一般社団法人日本脳神経外科学会第78回学術総会 The 78th Annual Meeting of the Japan Neurosurgical Society

シンポジウム企画公募

~第78回学術総会におけるシンポジウム企画公募について~

2018年10月から12月にかけて第78回学術総会のシンポジウム企画についての提案を公募し、会員の皆様から約290件のご提案をいただきました。多数のご提案を誠にありがとうございました。
約290件のご提案の中からプログラム委員会からの推薦をもとに、下記のような15のシンポジウム企画(案)を現時点において有力候補として想定しておりますので、演題応募時にご参考にしていただければ幸いです。
なお、第78回学術総会では会員の皆様の手作りによる学術総会を目指し、優れた一般応募演題からシンポジウムを作っていきたいと考えておりますので、必ずしも下記15のシンポジウム企画(案)についても最終決定ではなく、また一般演題の応募内容に基づいて他にもシンポジウムを企画する予定です。
一般演題の応募は4月1日から開始予定で、会員の皆様からの多数の演題応募をお待ちしております。

シンポジウム企画(案)

無症候性頭蓋内腫瘍の治療適応とタイミング

概要:無症候性非悪性腫瘍の治療適応とそのタイミングについて、各施設の方針や治療成績などを提示し、特には高齢者にそれらが発見された場合の最適のmanagementを議論する。

頭蓋底外科手術のpros and cons

概要:頭蓋底腫瘍に対する各種治療の適応、治療法、成績(合併症、短期予後、長期予後)など、統一したデータ形式で提示し、各々の治療法を比較検討し、議論する。

悪性脳腫瘍に対するゲノム医療と課題

概要:2019年よりがんゲノム中核病院によるがんゲノムパネルが保険診療となる予定である。ゲノム検査により期待される成果と今後の課題について議論する。

血栓回収療法全盛時代 -血管内治療医が疲弊しないシステム構築-

概要:血栓回収療法の症例数は今後ますます増加することが確実であるが,一方で医師の疲弊が懸念される.脳神経内科など他科との連携システムを各施設がどのように構築しているか,さらに、TSC・CSC認定を念頭にどのように構築すべきかについて議論する.

本邦におけるもやもや病研究の叡智

概要:虚血病態、出血病態、無症候性病態、遺伝子関連、小児発症と成人発症など、もやもや病の病態生理に関する一般演題の中の優秀な演題から構成予定である。

脳神経外科医による脊椎外科(NeuroSpine):低侵襲化と技術革新の到達点

概要:脳神経外科による脊椎外科(Neurospine)の低侵襲化(在院日数、費用対効果など)と新規技術・医療機器(画像解析、頚椎人工椎間板、脊柱変形手術など)について、現在までの到達点と課題、さらには未来展望につき議論する。

Glymphatic system:水頭症から認知症へ:Post bulk-flowの髄液循環を議論する

概要:正常圧水頭症から糖尿病性認知症、或いはアルツハイマー型認知症へのスペクトラムを説明する仮説として重要なGlymphatic systemが提唱されている。一般会員においても共有しておくべき知識と概念を整理する。

小児脳神経外科領域の移行期医療(課題と対策)

概要:近年、治療法や疾患管理が改善し、小児期に発症して初期治療を行った後に成長して成人期を迎える例が増えている。このような成人期へのシームレスな小児脳神経外科疾患管理の取り組みを、診療面のみならず社会面から議論し、長期予後の改善につき議論する。

高齢化社会における脳神経外科の新たな役割 -てんかんと認知症-

概要:認知機能障害もてんかんもは初診医は脳神経外科医である場合が多いが、精密な診療には専門医の対応が重要である。診断治療、管理上の脳神経外医の果たす役割、覚えておくべき要点、等について各分野からサマリーし、実際の症例に即した会場参加型の企画とする。

局所脳機能から大域的脳ネットワーク解析の時代へ

概要:脳の機能はある部位とそれ以外との結合性により機能しており、大域的脳ネットワーク解析が進んでいる。この手法を用いた正常脳および疾患脳の理解がはどこまで進んでいるのか?最新の知見を共有する。

中枢神経領域での再生医療

概要:本シンポジウムでは幹細胞を用いた再生医療について、各疾患の最新状況について理解を深め、将来的に脳神経外科医がどのようにこれからの再生医療にどのように関わるべきなのかを議論する。

高齢者頭部外傷の予防と対策

概要:現在、我が国の高齢者の人口は急速に増加しており、それに伴い高齢者の頭部外傷も増加の一途をたどっている。年齢は最大の予後不良因子である。本シンポジウムでは、高齢者の頭部外傷の現状を理解し、予防と対策を検討する。

脳神経外科領域における実用化を目指した臨床開発

概要:臨床研究法が施行され、本邦の臨床研究実施環境が様変わりしてきている。介入研究の多くが治験並みの臨床試験実施体制を要求され、高いquality controlがなされるようになる。新しい研究実施環境のもと行われる脳神経外科領域の臨床試験の展望と問題について議論する。

脳神経外科領域のトランスレーショナルリサーチ

概要:トランスレーショナルリサーチ(橋渡し研究)について各領域のstate-of-the-artを会員で共有し、レギュラトリーサイエンスなど規制当局の考え方などについても理解を深める。

次世代の医療 ~脳神経外科とハイテクノロジー~

概要:ロボット手術のみならず、ナビゲーション技術の進歩、コンピュータを用いた放射線治療、AI技術の利用、3Dプリンターを用いたモデル作成、さらには、コンピュータを用いたシミュレーションなどさまざまなハイテクノロジーの脳神経外科手術における応用について共有し、「次世代の医療」を多領域横断型で議論する。

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