第85回日本医学放射線学会総会
会長 阿部 修(東京大学)
第85回日本医学放射線学会総会の会長を拝命した東京大学の阿部 修と申します。歴代の大会における創意工夫、放射線医学への情熱および魅力的なプログラム企画、現地会場の熱気などを想起し気が引き締まる思いで準備を進めております。本総会JRS2026は2026年4月16日(木)~19日(日)の4日間、パシフィコ横浜にて、第82回日本放射線技術学会総会学術大会、第131回日本医学物理学会学術大会および国際医用画像総合展(ITEM 2026)との合同でJRC2026として開催いたします。
傾斜磁場性能を高めた高磁場MRI、フォトンカウンティングCT、MRリニアック、核医学Theranostics、人工知能を用いた画像再構成・病変検出・質的診断など技術の進歩に伴い放射線医学の診療における重要性は日に日に増しています。患者中心主義の医療は論を待たないものの、そのような現状で放射線医学が医療のHubとして活躍すべきであるという思いを込めて、JRC2026の開催テーマは“Radiology Connectome”といたしました。医学医療の構成要素には各診療科医師、診療放射線技師をはじめとした医療スタッフ、医学物理、人工知能を含めた科学技術、装置・薬剤を開発・提供する企業などが挙げられ、海外医療者・研究者との情報共有や連携も重要です。その中で放射線医学がその中心を担い、それぞれの連携をサポートし、医療全体の進歩や革新を進めていくキープレイヤーとなるべきという思いを込め、テーマ・ポスターを作成いたしました。
JRS2026のプログラムは現在鋭意準備を進めておりますが、これまでの優れた企画は継承し、さらに学会が楽しくなるようなアイデアも新たに提案していきたいと考えております。働き方改革の一環としてこれまで日曜日午後に行われていた閉会式を昼に行い、遠方からお越しの方も余裕をもって帰宅できるようにいたします。閉会式後はfarewell receptionで軽食をご用意しますので、会員同士あるいは学会間の大会最後の交流の場として多くの方々にご利用いただくことを期待しております。その代わり木曜日にもプログラムを密度高く配置し、プログラム全体としてこれまでのボリュームを維持するよう努めます。
記憶に残る大会とすべく実行委員会・プログラム委員会一丸となって2026年4月ギリギリまで準備を進めてまいります。本総会の成功には、先生方のご参加・ご発表・質疑応答などのご協力が不可欠です。是非、横浜の満開の桜の下でお目にかかれることを祈念しております。