第30回日本乳癌検診学会学術総会, The 30th Meeting of Japan Association of Breast Cancer Screening

会長挨拶

大貫幸二 会長
第30回日本乳癌検診学会学術総会
会長 大貫 幸二(岩手県立中央病院 乳腺・内分泌外科)

 2020年11月22日(日)・23日(月・祝)に第30回日本乳癌検診学会学術総会を開催させていただきます。盛岡での開催も検討しましたが、交通の便や宿泊施設の確保などで皆様に不便をおかけすると判断し、地下鉄東西線が開通してより会場にアクセスしやすくなった仙台国際センターで行うことにいたしました。
 第30回の学術集会というだけでも節目の年と言えますが、2020年は2000年に50歳以上の乳癌検診にマンモグラフィが導入されてから丁度20年になる年であり、対策型検診にマンモグラフィが試験的に導入された宮城トライアルから30年が経過するという年に、宮城県で本学術集会を開催できることは、何かの巡り合わせを感じています。
 総会のテーマは、オリンピックイヤーも意識して「マンモグラフィ検診の20年と次世代への架け橋」とさせていただきました。がん検診でその集団のがん死亡を減少させるためには、正しく(有効性の証明された方法)、正確に(精度管理された状態)、多くの人に行うこと(高い受診率)が必要とされています。マンモグラフィの導入により、日本でも乳癌死亡の減少が期待されましたが、年齢調整死亡率はここ20年横ばいです。マンモグラフィ検診のアウトカム指標をモニタリングすることは難しいのですが、そもそも、がん検診の受診者すら把握できず、精度管理や有効な受診率向上策が行えない国のままで良いのかについては、多くの人が問題意識を持たなければいけないと思っています。
 総会では、マンモグラフィ検診のこれまでの軌跡を振り返るとともに、がん検診の利益と不利益のバランス、対策型検診と任意型検診のあり方を基本として、引き続き、高濃度乳房への対応策、乳がん検診の個別化、AIやリキッドバイオプシーの有効性評価、マンモグラフィや超音波検査の精度管理、受診率向上策、Breast awarenessの啓発と展開などの多くの問題を検討していただき、これから解決すべき課題が具体的に形となるような総会にしていただければと願っています。また、研修委員会が主催する各種の画像セミナーや総会前日の総合判定講習会などを通して、画像診断の基本的な考えを勉強できる教育の場にもしたいとも考えており、私の大学時代の同級生であるシカゴ大学放射線科の阿部裕之教授に招待講演をお願いしました。
 11月末は仙台では少し寒い時期になりますが、総会の合間には牛タンやセリ鍋を堪能していただくとともに、盛岡開催を密かに希望していた皆さんのために、全員懇親会では盛岡の三大麺をご用意し(わんこそば・冷麺・じゃじゃ麺、老舗に交渉中)、わんこそば大会も企画いたします。本学会の目的である、乳がん検診を通じた乳癌死亡の減少が達成できるよう、多くの皆様の参加を心からお待ち申し上げております。