第29回日本心臓核医学会総会・学術大会

会長挨拶

第29回日本心臓核医学会総会・学術大会 会長
中田 智明社会福祉法人函館厚生院 函館五稜郭病院 病院長
中田会長

謹啓
 このたび、2019年7月12日(金)~13 日(土)の2日間にわたり、フォーポイント・バイ・シェラトン函館(函館JR駅前,朝一市場隣)にて第29回日本心臓核医学会JSNC学術大会を開催させていただくことになりました。はからずも令和元年、また北海道命名151年目、戊申戦争終結150年の、記念すべき年の開催となります。
 北海道では2003年以来の2回目、初めての函館市開催となります。わが国では、先進国の先陣を切って、少子高齢化・医療費増大・生産人口減が大きな問題となってきており、医療制度・医療施設の再編成は避けられない情勢となってきました。医療費の適正化、医療の標準化そして効率化、医師の働き方改革は最重課題となっており、診療報酬改定にも大きな影響が及んできています。ことに虚血性心臓病、心不全の患者数の増加が大きな問題です。このような流れの中で、安定型虚血性心疾患の診断・治療にあたり、機能的心筋虚血評価が待機的冠血管インターべンション(PCI)治療の際に必要項目となりました。今後もこのような流れは進み、また各方面に広がっていくと予想されます。
 そこで、今回の学術大会のテーマは、下記としました。

心血管疾患の至適治療戦略の構築における
心臓核医学の最適化と進化

 心臓核医学は、元来非侵襲的な機能的検査法functional imagingであり、心筋虚血・生存性の評価のみならず、薬物・PCI等の適応・治療効果判定やリスク層別化・予後評価で最も豊富なEBMを有し、医療の適正化・標準化に貢献できます。近年、機器の進歩、コンピュータ解析の進歩、多施設臨床研究-EBMの充実、多くのリスクを抱えた高齢者患者への適応などにより、内外の臨床診断・治療戦略におおきなインパクトを与えています。
 今回は、応募総演題数76演題、若手奨励賞応募数14演題、技術審査部門25演題、Beautiful Image Competition5演題と、近年では最多となっています。一般演題発表は口演・ポスター発表、モーニングレクチャー、米国心臓核医学会ASNCとのジョイン・シンポジウム JSNC-ASNC Joint Symposium: Cardiac Sarcoidosis Up-to-Date、ビデオライブ”虚血評価によるPCIの最適化”、生活習慣病-糖尿病-から見た心不全シンポジウム Heart Failure Symposium: Biomarkers for the risk assessment and therapeutic decision-making in Heart failureや心血管イベントリスク評価のランチョンセミナー、医療経済セミナー(冠動脈疾患治療戦略:医学的・医療経済学的な最適化を求めて、現在PCI施設を中心として計画中の全国多施設研究J-CONCOIUSスタディ、医療政策の潮流を汲んだ臨床研究と製品開発の行方等)、最新の心筋血流イメージングに関する国際シンポジウム East Asian-US Nuclear Cardiology Symposium on myocardial perfusion imaging、核医学技術セッションを設けました。また最近の各種循環器関連の改訂ガイドライン解説もあります。このように多彩な内容であり、専門の医師―特に循環器内科、心臓血管外科、放射線診断・核医学診断―、放射線技師等のみならず、ひろく循環器疾患やそのリスクとなる疾患にご興味のあるかたどなたでも有意義に過ごせると思います。若い医師・技術者の育成と日本の医療への貢献を目指している本会の趣旨をご理解頂き、格別のご高配を賜りたく存じます。
 なお初日7月12日金曜日同ホテルにて、夕刻の心不全シンポジウム終了後、ささやかながらどなたでも参加でしる懇親会を設定しています。是非ご参加ください。爽やかな夏の函館でお会いできることを楽しみにしています。
 末筆になりましたが、皆さまの益々のご発展を祈念申し上げます。

謹白

令和元年6月吉日

第29回日本心臓核医学会総会・学術大会大会長
社会福祉法人函館厚生院 函館五稜郭病院・病院長
中田 智明