ACCPの歴史
ACCP開催の目的
アジア臨床薬学カンファレンス(Asian Conference on Clinical Pharmacy; ACCP)は、当初、東アジア臨床薬学カンファレンス(East Asia Conference on Developing Clinical Pharmacy Practice and Education)と称し、当時は日本、韓国、中国の医療機関および薬学教育機関の薬剤師と教育担当者が中心となって運営されてきました。1997年、米国サンフォード大学薬学部および関連の医療機関と共同して、アジア各国における臨床薬学の発展を目指す組織として設立され、1997年8月に第1回東アジア臨床薬学カンファレンスが米国アラバマ州バーミングハム市で開催されました。本カンファレンスは国情が異なる中で互いに臨床・薬学教育の経験を出し合い、共に問題点について解決の糸口を見出そうという趣旨から始まりました。今日ではACCPの参加国は13か国以上となり、アジア各国が発信する臨床薬学の現状、課題とその対策、展望について討論し、アジアから全世界に向けて臨床薬学の発展と構築を目指すカンファレンスとなっています。
ACCP開催の変遷
1997年8月に第1回東アジア臨床薬学カンファレンスが米国バーミングハム市で開催されて以来、2年毎にアジア各国での開催を巡回することになり、1999年には中国上海市において第2回が開催されました。第3回は日本病院薬剤師会、日本薬剤師会、日本薬学会の協賛により日本(名城大学薬学部主催;名古屋市)で開催されました。これ以降、本カンファレンス会は東アジア臨床薬学カンファレンスからアジア臨床薬学カンファレンス(Asian Conference on Clinical Pharmacy; ACCP)に改名されました。その後、韓国、マレーシアと開催され、第6回のタイで開催されてからは毎年開催されるようになりました。2020年に予定していたシンガポールでの第20回のカンファレンス大会の開催は、COVID-19の拡大により、延期となり、2021年7月にWeb開催(https://www.accp2020.sg/)の予定となっています。2022年2月には21年ぶりに日本(名古屋)での開催となります。これまで多くのアジア各国が本カンファレンスのメンバーとして加わり、現在、日本、アメリカ、カナダ、韓国、中国、香港、マレーシア、インドネシア、シンガポール、フィリピン、タイ、ベトナム、イランの13ヶ国の薬剤師や薬学部教員、薬学生が本カンファレンスに参加しています。主に臨床薬剤師業務や臨床薬学教育の現状と取り組みについての発表が活発に行われています。
アジア臨床薬学カンファレンス(ACCP)開催の変遷
回数 | 開催時期 | 大会長 | 開催都市/国 |
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第1回 | 1997年8月3日 – 8日 | Charles D., Sands | Alabama/USA |
第2回 | 1999年7月31日 – 8月3日 | Da-Kui Li | Shanghai/China |
第3回 | 2001年7月28日 – 31日 | Hiroshi Zenda & Yoshio Suzuki | Nagoya/Japan |
第4回 | 2003年7月24日 – 26日 | Hyun Taek Shin | Seoul/South Korea |
第5回 | 2005年7月23日 – 26日 | Syed Azhar Syed Sulaiman | Penang/Malaysia |
第6回 | 2006年7月6日 – 9日 | Chalermsri Pummangura | Bangkok/Thailand |
第7回 | 2007年7月6日 – 9日 | Da-kui Li | Shanghai/China |
第8回 | 2008年7月1日 – 4日 | Suharjono | Surabaya/Indonesia |
第9回 | 2009年9月26日 – 28日 | Wan Gyoon Shin | Seoul/South Korea |
第10回 | 2010年7月9日 – 12日 | Syed Azhar Syed Sulaiman | Singapore |
第11回 | 2011年6月24日 – 27日 | Yolanda R. Robles | Pasay/Philippines |
第12回 | 2012年7月7日 – 9日 | Vivan Lee | Hong Kong/China |
第13回 | 2013年9月13日 – 15日 | Nguyen Van Hung | Haiphong/Vietnam |
第14回 | 2014年10月31日 – 11月3日 | Syed Azhar Syed Sulaiman | Kuala Terengganu/ Malaysia |
第15回 | 2015年6月24日 – 26日 | Suphat Subongkot | Bangkok/Thailand |
第16回 | 2016年7月14日 – 18日 | Kyung Eob Choi | Seoul/South Korea |
第17回 | 2017年7月28日 – 30日 | Yunita Nita | Yogyakarta/Indonesia |
第18回 | 2018年6月20日 – 22日 | Farshad Hashemian | Tehran/Iran |
第19回 | 2019年6月25日 – 28日 | Hazel Faye R. Docuyanan | Manila/Philippine |
第20回 | 2021年7月1日 – 4日 | Chean Ning Wei & Lai Yi Feng | Singapore |