第57回日本肝臓学会総会

演題募集

募集期間

2020年10月15日(木)正午~2020年11月19日(木)正午
11月25日(水)まで延長いたしました。
演題募集を締切りました。多数のご応募ありがとうございました。

ご注意ください!
演題締切後に、演題の登録・修正・削除の操作は一切できません。
締切直前は演題登録ページへのアクセスが困難になることが予想されますので、
十分な時間的余裕をもってご応募ください。

【必ずお読みください】
倫理審査の要・不要について(今回より新設項目)

演題応募に際しては、倫理審査が不要な発表以外は、必ず関連の大学病院・関連学会(学会に研究倫理審査機能がある場合)・医師会等の倫理審査制度を利用し承認を得たうえで演題登録を行って下さい。
倫理審査委員会の審査状況については、応募画面内にチェックリストを設けておりますので、ご回答をお願いいたします。チェックリストは応募者に臨床研究を行う上で、順守すべき倫理指針を再認識していただくことを目的としています。選択された内容について、査読委員から異議があった演題は、演題選定委員会で検証を行い、倫理審査状況が適切でないと判定された場合は、不採用となりますのでご注意下さい。
発表内容がどの項目に該当するかについては、フローチャートQ&A第57回日本肝臓学会総会倫理指針をご確認下さい。

演題応募にあたって

1)日本肝臓学会の演題応募に関する内規

I.演題の内容
  1. 研究方法はヘルシンキ宣言及び国の定める倫理指針を遵守すること。
    人を対象とする臨床研究に関しては、文部科学省、厚生労働省が平成26年12月22日に策定し、平成27年4月1日より実施された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」により、全ての臨床研究は、倫理委員会の承認を得る必要がある。侵襲を伴わない研究であって介入を行わないものについても倫理委員会の承認を得ること。なお、平成27年3月31日以前の臨床研究も含めて倫理上問題のある演題は不採用とする。
  2. 同一の発表内容を国内の他の学会で既に行った演題は採択しない。また同一内容の二重投稿は認めない。
  3. 共同研究者、共同研究施設および関係する企業がある場合は、投稿前に承諾を得ておくこと。日本肝臓学会としてはこの問題に関与しない。
II.応募と採択方法
  1. 抄録の登録は、電子投稿のみ受け付ける。
  2. 投稿された原稿の内容は投稿システムで自動的に処理するので、内容およびタイプミスについては、投稿者の責任とする。
  3. 演題は、日本語か英語により記載する。
  4. 厳正な審査のために抄録のタイトルおよび本文の中には個人名、施設名および研究グループ名は記載してはならない。
    なお、研究グループ名を記載する必要がある場合は、共同施設名として登録すること。
  5. 投稿の締め切りは厳守すること。演題の採択に時間を要するので、締め切り後の投稿及び締め切り延期の依頼は受け付けない。
  6. 医薬品等については、原則として一般名称で記載すること。
  7. 応募抄録は、演者および施設名を伏せて査読者に査読を依頼する。複数の査読者による採点後、その平均点により採否を演題選定委員会にて厳正に審査する。また、応募主題の採否および一般演題の口演あるいはポスターへの振り分けについても演題選定委員会で審査し決定する。
Ⅲ.その他

採択演題の発表を無断欠席した筆頭演者は、ペナルティの対象となります。演題選定員会にて審議の上、ペナルティを課せられた後、2年間は演題登録不可とし、共著者としても認められません。

2)演題応募資格

共同演者を含む発表者は、全て日本肝臓学会会員に限ります。
ただし、海外在住の研究者については、理事、評議員もしくは支部評議員の推薦があれば、非会員でも応募できるものとします。
未入会の方は演題募集期間中に入会手続きを進めてください。

※特別企画(メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医セッション)は非会員でも応募可能です。

入会に関する問い合わせ先

一般社団法人日本肝臓学会 事務局
〒113-0033
東京都文京区本郷3-28-10 柏屋2ビル 5階
TEL:03-3812-1567 
FAX:03-3812-6620 
E-mail:kaiin[あ]jshep[ど]org([あ] を @ に,[ど] を . に変えてください。)
URL:http://www.jsh.or.jp/medical/procedures/admission

3)利益相反の開示

I.自己申告

応募演題に関連する利益相反(COI)状態の有無を、抄録登録時に自己申告していただきます。

II.発表スライド/ポスターによる開示

詳細はこちら発表時の利益相反の開示

募集要項

1)公募セッション

シンポジウム、パネルディスカッション、ワークショップ、特別企画(メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医セッション)、一般演題を公募いたします。
以下の講演形態からご選択ください。

※シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップは、海外演者の参加等、状況により英語で発表をお願いすることがあります。

司会の言葉一覧(PDF)

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シンポジウム

SY01. C型肝炎ウイルス診療の残された課題とSVR後諸問題

司会の言葉

司会: 竹原 徹郎 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)
榎本 信幸 (山梨大学第一内科)
今村 道雄 (広島大学消化器・代謝内科)

DAA治療によりC型肝炎のほとんどでSVRが得られるようになった。今後は未発見・未治療患者をいかに拾い上げ治療を行うか、あるいはP32欠失など高度薬剤耐性変異を有する患者への再治療など、残された患者に対する対策が必要である。また非代償性肝硬変に対するDAA治療の有効性および安全性については検証が必要であり、SVRが得られない非代償性肝硬変患者に対しては早急な対策が必要である。SVR例においては、肝線維化や門脈圧亢進症はどの程度改善していくのか、またSVR後の肝発癌のリスク因子を解明し、早期発見のための適切なサーベイランスの確立、肝発癌抑止など多くの課題が残されている。本シンポジウムでは、C型肝炎ウイルス診療の残された課題とSVR後の諸問題について議論を行いたい。

SY02. B型肝炎ウイルス診療の現状と課題

司会の言葉

司会: 髭 修平 (札幌厚生病院肝臓内科)
鈴木 文孝 (虎の門病院肝臓センター)
梅村 武司 (信州大学医学部内科学第二教室)

急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌の原因に占めるHBV感染の割合は多く、その対策は重要である。我が国では慢性肝疾患に対してPEG-IFN製剤または長期の核酸アナログ製剤の投与を行うことで、病態の制御は可能となった。しかし最終目標であるHBs抗原消失を達成する症例は少ない。さらに、核酸アナログ製剤を使用しても肝発癌を完全には抑制できず、HBVからの発がん機序も不明な点が多い。治療に伴う有害事象、薬剤耐性の出現に対するマネージメントも大切である。また高齢化の進行による治療や予後に関する問題点、新規治療薬を含む化学療法の増加に伴うHBV再活性化に対する対策、若年者で増加している新規感染者の予防対策も忘れてはいけない課題である。本シンポジウムでは、B型肝炎ウイルス診療の現状の報告や、上記のような課題に対する回答を示唆する演題を公募し、未来への展望を踏まえた議論をしたい。

SY03. 進行肝癌に対する薬物治療法の新たな展開

司会の言葉

司会: 工藤 正俊 (近畿大学医学部消化器内科学教室)
持田 智 (埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
加藤 直也 (千葉大学大学院医学研究院消化器内科学)

進行肝癌に対する薬物治療法は、TKI(tyrosine kinase inhibitor)時代、Multi-TKI時代、Multi-MTA(molecular targeted agent)時代を経て、複合免疫療法も第一選択に加わる新たな時代に突入した。本シンポジウムでは、ソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、ラムシルマブの治療成績を総括すると共に、新たに登場したアテゾリズマブ+ベバシズマブ、カボザンチニブについての治療経験を共有させていただきたい。殊に複合免疫療法は、進行肝癌治療のゲームチェンジャーであり、治療シークエンスのエビデンスの再構築が必要である。基礎研究から得られた理論的な治療戦略、バイオマーカーを用いた効率的な治療戦略、リアルワールドデータに基づく実践的な治療戦略など、進行肝癌薬物治療法の最前線について発表頂き、進行肝癌患者に対するベストの治療戦略を明らかにしたい。

SY04. 肝硬変のトータルマネジメント ―QOL改善と予後延長を目指して

司会の言葉

司会: 名越 澄子 (埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科)
吉治 仁志 (奈良県立医科大学消化器・代謝内科)
日浅 陽一 (愛媛大学消化器・内分泌・代謝内科学)

2020年に診療ガイドラインが改訂された肝硬変は、肝疾患診療においてホットな領域になってきている。C型肝炎が制御され同疾患による肝硬変は減っているものの、B型肝炎による肝硬変は減少しておらず、アルコール性および非アルコール性肝障害による肝硬変はむしろ増加している。肝硬変の治療は肝障害の原因を除去する根本治療に加え、恒常性が保てなくなった栄養素・ミネラル・蛋白を補給する代替治療、そして門脈圧亢進症、腹水、脳症、静脈瘤など様々な合併症に対する治療が基本である。使用可能な治療薬の種類や治療法は増加してきたが、それらをどのタイミングで、どう組み合わせて予後を延長し、各種合併症をトータルにどのように管理してQOLを改善するか、専門医の力量が試される。本セッションでは実臨床のなかでの様々な知見を集約して議論し、苦慮することの多い肝硬変のトータルマネジメント実現に近づけることを目指したい。

SY05. NASH診療の現状と今後の課題

司会の言葉

司会: 米田 政志 (愛知医科大学内科学講座(肝胆膵内科))
中島 淳 (横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室)
芥田 憲夫 (虎の門病院肝臓内科)

本邦に2,000万人とされるNAFLDの診療は未解決な点が多く、特に生活習慣改善による体重減少以外の効果的な治療法が存在しない。謂わば肝臓を志す医師の叡智を集結して取り組むべき疾患と言える。1) 生命予後に最も影響するのは肝線維化であるが、低侵襲なバイオマーカーと画像診断はどこまで進歩したのか。2) 非肥満症例の多い本邦における生命予後の実態把握は不十分である。肝疾患関連イベントだけでなく、心血管系、他臓器悪性疾患、糖尿病はどの程度予後に影響しているのか。3) 予後の実態を踏まえて、専門家が経過観察すべき対象をどこまで絞り込むべきか。4) そして最大の課題は新薬の開発である。長期予後を視野に入れた現実的な治療効果判定を如何に設定するか。実臨床で糖脂質代謝改善薬がどの程度インパクトを与えているのか課題山積である。本シンポジウムでは、NAFLD日常診療における疑問点解決の糸口を掴むことを目指したい。多数の精力的な演題応募を期待する。

パネルディスカッション

PD01. Functional cureを目指したB型肝炎創薬研究

司会の言葉

司会: 田中 靖人 (熊本大学消化器内科学講座)
伊藤 清顕 (愛知医科大学肝胆膵内科)
柘植 雅貴 (広島大学自然科学研究支援開発センター)

核酸アナログ製剤の登場により、B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染者においてHBV-DNAの制御は比較的容易に達成できるようになった。しかし、HBV持続感染者における治療の長期目標となるHBs抗原の消失”functional cure”に関しては、インターフェロン治療を追加しても達成するのは困難であり、現在各国の研究機関、製薬企業が”functional cure”を目指した創薬研究にしのぎを削っているのが現状である。本パネルディスカッションでは、HBV侵入阻害薬、キャプシド集合体阻害薬、HBV-RNA阻害薬、cccDNA標的薬、HBs抗原分泌阻害薬に加えて、免疫賦活薬、治療ワクチン等のHBV創薬に関する研究テーマを募集し、新規抗HBV薬の作用機序や安全性、ドラッグデリバリー、さらにはHBVに対する宿主標的分子や免疫応答に関する知見からトランスレーショナルリサーチについて幅広く議論したい。

PD02. 肝炎ウイルス制御下の発癌と諸問題

司会の言葉

司会: 河田 則文 (大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学)
黒崎 雅之 (武蔵野赤十字病院)
川口 巧 (久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)

抗ウイルス薬の発展によりウイルス性肝炎はほぼ制御可能となったが,肝発癌も制御可能となったわけではない.DAA治療によりSVRを達成したC型慢性肝疾患患者において,肝線維化進展は肝発癌のリスク因子である.また,核酸アナログによってHBV-DNA測定感度以下となっている例からの肝発癌も少なくない.ウイルス制御にも関わらず肝予備能や門脈圧亢進症が改善しない症例も存在する.さらに,NAFLDや糖尿病などの代謝異常も肝発癌に関わる重要な要因となっており,ウイルス制御下の病態進展にも関与する可能性がある.本パネルディスカッションでは,肝炎ウイルス制御下の肝発癌や肝病態非改善に関わる様々な要因とその諸問題についてご発表頂きたい.本邦の実態やリスク因子を共有するとともに,発癌抑制や諸問題解決の方策について幅広く論じたい.萌芽的な研究を含め多くの施設から独創性に富む演題を期待する.

PD03. 肝再生の可能性と障壁

司会の言葉

司会: 寺井 崇二 (新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野)
柿沼 晴 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生体検査科学)
高見 太郎 (山口大学大学院医学系研究科消化器内科学)

 肝臓は生体肝移植が確立しているように自己再生能を有する臓器である。肝再生研究は、部分肝切除モデルに始まり、近年次々と新知見が明らかになっている。骨髄細胞、間葉系幹細胞、臓器幹細胞、ES細胞等を用いた研究、iPS細胞による疾患モデル、オルガノイド研究等の進歩によって、肝再生およびこれらの細胞を制御する分子機構が明らかにされてきた。臨床応用を目指す研究としても、種々の細胞源を用いた研究が進展し、これらを通じて新たな治療標的分子、バイオマーカーを探索する研究へ発展している。肝再生医療のゴールは、肝硬変、肝不全患者を救済することだが、そのためには肝細胞再生のみならず、肝星細胞の脱活性化、線維化の解除、種々の肝臓構成細胞による臓器再構成等が必要になり、これらの複雑な相互作用を繙く研究も必要となる。
 そこで本セッションでは、肝再生・線維化分野における基盤研究や橋渡し研究の到達状況や障壁を議論し、これを突破する転機としたい。

PD04. 進行肝癌の薬物療法の臨床成績と問題点

司会の言葉

司会: 鳥村 拓司 (久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)
朝比奈 靖浩 (東京医科歯科大学肝臓病態制御学講座(消化器内科))
平岡 淳 (愛媛県立中央病院消化器病センター内科)

進行肝癌の薬物療法は、2017年以降一次・二次治療薬が相次いで承認されるなど急速に進歩している。さらに最近では、分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬との併用療法における良好な治療成績が示された。これらの進歩に伴い、肝外転移や門脈腫瘍栓を合併する進行肝癌への治療成績の向上が期待される一方、実臨床では自己免疫性疾患を有する症例など免疫治療薬の投与が困難な症例や、肝予備能が低下している症例も経験する。またIntermediate stage肝癌における全身薬物療法への移行タイミングの再検討や、治療効果を予側するバイオマーカーの創出、および一連の薬物療法における治療ストラテジーの確立が急務である。さらに個々の症例における遺伝要因や免疫状態に基づく個別化治療の開発など解決すべき課題は山積している。本パネルディスカッションでは肝癌薬物療法の最新の治療成績と問題点を明らかとするとともに、治療上の工夫や問題解決に向けた成果について議論したい。最先端の研究を広く募集する。

PD05. 肝癌治療新時代における外科治療戦略

司会の言葉

司会: 久保 正二 (大阪市立大学肝胆膵外科)
武冨 紹信 (北海道大学消化器外科Ⅰ)
長谷川 潔 (東京大学大学院医学系研究科臓器病態外科学肝胆膵外科)

肝癌に対する根治治療として肝切除・肝移植は確立し、外科周術期合併症は低減し術後長期成績も安定している。一方、ソラフェニブが2009年に本邦で初めて適応承認され、現在では4剤の分子標的治療薬が使用可能となり、肝切除後の補助療法としての投与や切除不能肝がんに対するconversion surgeryを意図した治療戦略、肝移植例に対する使用など、今後外科周術期における効果的なシーケンシャル治療が求められる。さらに最近では免疫チェックポイント阻害薬の肝癌に対する良好な治療成績が報告されるなど肝癌治療の新しい時代が到来している。本セッションでは、この肝癌治療の新時代における将来的な外科治療戦略について、分子標的薬以外の新規治療も含め、意欲的な基礎および臨床成果についてご発表頂き、今後の肝癌外科治療の展望について幅広く議論したい。

PD06. 門脈圧亢進症の診断と治療の進歩

司会の言葉

司会: 井戸 章雄 (鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学)
日高 央 (北里大学消化器内科学)
石川 剛 (山口大学大学院医学系研究科消化器内科学)

直接作用型抗ウイルス薬や核酸アナログ製剤によって肝炎ウイルスの制御が可能となり、一方で非アルコール性脂肪性肝疾患が増加の一途を辿る現代において、われわれ肝臓専門医に残された課題の一つとして「門脈圧亢進症(門亢症)」が挙げられるのは言うまでもない。今般改訂された「肝硬変診療ガイドライン2020」のなかでも門亢症の重要度は極めて高く、更なる病態解明と新規治療の開発が求められている。消化管静脈瘤、肝機能障害、脾腫・脾機能亢進症、腹水、肝性脳症など門亢症の病態は多岐にわたるため、様々なモダリティを用いて的確に診断し、種々の治療法(栄養療法・薬物療法・内視鏡治療・IVR治療・外科手術など)を融合して適切に治療を施すトータルマネジメントが不可欠である。本セッションでは、「AFTERウイルス」時代の「WITH門亢症」診療にフォーカスをあてた、質の高いプレゼンテーションと熱いディスカッションに期待したい。

PD07. 肝疾患におけるサルコペニアの診断と治療

司会の言葉

司会: 八橋 弘 (国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター)
清水 雅仁 (岐阜大学大学院消化器病態学)
西川 浩樹 (兵庫医科大学消化器内科)

肝臓は代謝における主要臓器である。進行した肝疾患は、病態に起因した二次性サルコペニアを高率に合併するため、肝疾患の診療・研究には骨格筋を一つの臓器としてとらえ、臓器連関の中でサルコペニアを議論する醍醐味がある。2016年に肝疾患に特化したサルコペニア判定基準が日本肝臓学会から提唱されて以来、同基準をもとに、握力や筋肉量の意義、スクリーニングや介入の方策、さらにはバイオマーカーの探索等、多岐にわたる議論が本邦においてなされてきた。一方、ICD10にサルコペニアが登録され、さらに近年、ヨーロッパおよびアジアにおいてサルコペニアの診断基準が改定されたことにより、「疾患としてのサルコペニア」に関する研究も益々白熱している。本PDでは、基礎的検討から臨床的検討に至るまで、肝疾患とサルコペニアに関するあらゆる演題を幅広く募集し、今後のサルコペニア診療・研究のあるべき道筋・目標を模索したい。

ワークショップ

WS01. 現在及びこれからの肝炎ウイルス研究のlandscape

司会の言葉

司会: 茶山 一彰 (広島大学大学院医系科学研究科消化器・代謝内科学)
四柳 宏 (東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野)
森川 賢一 (北海道大学内科学講座消化器内科学教室)

WHOは2030年までにウイルス肝炎の撲滅を掲げている。HCVは直接作用型抗ウイルス薬により90%以上の持続性ウイルス学的著効が得られるようになり、予防ワクチンなしで根絶される最初の慢性ウイルス感染症となる可能性がある。一方予防ワクチンがあるHBVは依然として世界的な健康問題であり、核酸アナログ長期投与により病態のコントロールは可能となったが、ウイルスの完全排除は困難である。このような現状を踏まえ、今後はウイルス排除後およびウイルス制御下の病態解明も期待されている。肝炎ウイルスはユニークな研究モデルであり、この分野の進歩によりもたらされる幅広い生物学的意義、新規技術、新しい知見は、他の臨床疾患にも応用可能と考えられる。本ワークショップでは肝炎ウイルス研究の現在に焦点をあて、そこから得られる知見を統合し、基盤的研究、臨床応用へ向けて解決すべき課題、今後の方向性について幅広く議論したい。

WS02. 肝臓研究のfrontline

司会の言葉

司会: 石川 哲也 (名古屋大学総合保健学専攻オミックス医療科学)
村田 一素 (自治医科大学感染・免疫学講座ウイルス学部門)
疋田 隼人 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

肝疾患治療の進歩は目覚ましく、ウイルス性肝炎の多くは制御可能となり、肝癌治療の選択肢は大きく広がった。また、肝不全に対する治療も拡充した。このような治療の進歩に呼応して、新規的かつ革新的なクリニカルクエスチョンに基づいた臨床研究が活発化している。一方、iPS細胞・オルガノイド培養・ゲノム編集技術などを用いた疾患モデル系の進歩に加え、AI・シングルセル解析・オミクス解析などの新しい解析手法により、以前は不可能であったことが比較的容易に解析できるようになった。病態解明や治療開発などアンメットニーズの解決を目指す臨床・基礎研究では、これらを駆使して新しい真実が続々と明らかになっている。そこで本セッションでは、肝臓研究における最先端の臨床研究や基礎研究の成果をご紹介いただき、肝臓領域の研究が目指すべき方向性を共有したい。臨床研究・基礎研究および疾患分野を問わず、幅広く肝臓研究のfrontlineに立った演題を公募する。

WS03. 臨床応用を目指したバイオマーカー研究の最前線

司会の言葉

司会: 日野 啓輔 (川崎医科大学肝胆膵内科学)
中尾 一彦 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器内科学)
上野 義之 (山形大学内科学第二講座(消化器内科学))

肝疾患の診断、予後予測、治療効果予測等においてバイオマーカーの重要性は大きくなっている。既に線維化マーカーや腫瘍マーカーは臨床の場で広く用いられているが、既存のバイオマーカーだけでは臨床適用範囲も限られている。肝疾患領域においてはNASH関連の診断や予後予測のためのバイオマーカーが盛んに検討されている。また、進行肝がんに対しては今後免疫チェックポイント阻害剤と血管新生阻害剤の併用も期待されているが、こうした状況においても治療効果を可能な限り正確に予測できるバイオマーカーの必要性が高まっている。本ワークショップでは、基礎研究・臨床研究から新たに見いだされたバイオマーカーについて臨床応用へのいかなる段階にあるかを鑑みた創意に満ちた発表を期待する。

WS04. 肝癌に対する局所療法(肝切除、アブレーション、TACE、他)の最前線

司会の言葉

司会: 椎名 秀一朗 (順天堂大学大学院医学研究科消化器画像診断・治療学)
島田 光生 (徳島大学消化器・移植外科)
村上 卓道 (神戸大学大学院内科系講座放射線診断学分野)

「肝癌診療ガイドライン治療アルゴリズム」では病態に応じた治療法を推奨している。しかし、実臨床では推奨されている以外の治療が選択されることも多く治療の併用等も行われる。HCV肝癌が減少する一方でNASH発癌が増加し、高齢化に伴い他臓器合併症を有する患者も増加している。画像診断の進歩により多くの肝癌が小さな段階で発見され再発も早期に検出できるようになった。また、医療経済的視点からの評価も重要になってきた。肝癌に関連する状況が激変する中で局所療法も変化している。腹腔鏡下肝切除も定着し、アブレーションでは新世代マイクロ波焼灼術、造影超音波やfusion imagingガイドも普及した。肝切除とアブレーションのRCT(SURF trial)の結果の一部も公表された。TACEは薬物療法との棲み分けが議論されている。放射線治療の発展も著しい。このセッションでは局所療法の最前線について発表いただき、肝癌治療を更に発展させるためには今後何が必要かを検討していきたい。

WS05. 肝癌の基礎研究と臨床応用

司会の言葉

司会: 坂元 亨宇 (慶應義塾大学医学部病理学)
田中 真二 (東京医科歯科大学医学部分子腫瘍医学)
中川 勇人 (東京大学医学部附属病院消化器内科)

近年肝細胞癌に対して新規薬剤が次々と承認され、治療選択肢が大きく広がりつつある。しかしその作用機序は、主に血管新生および免疫チェックポイントを標的とした薬剤に限られており、薬剤の数ほど治療選択肢が増えた実感は少ない。そのため、基礎研究に基づく新規治療法の探索は依然として重要なテーマである。また使用可能薬剤の増加は、個々の症例に最適な治療を選択する必要があることを示唆し、反応性予測に有効なバイオマーカーの同定や耐性機序解明の必要性も益々高まっている。加えて背景肝疾患がウイルス性から代謝性へと変化しつつあり、発癌機序解明による予防法の開発も望まれる。一方胆管癌においては、遺伝子異常に基づく新規治療薬の開発が進んでおり、新たな時代を迎えつつある。そこで本セッションでは、肝癌の基礎研究から臨床検体を用いたトランスレーショナル研究など多方面から発表して頂き、実臨床への応用について議論したい。

WS06. 肝疾患に対する画像診断の進歩

司会の言葉

司会: 飯島 尋子 (兵庫医科大学消化器内科)
土谷 薫 (武蔵野赤十字病院消化器科)

慢性肝疾患は、疾患構造の変遷の中、それぞれの基礎疾患毎に画像診断の位置づけも変化しようとしている。肝細胞癌では、悪性度診断のみならず、治療法の変化に伴いimaging biomarkerとしての役割、治療支援が重要なポイントである。ウイルス性肝炎では、発癌予測はもとよりpost SVR後の病態把握や機能診断、他のモダリティとの対比で非侵襲検査としてどこまで組織に迫れるかを議論したい。NASHやアルコール性肝障害では、画像や血清マーカーで病態診断や予後予測に迫れるかなども重要な課題である。サルコペニアにおける画像診断、さらに栄養・運動療法などの治療介入前後の変化や画像診断の臨床的意義、門脈圧亢進症における血行動態を含めた病態評価、さらに近年進歩を遂げるAI診断については、これまでの進歩と今後の役割などについて広く演題を公募し、様々な評価法の臨床的有用性と活用の実際について知見を集め議論したい。

WS07. 肝移植の現状と課題

司会の言葉

司会: 滝川 康裕 (岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野)
永野 浩昭 (山口大学大学院医学系研究科消化器・腫瘍外科学)
玄田 拓哉 (順天堂大学医学部附属静岡病院消化器内科)

わが国の肝臓移植は1990年代から本格的に臨床現場に登場し、現在までに国内累計で9000例を超える実績が積み重ねられ、現在では末期肝臓病に対する標準治療のひとつとして確固とした評価を得ている。一方、近年の肝移植を取り巻く状況は大きな変化が生じている。B・C型肝炎ウイルスの治療は大きく進歩し、今後は非代償性肝硬変の主成因がウイルス性からNASHやアルコールへシフトすることが予想される。急性肝不全は法改正以降脳死移植が増加傾向にあるが、同じく予後不良の病態としてACLFが新たに注目され移植の是非が議論されている。MELDスコアを用いた新しい臓器配分システムや、肝細胞癌に対する適応拡大基準の運用も開始されたが、これらの妥当性検証は今後の課題である。本ワークショップでは肝移植とその適応疾患に関する演題を内科、外科両者の視点から幅広く提示いただき、わが国の肝移植の現状と解決すべき今後の課題を明らかにしたい。

WS08. 肝疾患におけるビックデータとAI(人工知能)の臨床応用

司会の言葉

司会: 西田 直生志 (近畿大学医学部内科学教室消化器内科学部門)
中本 安成 (福井大学学術研究院医学系部門内科学(2)分野)

近年のビッグデータとAI(artificial intelligence)の発展はめざましく第4次産業革命の支柱となっている。肝臓における代謝、免疫やがんに関わる病態研究には、ビッグデータを用いたゲノム情報とオミックス解析が必須となってきた。また、臨床面では、超高齢社会において疾患マネージメントが多様化するなかで、マンパワー不足は切実な問題である。そこでAIの導入は研究の遂行のみならず、医療資源の偏在・不足を補い、均てん化を図るための解決策として期待されている。しかし、AIにより克服する課題とそのためのデータセットを準備し、医療現場に導入するには制度上の課題も多い。本ワークショップでは、肝疾患の病態解明や診断・治療に関わるビッグデータ・AI技術の研究開発から、画像診断、病理、ゲノム医療、手術・治療支援などの臨床応用に至る、近未来の肝疾患診療における最新テクノロジーの役割について議論したい。

WS09. 肝疾患移行期医療の現状と問題点

司会の言葉

司会: 考藤 達哉 (国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター)
乾 あやの (済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科)

移行期医療とは、患者が思春期から成人期に移行するにあたり、生涯にわたり持てる機能と潜在能力を最大限に発揮するために、継続的で良質、かつ発達に即した医療サービスを提供することである。2018年12月に成育基本法が成立し、移行期医療の普及が推進されるようになった。肝疾患領域では、代謝性疾患、遺伝性胆汁うっ滞症、門脈血行異常症、自己免疫性肝胆道疾患、心臓手術後の肝臓合併症、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患などが対象となる。移行期医療をさらに充実させるためには、希少疾患や小児期発症慢性肝疾患の自然史の把握と病態解明が必要である。また、患児の心と身体の成長に伴う変化に応じた細やかな医療とケアを提供するために、複数診療科の連携やメディカルスタッフの協力体制の確立が求められる。本ワークショップでは、移行期医療の発展に繋がる基礎研究、臨床研究やメディカルスタッフの取り組みなど、幅広い内容の演題を募集する。

WS10. 自己免疫性肝疾患に対する進歩と課題

司会の言葉

司会: 大平 弘正 (福島県立医科大学消化器内科学講座)
田中 篤 (帝京大学内科学講座)
阿部 雅則 (愛媛大学大学院医学系研究科消化器・内分泌・代謝内科学)

現在までにわが国では、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)の発症機序や病態に関する基礎的研究が精力的に行われてきた。また、疫学研究や臨床研究も活発に行われ、診療ガイドラインの作成につながる着実な成果を上げてきたが、まだ課題は残されている。とくに、診断や治療に苦慮する重症例・進行例などの診療は肝臓専門医にとって「腕のみせどころ」であるが、未解決な臨床的課題には困難なものも多く、臨床医のみならず病理医や基礎研究者の英知を集結して対応していく必要がある。本ワークショップではAIH、PBC、PSCの病態解明や診療における進歩、現状の課題とその克服に向けた取組や成果についてご発表いただき、得られた知見をもとに今後の自己免疫性肝疾患に関する研究・診療の展開を見据えた議論を行いたいと考えている。多くの演題応募を期待する。

WS11. アルコール性肝障害・代謝性肝疾患の現状と課題

司会の言葉

司会: 竹井 謙之 (三重大学大学院医学系研究科消化器内科学)
原田 大 (産業医科大学第3内科学)
今 一義 (順天堂大学消化器内科)

近年、我が国の総飲酒量は緩やかな減少傾向だがアルコール性肝障害に起因する肝硬変、肝がんはむしろ増加傾向で、同疾患は次世代の肝臓学にとって極めて重要な研究分野になってきた。アルコール性肝障害はその発症機序解明が進むが、診断、治療法ともにまだ十分に確立されておらず、欧米ではアルコール関連肝疾患(Alcohol-associated/related liver disease)が提言され定義から見直す動きがある。代謝性肝疾患は遺伝子変異によって生じるウイルソン病やヘモクロマトーシスをはじめとした疾患群で、多くは幼少期の発症だが、成人発症のものもある。代謝性肝疾患は罹患数が少ないこともあり、医療体制の整備も含め診断・治療に残された課題は数多い。本セッションでは、両疾患群の病態や診療にまつわる医療の現状と問題点を明らかにし、解決への道筋を探ることを目的として、関連した基礎/臨床研究を幅広く募集する。

WS12. COVID-19と肝疾患診療

司会の言葉

司会: 森屋 恭爾 (東京大学医学部附属病院感染制御学・生体防御感染症内科学)
TBA

SARS-CoV-2によって引き起こされるコロナウイルス疾患2019(COVID-19)においても重症者を中心に急性肝障害が出現することが報告されている。ウイルス侵入の主な経路として、2型肺胞細胞に豊富に存在するアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)があげられているが血管内皮細胞、肝臓の胆管細胞にも発現していることはよく知られている。COVID-19の肝障害のメカニズムはウイルスの直接的な細胞障害、免疫反応、敗血症または薬物誘発性肝障害に関連している可能性が示唆されている。また慢性肝疾患患者に対するCOVID-19の影響などについては臨床データの積み上げが必要な状況である。COVID-19関連肝障害の臨床像および研究結果を多くの医療機関から肝臓病臨床医、研究者に1症例からでも提示共有していただく場としたい。

WS13. NASHの病態解明と臨床応用

司会の言葉

司会: 徳重 克年 (東京女子医科大学消化器内科学)
伊藤 義人 (京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学)
池嶋 健一 (順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学)

NASHはポストウイルス肝炎時代の肝臓病の代表格であり、メタボリックシンドロームの肝病態として、肝内の代謝・免疫病態や線維化・癌化のプロセスに加えて全身の臓器相関など、様々な観点から研究が進められている。それぞれの分子メカニズムに基づく創薬は世界中でしのぎを削って取り組まれているが、未だ決定打が出ていないのも事実である。その一因として、モデル動物で示された研究成果が臨床応用のプロセスでは必ずしも有意な結果に結びつかないという問題がある。また、病期によって病態が異なり、自ずと治療戦略もオールインワンというわけにはいかないことも挙げられる。本ワークショップでは、わが国におけるNASH研究の最先端の知見を持ち寄り、病態メカニズムに基づく新規治療法開発への糸口を示して頂きたい。また、トランスレーショナル・スタディや治験の取り組みなどを踏まえて、臨床病態に即した包括的な治療戦略についてディスカッションしたい。

特別企画

2-1. メディカルスタッフセッション 肝疾患の医療行政の課題

司会の言葉

司会: 是永 匡紹 (国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター)
榎本 大 (大阪市立大学肝胆膵病態内科学)
近藤 泰輝 (仙台厚生病院肝臓内科)

2008年から開始された肝炎ウイルスの治療費助成に加え、2014年に陽性者に対する初回精密検査・定期検査助成、2018年には肝がん・重度肝硬変患者への入院医療費助成と様々な対策が開始された一方で、未だ周知や活用が十分になされていない現状もある。 制度をより多くの肝疾患患者さんに利用して頂くためには、地方公共団体肝炎対策部署と肝疾患診療連携拠点病院が中心となり、専門医療機関・かかりつけ医・健診医療機関との連携が促されているが、都道府県・市町村により様々な課題を抱えていると推測される。 本セッションでは都道府県・市町村が実施主体である肝疾患対策の様々な取り組み(検査促進、陽性者受診確認、検査・治療費助成、医師会や職域との連携、Co養成講習立案)の課題について共有できる場にしたい。発表者は地方公共団体に限定せず、連携している医療機関等からの応募も可能である。また、議論を活発化するため、医療機関と行政間連携の問題提起となる演題も受け付けたい。地域・職種の垣根を超えて協力することが重要であり、多くの演題登録を期待する。(原則、全員にご発表して頂き、優秀演題を設ける予定)

2-2. メディカルスタッフセッション これからは肝炎医療コーディネーターが肝疾患患者を救う時代

司会の言葉

司会: 井出 達也 (久留米大学医療センター消化器内科)
江口 有一郎 (医療法人ロコメディカルロコメディカル総合研究所)
小川 浩司 (北海道大学内科学講座消化器内科学教室)

全国で肝炎医療コーディネーター(Co)の養成が進み、様々な現場で肝疾患対策への貢献が期待される一方、Coの人数も増えていく中で、個々の活動の内容、全体の活動状況の把握、養成後のフォローアップなど、課題も多いようです。さらに、コロナ禍を機に、Co養成研修やフォローアップの形式も変化してきています。本セッションでは各都道府県でのこれまでのCoの養成状況や課題、サポートする側の自治体や拠点病院の工夫、Co活動の新たな試み、Coにしかできない活動、などの演題を規模や職種を問わず広く募集します。実際に現場で活躍するCoからのご発表を歓迎しますが、全国のCoが共有すべき行政や医療等における事例や取り組みは肝臓専門医による発表も歓迎します。基本的には全演題を採択し、その中でも特に重要な事例を口演頂き、次のステップへ繋がる有意義な議論をしましょう。今後の我が国の多職種協働による肝炎対策の推進に繋がることを期待します。

3. 研修医・専攻医セッション

司会の言葉

研修医・専攻医セッション1

司会: 森山 光彦 (日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野)
加藤 淳二 (札幌医科大学腫瘍内科学講座)
神田 達郎 (日本大学内科学系消化器肝臓内科学分野)

研修医・専攻医セッション2

司会: 平松 直樹 (大阪労災病院消化器内科)
阪森 亮太郎 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)
荘 拓也 (北海道大学内科学講座消化器内科学教室)

研修医・専攻医セッション3

司会: 松居 剛志 (手稲渓仁会病院消化器病センター)
澤田 康司 (旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野)
中井 正人 (北海道大学内科学講座消化器内科学教室)

(コメント1)

世界的なCOVID-19流行下で、その影響は医療のみならず一般社会に大きなインパクトを与えています。そのような社会情勢の中で研修医および専攻医の皆さんが日常臨床で経験された肝疾患症例等を報告していただく機会を設けるために、本セッションを企画しました。COVID-19の有無に関わらず、肝臓領域で、診断や治療に苦慮した症例、非常に稀有な経過を辿った症例、今まで行われてきた診断、検査、治療方法にひと工夫を加えることにより見えて来た新しい事実、多数症例の解析による発見、あるいは、今までの報告を再確認した事など幅広い発表を期待しています。また臨床で経験したことを研究室に持ち帰り研究・検討したデータや今後更に検討する必要がある研究報告なども歓迎します。明日の肝臓専門医を目指す研修医および専攻医の皆さんが、演題応募し、それぞれの視点から、今後の臨床・研究の方向性を議論したいと考えています。

(コメント2)

肝疾患における診断法や治療法は年々著しく進歩しています。研修医や専攻医の先生方は、日々の診療で経験した症例のなかで、治療が非常にうまくいった症例、診断に苦慮した症例などに直面したこともあるかと思います。本セッションは研修医・専修医の先生方を対象として、肝疾患で経験した症例報告を行っていただきたいと思います。さらには、臨床経験豊富な参加者の先生方も含めて、その症例に関して討論を行いたいと考えております。
なお、このセッションにおきましては優秀演題賞を用意しておりますので、ふるってご応募ください。

一般演題

2)演題カテゴリー

以下の応募区分(A)(B)よりご選択ください。

応募区分(A)
1.B型肝炎
2.C型肝炎
3.ウイルス性肝炎(B,Cを除く)
4.急性肝炎・劇症肝炎・急性肝不全
5.原発性肝癌
6.転移性肝癌
7.肝腫瘍(その他)
8.胆道疾患
9.アルコール性肝疾患
10.非アルコール性脂肪性肝疾患
11.自己免疫性肝炎
12.原発性胆汁性胆管炎
13.原発性硬化性胆管炎
14.薬物性肝障害
15.代謝性・先天性肝疾患
16.嚢胞性肝疾患
17.全身疾患と肝
18.肝線維化
19.門脈圧亢進症・食道胃静脈瘤
20.肝硬変・慢性肝不全
21.肝移植
22.手術・手技
23.肝分化・肝再生・幹細胞
24.肝実質細胞・肝非実質細胞
25.胆汁酸・胆汁うっ滞
26.細胞死・アポトーシス・オートファジー
27.バイオマーカー
28.画像診断
29.行政・地域連携・肝炎対策
30.COVID-19
31.その他
応募区分(B)
1.形態・機能
2.発症機序・病態
3.遺伝子学・分子生物学
4.病理
5.免疫
6.疫学
7.予防
8.診断
9.治療・予後
10.その他

3)抄録本文

【目的】【方法】【成績】【考案】【結語】の順で記入してください。

※特別企画(メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医セッション)は対象外

4)制限文字数

演題名:全角70文字  
抄録本文:全角1060文字
※図表の登録はできません。
※半角英数字は2文字で全角1文字とします。

5)登録システム

演題登録システムからの登録のみになります。

演題登録インストラクション(PDF)

  1. 本ページ下方の応募ボタンをクリックして応募画面にお進みください。
  2. 個人情報の登録内容を確認した後に、画面の指示に沿って、演題登録を進めてください。
    演題受付期間内であれば、何度でも一旦登録された演題の変更・削除が可能です。ご登録のID・パスワードでログインしてください。
    万一お忘れになりましても、セキュリティーの関係から、登録番号とパスワードに関してのお問い合わせには一切応じることができませんのでご注意ください。
    ※推奨環境
    Microsoft Internet Explorer 8、Microsoft Internet Explorer 9、Microsoft Internet Explorer 10、Mac OS X 10.9:Safari 7
    ※注意事項
    ファイアーウォール(病院などへのハッカーの侵入を防ぐソフトウェア)が使用されている場合など、コンピュータ環境によってはホームページから演題登録できない可能性があります。
    なお、登録される側のコンピュータ環境、サーバなどの問題が原因で締切期日までに応募できなかった場合の特別措置は考慮しませんので、ご注意ください。

演題応募に関する問い合わせ先

第57回日本肝臓学会総会 運営事務局 演題担当
日本コンベンションサービス株式会社 
コンベンション事業部 ITセンター
〒100-0013 東京都千代田区霞が関1-4-2
大同生命霞が関ビル14階
E-mail:endai-jsh57[あ]convention[ど]co[ど]jp([あ] を @ に,[ど] を . に変えてください。)

※本演題登録事務局は、テレワークでの勤務を行なっております。
ご不便をお掛いたしますが、ご連絡のお問い合わせはメールにていただきますよう、お願い申し上げます。

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