web開催への変更に関してのご挨拶
荒瀬 康司
虎の門病院付属健康管理センター・画像診断センター
統括センター長
2020年11月26日(木)・27日(金)の2日間にわたって、「パシフィコ横浜」において開催を予定しておりました「第61回日本人間ドック学会学術大会」は、新型コロナウイルスの感染拡大により11月26日(木)・27日(金)にLive配信にて、11月26日(木)から12月11日(金)までオンデマンド配信にて開催させていただくこととなりました。
今回は、国内学会である第61回日本人間ドック学会学術大会と国際学会である第27回国際健診学会/第4回国際人間ドック会議を同時に開催いたします。統一メインテーマは「人間ドック健診へのミッション(Mission to the Ningen Dock Health Evaluation)」です。主に一次予防および二次予防を担う人間ドック健診のミッションは安心・安全・快適の三項目に集約されると思います。第一に、安心な検査・診断レベル・検査終了後の対応 が担保されていることが肝要です。第二に、検査は、受診者の年齢、体力、合併症等を考慮し、安全性を重視して選択されるべきです。第三に、健診を受けることで受診される方に肉体的にも精神的にも快適になっていただきたいと考えます。安全かつ和める空間、分かり易い動線、スタッフの適切な応対などが望まれます。
第61回日本人間ドック学会学術大会のサブタイトルは「人間ドック健診がつなぐ現在・過去・未来」としました。私は車の両輪の如く・鳥の翼の如くに時務学の視点と人間学の視点を併せることにより、人間ドックにおける安心・安全・快適を発展させたいと祈念しております。時務学とは時を務(し)る学び、すなわち現在に連なる過去からの技術をふまえて、時代に即し、未来に向かって発展させていく学びです。一方人間学とは先達の思索に親しみ、仁義礼智信(五常)等の人間力を磨くことにより、課題への打開策を見いだす学びです。
このような思いから特別講演や教育講演では会員の皆様の多くが興味をお持ちのテーマに関して、シンポジウムやワークショップでは現場で問題になっているテーマに関して、時務学と人間学の視点で学習できる企画の準備を鋭意進めております。本学術集会が会員の皆様にとって、実りある有意義な会になりますよう願っております。
皆様方の御指導、御支援の程をよろしくお願い申し上げますとともにご参加を心よりお待ち申し上げております。