第15回肝臓内視鏡外科研究会 当番世話人 ご挨拶
第15回肝臓内視鏡外科研究会
当番世話人 杉岡 篤
(藤田医科大学 総合消化器外科)
このたび第15回肝臓内視鏡外科研究会の当番世話人を務めさせていただくことになり、大変光栄に存じます。本研究会は2006年に金子弘真先生と若林剛先生が設立され、その後、お二人の多大な尽力により全ての腹腔鏡下肝切除術式が保険収載されました。それとともに当初は異端視されていた腹腔鏡下肝切除術は確固たる地位を築き、肝臓外科において不可欠な手技となりました。本術式はまさに “disruptive innovation” ですが、いまだ発展途上であり本当の “disruptive innovation” へと昇華するためには、レネック被膜をはじめとする正しい肝解剖の理解に基づく術式の定型化と普及が不可欠です。さらにその先にロボット肝切除や胆道・血行再建を伴う肝切除など様々な高難度症例に対する低侵襲肝切除の安全な導入が視野に入ってきます。「たかがレネック、されどレネック(Just Laennec, but still Laennec)」であり、術式の定型化の後にはじめて高難度症例への展開が可能となり、さらに現状の低侵襲肝切除の「真の限界」を見きわめることで、次世代の課題(新たな”disruptive innovation”)が見えてくると信じています。
本研究会では「精緻な肝解剖の理解に基づく腹腔鏡下系統的肝切除の定型化」、「高難度症例に対するロボット及び腹腔鏡下肝切除の導入と限界」をメインテーマとして、低侵襲肝切除に関するあらゆる演題を募集いたします。是非とも奮ってご応募ください。
コロナ禍で医療は苦難の時代にありますが、2021年11月17日には新型コロナも終息して、膵臓内視鏡外科研究会を主催する東京医科歯科大学 肝胆膵外科の田邉 稔教授とともに、東京紀尾井町カンファレンスで有意義な研究会が開催できることを願ってやみません。
第13回膵臓内視鏡外科研究会 当番世話人 ご挨拶
第13回膵臓内視鏡外科研究会
当番世話人 田邉 稔
(東京医科歯科大学大学院 肝胆膵外科学分野教授)
この度、第13回膵臓内視鏡外科研究会の当番世話人を仰せつかり、身に余る光栄に存じます。本研究会は初代会長の浅野武秀先生のもと、2009年に設立され、その後第二代会長の田中雅夫先生から現在の第三代会長の中村雅史先生と受け継がれております。
わが国における近年の低侵襲膵臓外科の発展はめざましく、2012年に腹腔鏡下尾側膵切除術、2016年には腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術、そして2020年にはロボット支援下膵切除術が保険収載され、さらにリンパ節郭清を伴う腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術にも保険適応が拡大されました。国内の多くの施設がこれら新技術の導入と標準化を目指しており、今回の研究会ではその安全性や技術的な側面に焦点をあて、皆さんで議論していただければと考えております。
第13回膵臓内視鏡外科研究会は2021年11月17日(水)、第83回日本臨床外科学会の前日に、紀尾井町カンファレンス(東京)を会場として開催いたします。昨年に引き続き今回も、第15回肝臓内視鏡外科研究会との共同開催です。コロナ禍で先が見通せない状況でありますが、原則として感染対策に万全を期しながら現地開催を目指し、やむを得ない場合にはwebまたはハイブリッド開催で対応する所存です。
参加者の皆様にとって有益な研究会となるよう、準備を進めてまいります。是非多くの皆様のご参加をお待ちしております。