この度、第68回日本臨床検査医学会学術集会の会長に推挙され、2021年11月11日(木)~14日(日)の4日間、富山県の富山国際会議場、富山市民プラザにて同学術集会を開催する運びとなりました。長い本学術集会の歴史において、富山での開催は初めであり身の引き締まる想いであります。
臨床検査は、基礎科学から臨床まで多くの異分野の融合から発展してきました。一方、富山大学は令和元年から新体制となり「魅力溢れるおもろしい大学」を目指しています。これらの想いを癒合して、第68回集会は「学際的臨床検査学のおもしろさを拡げよう!」をテーマにさせて頂きました。ポスターも富山県が作成した逆さ日本地図を利用させて頂き、違った視点から見た臨床検査医学の拡がりをイメージしてみました。
来年11月時点における新型コロナ感染状況は予測できませんが、参加者が直接対面で議論できる本来の状態に戻ることを期待しております。一方で、コロナ禍における学会運営で学んだ内容を検証し有用な方法の導入も考慮し、状況に応じた参加者が満足のゆく学会運営を施行したいと考えております。
本学術集会では、日常検査及び先端検査の現状分析、新しい検査法の開発研究、病態研究、さらに技師教育・ 学生教育など、あらゆる分野におけるテーマを取り上げ討議することで、日本の臨床検査の技術水準のさらなる向上のみならず、臨床検査医学の発展を目指しています。また、富山県出身で富山大学特別教授に就任されている田中耕一氏(2002年ノーベル化学賞受賞)から質量分析の最新情報についての特別講演を快諾頂いております。
私たちは、本学術集会の成功を目指して、開催に向けて関係者一同準備にあたっております。富山は東京から新幹線を利用すると最短で2時間10分で繋がっています。11月6日からズワイガニが解禁となり、富山湾の魚と相性のある旨い日本酒を賞味して頂ける機会が持てることを切望しております。コロナ終息を祈念しつつ是非とも多くの学会員ならびに検査関連メーカーの方々のご参加を期待しております。
謹白
2020年12月 吉日
第68回日本臨床検査医学会学術集会
会長 北島 勲
(富山大学 理事・副学長)