この度、第17回日本乳癌関東地方会を2021年12月4日にパシフィコ横浜会議センターで開催させていただくことになりました。大変光栄に存じ上げますとともに、会員の皆様に心より感謝申し上げます。本来ならば、本会は2020年12月5日に大宮ソニックシティで開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催が一年延期となっていました。突然の延期により、会員の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを改めてお詫び申し上げます。

関東地区は、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、新潟の８つの都県を包括する全国最大規模の地方会となっています。関東地方会の目的は、（１）全国規模の学術集会では取り上げにくい「症例報告」を中心に、実地診療に即した議論を会員相互で行うこと（２）乳癌の診療に関する最新の医学知識、医療の実際を学び、専門的な立場で地域医療の向上に貢献すること（３）臨床現場でチーム医療を実践していくための、医師、看護師、薬剤師をはじめとする医療スタッフの育成、生涯教育となっています。

近年、乳癌診療は診断、手術、薬物および放射線療法の各分野において著しい発展を遂げています。一方で、その急速な医学の進歩に社会制度や倫理規定の整備が追いつかず、治療を受ける側の“患者自身”が置き去りになっている状況も散見されます。最新のがん診療を、確実に患者さんへ届けるために、医師とメディカルスタッフが最新情報を共有し、協働しながら日々の診療に取り組んでいく必要があります。今回の地方会では122演題の症例報告を中心に、若手医師のための教育セミナー、メディカルスタッフセミナー、グランドキャンサーボードを準備しました。さらに、最新の診断技術や治療法に関するセミナー、サバイバーシップや患者支援に関するパネルディスカッション、コロナ禍における乳癌診療の在り方など、明日からの診療に役立つプログラムを企画しています。

第17回日本乳癌学会関東地方会は、パシフィコ横浜会議センターでの発表とWEB配信を併用したハイブリット形式にて開催することといたしました。コロナ禍でもあり大会運営やWeb配信でご迷惑をお掛けすることも多々あるかと存じますが、本会が実りある有意義な会となりますようスタッフ一同心掛けて参りますので、皆様のご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。