な機会となるでしょう。
また、学術集会に先立つ6月9日(火)にはMIS workshopを開催させていただきます。新生児外科領域を中心とした各種シミュレーターを用いた実践的トレーニングを企画しており、若手医師の教育の場としてはもちろん、医療機器・教材開発に携わる企業の皆様にとっても有益な交流と展示の場となることを期待しております。
会場の名古屋コンベンションホールは、名古屋駅から徒歩圏内にあり、国内外からのアクセスに優れた利便性の高い施設です。参加者にとって実りある3日間となるよう、スタッフ一同、鋭意準備を進めております。
多くの皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております。