第83回日本臨床外科学会総会

日程表・プログラム

日程表(PDF)
※(11月11日時点)

プログラム

  • 特別演題
  • 上級演題(シンポジウム)
  • 要望演題(口演・ビデオ)
  • 一般演題(口演・ポスター)
  • 研修医セッション
  • 学術セミナー(企業セミナー)
  • 正誤・変更・取り下げ一覧

総会特別企画

シンポジウム

ビデオシンポジウム

パネルディスカッション

ビデオパネルディスカッション

ワークショップ

ビデオワークショップ

ディベート

<総会特別企画>(公募・一部指定)

  1. 次世代に伝えたい私の手術手技

     エキスパートの外科医が何気なく行なっている手術手技は豊富な経験と確かな論理に裏打ちされた熟練の技術である。そして指導的助手として前立ちの際も自然な術野展開で術者に最適な状況を提供する。手術の低侵襲化、デバイスの進化、術式の改良が進んでも手技の根幹はかわらない。これらの卓越した技術と手術の流儀を次世代の外科医に伝えるべくエキスパートの手術手技について供覧していただきたい。

  2. 研修医:心に残る1例

     駆け出しでベッドサイドから常に患者目線で診療する時間の多い初期研修医、自分に余裕が出てきて少しだけ俯瞰的に患者さんを診ることができるようになった後期研修医、外科医としてだれもが通るキャリア形成の第一歩である。患者に向き合い手術を行う中で特別に忘れられない1例がある。その患者さんから教えていただいたこと、研修期間に心に残った1症例を提示していただき経験から得た学びを討議いただきたい。

  3. 選ばれる外科系研修病院のあり方

     国家試験をクリアし次のステップとして研修病院選びがあるが、これは外科医としての大事な出発点である。良いロールモデルと出会い様々な患者を診療して信頼できる仲間とともに将来の自分の専門分野を見据える場所を選ぶことが大切である。大学病院vs市中病院、ブランド志向vs専門志向、アカデミック派vs実践派、国内vs海外など研修医からみて選択肢は多彩である。臨床研修マッチング制度下、魅力的で外科研修医から研修病院として選ばれるために必要なものは何か、採用する側の研修病院の視点から討議いただきたい。

  4. 患者と外科医を守る医療安全管理の視点

     複雑化し低侵襲が求められる近年の外科において安全性が担保されてはじめて質の高い医療が提供できると考える。しかし、高度にシステム化した手術においては外科医個人の注力だけではすべての安全をカバーできない。情報の共有と評価、対策、啓蒙が必要とされ医療安全管理に特化した視点が必要である。手術患者の安全を担保すると同時に不確定要素を含む高難度手術に挑む外科医を守る環境整備についての取り組みを討議いただきたい。

  5. ブラック労働環境からの脱却:ホワイトサージャリーに向けて

     これまでの若手外科医は昼夜を問わず手術により患者と向き合う使命感、救命できた喜び、世間の尊敬の念などにより過酷な労働を乗り切ってきた。しかし、働き方改革が提唱され、近年ワークライフバランス重視により外科志願者は急減している。2024年4月から働き方改革関連法において医師への時間外労働の上限規制が開始されることが決定しており、ブラック労働からホワイトサージャリーへの早急な意識改革が必要である。外科医にとってより働きやすい環境づくりについての方策を各分野から討議いただきたい。

  6. 女性外科医を増やしたい

     新規外科医の減少が問題視されるなか女性外科医の割合は増加しており女性の働きやすい環境整備は急務である。とくに外科医として技術・知識を習得する時期と結婚、妊娠、出産など女性としてのライフイベントの時期が重なることが多くワークライフバランスに関する取り組みが重要である。臨床、研究、教育と出産、育児を両立しながら修練を積んでいく女性外科医についてどうすればロールモデルがみつかるか。女性外科医を増やす工夫は何か? 多様性が求められるなか現況と問題点を10年後の外科医療を見据えて女性外科医のキャリアパスについて討議いただきたい。

  7. 外科手術のデジタル・トランスフォーメーション(DX)

     産業界のDXの波は海を超えて広がってきており、いまや医療界そして外科領域まで押し寄せてきている。IoT、5G、ICT、AIなど最先端のデジタル技術を組み合わせることで手術の効率性や教育などの膨大なデータを収集し解析することができる。また進化した手術器機とデジタル技術の親和性は高く、様々な形で手術の質を高め患者利益に還元しようとする取り組みについて討議いただきたい。

  8. ナースと考える外科診療:手術室の効率的運営

     逼迫する医療経済と限りある医療資源の有効活用は喫緊の課題であることは論をまたない。手術室の役割は大学病院、基幹病院における柱であり、この部署の効率的な運営が病院経営にもたらす影響はきわめて大きく施設の命運をにぎっているといっても過言ではない。手術枠配分の適正化を図り合理的で健全な運営が医療安全にもつながる。それぞれの立場から横断的視点により手術室の効率的運営について討議いただきたい。

  9. ナースと考える外科診療:外科診療における特定行為研修制度の可能性

     2014年6月に「特定行為に係る看護師の研修制度」が創設され医師の指示のもと診療補助が可能となりチーム医療における看護師の活躍の幅が広がった。しかし、この制度が十分普及しているとはいえず、また外科医の働き方改革と特定行為研修制度の充実は親和性があり議論の加速が望まれる。本邦の医療風土にあった外科医療における特定行為に係る看護師の研修制度の展望について討議いただきたい。

  10. 男女共同参画:女性外科医からみた外科医療

     診断、手術、研究、教育など男性を軸としてすすめられてきた外科医療にも多様性が求められる時代になってきた。平成21年「日本女性外科医会」が発足しあらたな潮流となり、また医学部入学者の女性割合の増加に伴い外科の門戸を叩く女性も幸いなことに増えており、是非とも外科の世界に女性目線で新たな風をふきこむ良い機会である。女性外科医からみた現在の課題についてメスをいれていただき10年後、20年後のより良い外科医療について討議いただきたい。

  11. 若き外科医 vs ベテラン外科医 普段言えない異論 反論 前向きディベート

     手術場は真剣勝負の場で外科医たるもの無口であり若手は先輩外科医から手術手技を盗み習得するといった伝統的風潮がある。一方若手外科医は先輩から手術手技の暗黙知を言語化して教えて欲しいと願っている。この意識の相違は、手術、臨床、研究、教育などすべての外科医療の背景に昔から横たわっており時にはコミュニケーション不足による若手外科医とベテラン外科医の間に世代間の溝を作ることがある。このジェネレーションギャップをどう解決すれば良いか、溝を埋めるまたは作らないようにするための心構えについて多忙な臨床を抜けだしフラットな立場から双方にとって建設的なディベートをお願いしたい。

  12. 外科医は南海トラフ地震に備えるために何をすべきか?

     今年は東日本大震災から10年と節目にあたる年である。しかし、その間にも熊本などで比較的大きな地震、東日本大震災の余震とされる地震が今年の3月にも宮城・福島で発生しているため、東南海トラフ地震や首都直下型地震に対する関心および医療の備えが必要であると痛感する。震災直後は災害医療を優先する必要があるのは自明ではあるが、その最中でも災害とは無関係な悪性疾患や急性期疾患は発生し、抗癌剤などの投薬が必要な症例も存在する。復興・復旧に時間を要してしまえば、治療は遅れてしまい、それが故に命を縮めさせてしまう可能性もでてくる。南海トラフ地震の正確な予測は困難ではあるが、大規模・広範囲の被害が予想されているため、災害が発生してしまうと復旧するまでに時間が要されることは明白である。外科医は災害時に災害と関係ない疾患の診断・治療などに対してどのように対峙すべきなのか、どのようなシステム作りを事前にしておくべきなのかなどをこれまでの経験から討議いただきたい。

<総会特別企画>(指定)

  1. 保険診療と外科⼿技に対する診療報酬

     本邦で実施される医療⾏為のほとんどは保険診療として実施され、医療者には安全で良質な医療の提供が求められている。診療報酬は⾏為別に設定され、そのほとんどは医師の個別のキャリアに拘わらず原則⼀律とされている。⼀⽅、⿇酔管理料、画像診断管理加算、神経学的検査等は、その診療報酬算定の要件として医師のキャリア(資格、経験年数等)が考慮されている。外科診療においても、⼿術の報酬点数に難易度は考慮されているものの、その個別キャリアによる点数の違いは設けられていない。現在、新たな⽇本専門医制度が導⼊され、外科系領域では6つのサブスペシャリティ(消化器、呼吸器、⼼臓⾎管、⼩児、乳腺、内分泌)が機構認定されている。今後、新制度の専門医取得者による外科⼿技に対し、診療報酬をどのように取り扱い加算しうるかを討議いただきたい。

  2. ロボット支援下手術における遠隔手術の未来

     遠隔手術がもたらす最大のメリットは、居住地域にかかわらず人々に多様な治療法の選択肢が生まれる点である。高齢で移動が困難な状況でも遠隔手術に適した術式であれば、地元の病院で受ける選択肢が生まれると同時に、若手外科医が地域の病院で診療に従事しながら質の高い技術修練を積むことのできる利点がある。5G時代の到来をみすえ遠隔手術の実現を通じて地域外科医療の充実と若手外科医の育成がともに好循環となることが期待され、今後のロボット手術における遠隔手術の未来と展望について討議いただきたい。

  3. 再生医療の未来:小腸移植に代わる次世代の小腸再生外科治療の開発

     小腸移植に代わる治療法として再生医療の開発が期待されてきたが、吸収した栄養を全身に運ぶ血管・リンパ管を含めた複雑な臓器を作製することは不可能であった。今回開発された小腸化大腸技術は、既にある別の臓器を必要な臓器に作り変えるものであり、再生医療による拒絶反応のない臓器移植の実現を一歩前進させるものとなる。また、本研究は小腸絨毛の突起構造の成り立ちの一端を解明したことから、様々な小腸疾患の病態理解につながることが期待され今後の小腸再生外科治療の展望について討議いただきたい。

  4. 外科医に必要な医学英語

     医療ツーリズムは政府の新成長戦略に盛り込まれており経済活性化と医療福祉の発展につながる国策である。本邦の癌手術、心臓手術、再生医療など高度な外科治療に付加価値をつけて外国人に提供するには、医療者側の英語スキルが要求される。近年、外科系学会が英語プレゼンテーション、ディスカッションを導入しているのも外科医自身が英語スキルの重要性を認識している表れであり、国際グローバル化を視野にいれた戦略である。また外科医自身も海外で学会発表や最新論文を理解し、また海外に出向いて手術する際には英語スキルは欠かせない。ネイティブではない障壁を乗り越えて世界で活躍するために必要なものは何か、本邦の外科医の英語との向き合い方について討議いただきたい。

  5. 外科日常からの脱出 極限に挑む外科医

     医療を行いながら趣味を超えた究極・極限に挑戦する外科医達が一定数存在し活躍されているが、その中で今回は二人の医師に講演をいただく。マッキンレー登頂などを経て、南極観測隊に参加した外科医師に海外医師の余暇の取り方とともに南極観測隊の経験談を講演してもらう。一方、身近な趣味としてジョギングがある。大規模マラソン大会ではランナーの安全と命を守るために救護隊やランニングドクターが参加していることをご存じの方も多いと思う。単身赴任で始めたジョギングから日本医師ジョガーズ連盟を立ち上げるまでにジョギングに打ち込んだ医師にお話しいただき、今後のランニングドクターとしての展望を講演していただく。

<シンポジウム>(公募・一部指定)

  1. 機能温存・再建手術の工夫

     手術は病態の改善を目的とし剥離・切離・摘出などの外科操作を伴うが、同時に正常解剖を破壊し機能を破綻させることもある。外科医は患者の日常生活が可能になるように治療効果と機能温存の相反する2つの目的をギリギリのラインを狙って最高のバランスを保って手術を行い、時には臓器再建する。各分野、各施設においてこのような機能温存・再建手術の工夫についての取り組みを討議いただきたい。

  2. COVID-19禍での安全な手術を考える

     2020年のCOVID-19によるパンデミックを受け陽性患者の手術経験をした外科医も一定数存在すると考える。COVID-19禍での感染防御策、術式選択、内視鏡下手術のエアロゾル対策、留意した点など経験と情報の共有をしていただきたい。また手術対象となることが多い高齢者は心疾患、呼吸器疾患、糖尿病、高血圧、癌など多彩な併存症を有しており術後の集中治療が重要である。医療従事者へのバックアップ支援体制の確立、ICUの増床、パンデミックに対する専門医やスタッフの育成、病院間の情報共有など問題点について討議いただきたい。

  3. 地域医療の外科医の立ち位置

     未曾有の超高齢化と少子化を迎え病院中心の医療から地域全体で支える医療へと転換が進むなか、地域外科医療の拡充が喫緊の課題となっている。コロナ禍における外出制限や移動制限のある高齢者、医療過疎は外科治療介入の遅延により患者に不利益をあたえる可能性がある。マンパワーの必要となる外科医療を地域に裾野を広げる工夫を包括的外科治療の質の向上の観点から討議いただきたい。

  4. 外科教育のピットフォール

     外科医の教育は従来on the job trainingが主体であったが、現在は様々なoff the job trainingまたは、その融合した教育が発展している。各々に長所・短所が存在し、外科医の教育方法は議論がある所である。また、大きな視点でみると評価・還元の標準化など、外科ならではの難しさが存在する。実地での教育、最新技術を用いた教育方法、専門医制度など幅広い視点から外科教育について討議いただきたい。

  5. アカデミックサージョンを目指して

     日常の外科医療で得られる膨大な治療や検査のデータをもとに多忙な日常業務、手術の合間の論文構想、データ収集、解析、執筆を行うことは簡単なことではない。また臨床研究・臨床試験により得られた結果を患者に還元し、外科学の進歩に寄与することは重要な責務である。これらを達成するため施設内のサポート体制、外部委託、基礎研究部門や留学など論文出版までの外科医に必要なスキルと戦略について議論していただきたい。また外科医が行う臨床研究・臨床試験の課題と可能性について討議いただきたい。

  6. AI導入による外科医療の未来

     近年の人工知能(AI)の研究は日進月歩であり外科領域においても例外ではない。内視鏡下手術の膨大な画像データを利用した外科的解剖の認識から効率的な手術手技の創造まで外科とAIの可能性は広がる。そしてエキスパート外科医が行う手術手技の暗黙知のAIによるデータベース化は教育の観点から重要かつ手術安全管理につながり、今後発展する手術支援ロボットとの親和性も高い。このような状況下でAIと外科手術の次世代への展望について各分野から討議していただきたい。

  7. 外科領域における画像診断の応用

     CT、MRI、PETなどの画像診断の精度が飛躍的に向上しており、外科医は多角的な術前画像診断により病態を正確に把握、評価することで適切な術式選択が可能となる。またこれら放射線画像に加え病理画像などを中心に多様な医療ビックデータを活用し人工知能AIアルゴリズムによる医療画像診断支援技術の研究開発が進んでおり今後急速な発展が期待される領域である。それぞれの分野、施設において外科領域における医療画像の応用について取り組みを提示していただき今後の展望について討議していただきたい。

  8. ナビゲーション手術の現状と今後

     術前検査画像から得られる情報は外科医に正しい生体情報をつたえるロードマップである。またこれらを画像構築して作成された3D画像、仮想現実技術や生体内蛍光イメージングはカーナビであり、解剖の3次元的再現、時間の相互作用、生体内への自己投射性により正確な解剖と情報を外科医にフィードバックすることで手術の安全性を高める。今後5G技術の到来により術前のシミュレーションから術中リアルタイムナビゲーションまで加速度的に発展すると予想される。臓器や分野を問わず画像診断とナビゲーション手術の現状と将来への展望について討議いただきたい。

  9. 他科連携で高難度手術を克服する

     高齢化により並存症を多く持つフレイル患者に対する高難度手術が増加している。多くの臓器が関与する複雑な病態では複数科により綿密に計画された高度な手術協力が必要であり科横断的な高難度手術はハイレベルなチーム医療と手術手技が要求される。他科協力でこれらを克服した経験と取り組みを討議いただきたい。

  10. 移植における癌と免疫

     現状の移植医療では免疫抑制剤の使用が必要である。免疫抑制剤を使用することで、移植臓器の拒絶反応を抑制する一方で、感染症や長期的な癌の発生などの問題点も生じてくる。最近では癌治療において免疫チェックポイント阻害薬など免疫調整剤の使用が増えてきているが、移植後の使用に関してはまだ報告が散見される程度である。本セッションでは、移植医療における癌の治療に焦点を絞って各施設の取り組みを討議いただきたい。

  11. ロボット支援下手術の現在地と未来予想図

     開腹手術から内視鏡下手術に移行時の最大のイノベーションは拡大視効果であり外科医の精緻な手技を可能にして患者に恩恵をもたらした。2018年の保険収載により大きく前進したロボット支援下手術は、その強みである関節機能をもつインストゥルメント、安定した術野、3D画像を駆使して外科医と患者にどんなインパクトをもたらしたのか。各分野、臓器ごとにロボット支援下手術の総括である現在地と飛躍である未来予想図について討議いただきたい。

  12. 食道胃接合部癌に対する治療戦略

     近年の食道胃接合部癌の増加傾向に伴い外科治療の機会は増加している。本邦で行われた前向きコホート研究の結果を踏まえ、至適リンパ節郭清範囲に関しては一定の見解が得られたが定型的治療戦略は確立されていない。特に胃切除術式、再建方法およびアプローチ法の適切な選択に関しては議論のあるところである。本セッションでは各施設での知見を基に,食道胃接合部の早期癌から進行癌に至るまでの最新の治療に関して幅広く討議いただきたい。

  13. 肝癌に対する肝移植の新たな適応基準に基づいた治療成績

     肝細胞癌に対する肝移植は非常に有効な治療法であり、ミラノ基準に基づいて行われた手術成績は非常に良好である。昨今、本邦独自の拡大適用基準の策定が必要とされ、腫瘍最大径5cm以内、腫瘍数5個以内、AFP500ng/ml以内とする5-5-500基準が提唱された。現在、Milan基準もしくは5-5-500基準内であることを条件とするdouble eligibility criteriaをJapan基準と称して肝細胞癌に対する肝移植の適応が拡大された。適応基準を拡大すれば再発のリスクは必然的に上昇するため、この新しく提唱された適応基準に基づく各施設の治療成績を提示いただき、再発のサーベイランス、予防、再発後の治療など現時点における肝癌に対する肝移植の適応基準の妥当性やその限界及び改善点について討議いただきたい。

  14. 切除可能膵癌に対する術前補助療法を行う上で解決すべき課題

     膵癌診療ガイドライン2019では切除可能膵癌に対して術前補助化学療法を行うことが提案されている。本邦から報告された、動脈浸潤のない膵癌に対するゲムシタビン塩酸塩とS-1を併用した術前補助療法のランダム化第3相試験の結果では,術前補助療法を行うことの優位性が示された。しかし、切除可能膵癌に対する術前補助療法施行中にProgressive Diseaseとなる症例や重篤な副作用の発症により切除機会を逃すことも危惧される。さらに切除可能膵癌において術前補助療法を行う上では、閉塞性黄疸や腸管狭窄などの腫瘍随伴症状に対する治療も必要であり術前補助療法の有害事象やコストも重要な課題である。本セッションでは、膵癌診療ガイドライン2019を受けての各施設での切除可能性膵癌の治療成績をもとに切除可能膵癌に対する術前補助療法をおこなっていく上で解決すべき課題と臨床的意義について討議いただきたい。

  15. 小児外科専門医不在・不足地域での小児外科医療

     日本小児外科認定専門医の多くが大都市に集中しており、地方の都市では距離や時間の問題から、成人外科医や小児科医が小児外科的疾患の初期治療や必要ならば手術を担わなければならない症例を認める。今回、小児外科専門医不在・不足地域で小児外科診療を行う上での問題点、対策方法などを示していただき、どのような症例では小児外科専門医が在籍する施設に送るべきかなどをディスカッションすることで、小児外科専門医不在・不足地域の小児医療の治療指針を討議いただきたい。

  16. 外傷診療に対するシステム構築

     外傷診療におけるガイドラインも一般的となり、救急外来の準備、診療の手順、多職種連携、近隣病院との連携など、ガイドラインをベースにしながらも、施設や地域の特性に合わせた創意工夫が図られている。また、外傷は複数臓器にまたがることもあり、緊急度の評価や治療優先順位の決定など、知識やスキルを必要とすることがある。本セッションでは、各施設・地域での現状や取り組み、医療者の技能維持・教育など、外傷全般について具体的経験等も含め討議いただきたい。

  17. 乳がん治療における手術省略の可能性

     原発乳癌に対する術前化学療法では、病理学的完全奏功(pCR)が得られた症例の予後は明らかに良好であり、薬物療法の進歩によって、特にホルモン受容体陰性乳癌では約半数でpCRが得られることが報告されている。画像検査によって術前にpCRを予測できる症例に対しては、手術省略という選択肢も模索され始めている。手術省略を目標としたいくつかの臨床研究も開始されており、新たな治療指針となりうるのかご討議いただきたい。

  18. 肺癌に対する免疫チェックポイント阻害薬・分子標的治療薬と外科治療

     肺癌に対する薬物療法の治療成績は、飛躍的に向上している。2000年代に入り、様々な抗癌剤が登場し、その後分子標的治療薬が使用可能となりEGFRなどのドライバー遺伝子変異をもつ肺癌の治療成績は向上した。近年では、免疫チェックポイント阻害薬が使用可能となり、ドライバー遺伝子変異を持たない肺癌の治療成績も向上した。これらの薬物療法の登場により、外科治療の役割がどのように変わってきたかを討議いただきたい。

<ビデオシンポジウム>(公募・一部指定)

  1. 胃癌に対するロボット支援下手術の現状

     2018年4月よりロボット支援下胃切除術が保険適用され、今後実施施設のさらなる増加が見込まれる。3Dモニターによる良好な視野、多関節鉗子、手振れ防止機能などにより精巧な手術手技が期待される一方、従来の手術方法と比較した利点は明確にされておらず、手術手技の定型化には至っていない。今後ロボット支援下胃切除術を安全に推進していくために、本セッションでは各施設で工夫されている手術手技と成績を示していただき今後の位置づけについて討議いただきたい。

  2. conventional TME vs trans-anal TME 適応の実際

     これまでの直腸癌に対するconventional TMEの問題点として骨盤深部における視野確保の難しさと動作制限からoncological marginの担保と神経温存の不確実性が課題であった。近年、trans-anal TMEが導入されクリアな視野と直線的で良好な手術操作性が得られる反面、問題点として解剖認識の困難性や尿道損傷、また特有の再発形式も報告されている。本セッションではこれまでに得られた知見をもとにconventional TME と trans-anal TMEの特徴や成績を示していただき腫瘍学的、機能的観点から直腸癌に対する至適アプローチ法を討議いただきたい。

  3. 肝切除術においてHepatic inflow/outflowをどのようにコントロールするか?

     肝切除術において出血量を減少させるために肝流入血のみならず肝流出血のコントロールが重要であり、それにはグリソンや肝静脈の安全な露出が必要となる。各施設においてHepatic inflow/outflowをどのようにコントロールしているか、その手術手技を開腹・内視鏡下手術を問わず討議いただきたい。

  4. 肝切除術における安全性および根治性を追求した術中ナビゲーション

     肝切除術において、術前および術中に腫瘍の局在や肝内の脈管走行を熟知した上で切除を行うことが重要である。3次元画像解析や3Dプリンターを用いた術前シミュレーション技術は飛躍的に普及したと考えられるが、術前シミュレーションで計画されたことを術中リアルタイムに手術野に反映することは困難である。そのため近年では、ICG蛍光法やプロジェクションマッピングなどを用いた術中ナビゲーション手技の開発および実用化が試みられている。そこで、現在各施設で行われている術中ナビゲーションに対する取り組みの実際を提示いただき、その手術成績および将来の展望などについて討議いただきたい。

  5. 先天性胆道拡張症における腹腔鏡下胆管切除での胆道再建の工夫

     先天性胆道拡張症に対する腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術は2016年に保険収載され症例は増加傾向にあり、さらに今後はロボット支援下手術も期待される。先天性胆道拡張症手術では、その長期合併症として胆管狭窄を来さないように適切な胆道再建や胆管形成を行う必要がある。先天性胆道拡張症手術で重要ポイントとなる再建、胆管形成の際の各施設における手術手技の工夫を成人および小児問わずビデオで供覧していただき、その治療成績や長期予後についても討議いただきたい。

  6. 膵癌におけるanatomical resectionの工夫と治療成績

     本邦の肝胆膵外科の手術成績は世界のトップレベルでありその安定した手術成績の背景には解剖の理解に基づいた緻密な手術がある。また、膵癌に対する膵切除術では術後補助療法を見据え、合併症が少なく、過不足のない郭清を伴う手術が求められる。本セッションでは、膵癌に対する膵切除において各施設が取り組んでいる局所解剖に基づいた手術手技の工夫をその治療成績とともに手術ビデオで提示、討議いただきたい。

  7. デバイスを活用した新しい甲状腺手術

     エナジーデバイスや術中神経モニタリングなどの新規手術デバイスの導入により、甲状腺手術はどのように変わり、それが合併症防止や手術精度向上に寄与しているのかを討議いただきたい。

  8. 心臓・大血管浸潤悪性腫瘍における心臓血管外科介入手術

     心臓・大血管浸潤悪性腫瘍は根治的手術困難と適応外とされることが多かったが、一方で放射線、化学療法の発達により手術可能となる症例も増えてきた。近年の心臓血管外科領域の進化により悪性腫瘍並存患者への人工心肺使用の影響や血管内治療の併用により安全かつ効率的に悪性腫瘍治療を行う方法、出血合併症に対するレスキュー方法など、今後の適応拡大を含め心臓・大血管浸潤悪性腫瘍における心臓血管外科介入手術につき討議いただきたい。

<パネルディスカッション>(公募・一部指定)

  1. 海外から本邦の外科医療をみつめる

     日本から海外にわたりレジデント、フェローから、現地のnative surgeonsとの競争に打ち勝ちアテンディングとしてキャリアアップをめざしている日本人外科医は一定数存在する。本邦の医療と海外の医療の両方経験していることが彼らの強みである。言語の壁を乗り越え、異なる文化を克服し、保険制度の異なる地でup or outのきびしい環境で活躍されている方の視点から本邦の外科医療、研究環境、教育システムや待遇の差異について討議いただきたい。

  2. 外科医×起業×医工連携

     外科の実臨床におけるニーズや手術における疑問点を解決したいという欲求こそがイノベーションの原点である。既存の企業との協力により新たな医療ソリューションを開発し、外科医自ら起業してイノベーターとして活躍する道もある。また医療機器開発にはファンディング獲得や特許、意匠、商標など知的財産の管理など専門知識も必要となる。これらを克服し起業に成功または医工連携で活躍しておられる先生方の経験や将来展望を討議いただきたい。

  3. カダバー外科トレーニングの現状

     2013年「臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドライン」が策定され、厚生労働補助金事業「実践的な手術手技向上研修事業」として実施団体の公募が行われ献体を使用した外科トレーニングが普及しつつある。複雑化し高難度化する外科手術においてDry labo、Wet laboそしてCadaver Surgical Training(CST)といったシーケンシャルな手術トレーニングシステムの構築は急務であり、また医療安全を求める社会のニーズともマッチする。本セッションではCSTを行っている各施設での現状と課題について討議いただきたい。

  4. Re-do手術:各分野の現状

     術後合併症、戦略的2期手術、second look operationなどRe-do 手術が行われる理由は様々だが正常解剖の破壊、剥離層の消失、癒着、炎症など初回手術にはない高難度要素が存在する。また、保存的加療とのリスクベネフィット比較やRe-do手術を決断するタイミングはエビデンスの他に外科医の豊富な経験値も重要である。これらに対して術前シミュレーション、他科との連携、全身管理などハイリスクを克服するための各分野、各施設の戦略や取り組みについて討議いただきたい。

  5. 移植後de novo発がんに関する諸問題

     臓器移植医療のこれまでの進歩によって、レシピエントの生存期間は延長してきており、術後長期的にレシピントに発生する二次発癌が最近問題となっている。本邦においても、術後の二次発癌についての報告は最近増えてきているが、その対策について十分とは言えない現状である。二次発癌の危険因子としてステロイドやカルシニューリンインヒビターの使用が考えられるが、その詳細なメカニズムについてもわかっていない。また、移植後のスクリーニングに関しても統一的なプログラムはないのが現状である。本セッションでは、各施設の移植後de novo発癌症例の検討から、新たな危険因子やスクリーニング方法について討議いただきたい。

  6. 進行胃癌に対する内視鏡下手術の治療成績

     JLSSG0901試験の長期成績が待たれるなか、進行胃癌に対する内視鏡下手術についての安全性・妥当性については、これまで多くの議論が重ねられてきた。一部の先進施設では積極的な適応拡大が行われており、今後転移リンパ節郭清に対する治療的郭清など、より難易度の高い技術が求められることが予想される。本セッションでは、進行胃癌に対する内視鏡下手術の術中の工夫、トラブルの回避・対処法および治療成績を紹介していただきたい。また、今後の課題となるロボット支援下手術の役割、方向性についても討議いただきたい。

  7. 胃癌に対する内視鏡・腹腔鏡下合同手術の現状と展望

     Laparoscopy Endoscopy Cooperative Surgery(LECS)や内視鏡的胃全層切除術(CLEAN-NET)は、主に胃粘膜下腫瘍に対して内視鏡と腹腔鏡下手術のコラボレーションにより至適な胃切除、縫合閉鎖を行う術式である。近年では、術後残胃の変形の少なさや噴門病変でも噴門側胃切除や胃全摘術が回避できるなどの利点から胃癌にも適応を広げつつある。一方で、腫瘍の大きさ、形態、局在によりその手技の難易度は多岐にわたる。本セッションでは、内視鏡・腹腔鏡下合同手術の適応、新たなる展開について広く演題を募集し、今後の展望について討議いただきたい。

  8. 炎症性腸疾患に対する外科治療介入の見極めとタイミング

     潰瘍性大腸炎、クローン病を代表とする炎症性腸疾患は内科治療に重点が置かれ、外科治療を必要とする症例は限られるため、外科領域では専門性の高い分野として扱われる傾向があった。しかし、患者の数は近年増加の一途を辿り、外科医の観点からも適切な治療ができるよう常に準備する必要がある。本セッションでは外科治療を必要とする炎症性腸疾患患者の病態や治療指標などに焦点を当て討議いただきたい。

  9. 排便機能障害に対する外科治療

     排便機能障害を起こす病態は様々であり、原因や病態に応じて治療方法も異なる。高度な慢性便秘症、直腸脱などにより著しくQOLが損なわれる患者も存在し、時として外科治療が必要となる。しかし、エビデンスに基づく確立された外科治療は多くなく、実臨床では主治医の裁量により行われることが多い。本セッションでは高度排便機能障害に対する病態、手術の適応や術式選択、手術手技について討議いただきたい。

  10. 直腸癌に対する側方郭清の適応

     大腸癌治療ガイドラインにおける側方郭清の適応基準は「腫瘍下縁が腹膜反転部より肛門側にあり、かつ壁深達度がT3以深の症例」とされている。側方郭清により局所制御は得られるが予後延長には必ずしもつながらず、手術時間の延長や術後の機能障害が課題である。また近年得られた知見から特定の症例に対して側方郭清を省略している施設も存在する。各施設における現在の側方郭清の適応および成績を呈示していただき最適な治療について討議いただきたい。

  11. 下部直腸癌術後の機能障害に対する対応

     近年、外科技術や機器の向上に伴い直腸癌手術の肛門温存率は向上している。しかし、術後の排便機能障害は必発でありいまだに十分に満足できるものではない。本セッションでは低位前方切除術や括約筋間直腸切除術における各施設の治療成績を呈示いただき術後機能障害予防に関する手術手技の工夫や機能障害の対処法など根治性と機能温存の両立に向けた取り組みについて討議いただきたい。

  12. 肝細胞癌に対する最新の集学的治療

     肝細胞癌の治療は、腫瘍の個数、大きさ、広がり(病期)と共に肝予備能、合併症の有無などを総合的に判断しその治療方法が選択される。患者の状態によっては一つの治療法だけではなく、集学的治療が必要となる。近年ソラフェニブ、レゴラフェニブ、レンバチニブといった分子標的治療薬の登場により肝細胞癌の集学的治療は進歩し、肝細胞癌の予後改善に貢献している。本セッションでは、各施設における集学的治療の取り組みやその治療成績について討議いただきたい。

  13. 切除不能膵癌に対するConversion surgeryのタイミング

     FOLFIRINOXおよびGemcitabine+nab-Paclitaxel併用療法といった化学療法の出現により、切除不能膵癌と診断された症例でもConversion surgeryが可能となる症例が増加している。しかしながら、Conversion surgeryの切除のタイミングに関しては施設によってさまざまである。本セッションでは,各施設での切除不能膵癌の集学的治療におけるConversion surgeryの治療成績を呈示いただき、切除のタイミングについて討議いただきたい。

  14. 急性胆嚢炎手術における難度評価に基づいた治療成績

     急性胆嚢炎は胆嚢の炎症や線維化、組織癒着により手術難度が大きく変わる。2018年に改定されたTokyo Guidelines 2018(TG18)では、術中所見における局所の炎症の程度や腹腔内因子に関する項目をスコア化することで手術難度を判定することが提唱された。本セッションでは、TG18による難度評価に基づいて行われた急性胆嚢炎手術の各施設における治療成績を提示していただき、その有用性や意義、問題点について討議いただきたい。

  15. 門脈圧亢進症におけるSplanchnic Caput Medusaeと創造的治療戦略

     Splanchnic Caput Medusaeとは、脾腫を顔、門脈側副血行路を蛇髪とみなす新コンセプトで、心拍出量増加、全身血管抵抗減少、動静脈血酸素含量較差狭小化など門脈圧亢進症の病態と密接にリンクする。C型肝炎が制御され、低侵襲的治療の普及した一方で、未だに少なからず巨大脾腫に遭遇する。門脈圧亢進症においては、直達術、シャント術、脾摘・肝移植・IVR・内視鏡的治療・薬物療法など多くの治療モダリティーが存在する。果たして脾腫は放置するのか、治療するのか、いつどのように治療するのが妥当かなど創造的治療戦略について討議いただきたい。

  16. 小児外科領域に対するロボット支援下手術とその先

     小児外科疾患に対するロボット支援下手術は患者の年齢が若く、体のサイズが小さいため適応となりにくい。しかし多関節可動などによる手術技術の向上、昨今のCOVID-19感染症の蔓延などによる遠隔治療の必要性、5Gをはじめとした通信技術の発達、8K映像などの映像技術向上によりロボット支援下手術を小児外科疾患にも発展させる時期に来ている。現在行われている開腹手術・内視鏡下手術の問題点をディスカッションし、ロボット支援下手術の適応拡大について、そして未来の展望について討議いただきたい。

  17. 小児外科疾患のトランジションの今後

     新生児外科疾患に対する手術・治療成績向上により死亡率が著しく改善してきており、15歳以上のトランジション症例が増加している。一方、それらの受け皿となる成人一般内科・一般外科への移行がなかなか進んでいないのも現状である。近年、地方自治体を絡めて移行期医療に対する取り組みは行われてはいるが、医療者・患者双方の理解不足などによりスムーズに移行できず、小児内科医・外科医が診療を継続する症例も多く認める。今回、移行期医療の疑問点や問題点を呈示していただき、今後の移行期医療の改善を討議いただきたい。

  18. COVID-19禍における救急診療・外傷診療

     COVID-19感染症の蔓延で、救急医療の現場が大きな負担を強いられると共に、急性腹症や外傷などの緊急性を有する外科診療にも大きな影響が生じている。COVID-19感染の可能性を常に念頭に置かねばならない救急診療、外傷診療、また陽性者の緊急手術対応について、各施設におけるシステム構築、創意工夫や問題点など、また今後求められることについて討議いただきたい。

  19. 手術可能HER2陽性乳癌の周術期治療方針:PertuzumabやT-DM1の上乗せ効果

     HER2陽性乳癌に対するトラスツズマブの導入は、明らかな予後の改善をもたらした。またペルツズマブやトラスツズマブ・エムタンシン(T-DM1)の開発により、さらなる改善に寄与することが報告された。トラスツズマブやペルツズマブの周術期治療効果は、pCR率および浸潤癌の無病生存期間(IDFS)を改善し、近年では術前化学療法後のnon-pCR症例に対してT-DM1を術後に投与することによりIDFSの改善も報告された。今回、術前ペルツズマブの上乗せ、術後T-DM1の追加投与となる症例選択の議論を中心に、周術期抗HER2治療について討議いただきたい。

  20. オンコプラスティックサージャリー:乳腺外科医が協力できること

     オンコプラスティックサージャリーは「根治性」と「整容性」が両立してこそ、患者満足度が得られる。Breast implant(BI)による乳房再建の保険適応、穿通枝皮弁、脂肪注入術の発展に伴い、近年の乳房再建術はますます多様化している。それに伴い乳癌手術では、乳房部分切除術や乳房全切除術のみならず、乳頭乳輪温存皮下全乳腺切除など再建術に長けた手術操作が求められる。より良い「根治性」と「整容性」を得るために、乳腺外科医が心がける手術について討議いただきたい。

  21. 術前腋窩リンパ節転移陽性例に対する術前化学療法後の腋窩リンパ節手術:センチネルリンパ節生検?腋窩リンパ節郭清?

     センチネルリンパ節生検(SNB)は術前化学療法(neoadjuvant chemotherapy;NAC)を行わない臨床的リンパ節転移陰性乳癌では、正確な腋窩ステージングが可能となり、センチネルリンパ節転移陰性の場合は郭清を省略しても予後に影響しない。NACは腋窩リンパ節に対しても有意な治療効果が確認されており、臨床的腋窩リンパ節転移陽性乳癌がNAC後、臨床的リンパ節転移陰性となることも経験する。術前化学療法後の腋窩リンパ節操作について討議いただきたい。

  22. 早期肺癌に対する治療戦略

     近年では、早期の肺癌で発見されることが多くなってきており、その治療戦略も多様化してきている。小型肺癌に対しては積極的縮小手術に関する臨床試験が行われ、結果が待たれているが、実臨床ではすでに積極的な縮小手術が行われている施設が多くみられている。早期肺癌に対する様々な治療法や手術の工夫や遠隔期の再発、二次性の肺癌に対する治療など様々な観点から討議いただきたい。

<ビデオパネルディスカッション>
(公募・一部指定)

  1. 術中トラブルシューティング 予防と対処

     チーム内の事前ミーティングや十分な手術計画とシミュレーションはトラブル自体を軽減し術中リスクを低下させる。しかし、外科手術には不確定要素が存在し、どんなに綿密に術前準備をしても予期せぬ出血、予想外の病態の進行悪化、解剖の相違など術中に起こる突発的事象において冷静に判断し的確に対応することが外科医には求められる。これまでの術中の突発的事象の経験と対処法について術中トラブルシューティングの視点から討議いただきたい。

  2. 食道癌に対するロボット支援下手術

     食道癌手術の低侵襲化が求められる中、食道癌に対するロボット支援下手術は2018年4月の保険適用により他領域のロボット支援手術とともに急速に普及しつつある。しかしながら、各施設により使用するロボット機種、手術体位、アプローチ法、使用する高性能鉗子およびエネルギーデバイスなどは様々であり、未だ試行錯誤中である。また、従来の内視鏡下食道切除と比較してその有用性は示されていない状況である。3年間の経験に基づき、食道癌に対するロボット支援下手術の長所および短所を示す科学的根拠を各施設から報告いただき、今後の方向性を討議いただきたい。

  3. 肥満手術の実際

     本邦では内科治療抵抗性の高度肥満者に対する外科治療として内視鏡下スリーブ状胃切除術(laparoscopic sleeve gastrectomy:LSG)が2014年に保険収載された。手術症例数は年々増加し, 2019年度には58施設で757例の内視鏡下減量手術が行われている。世界的な肥満人口の増加に伴い、今後施行件数のさらなる増加が予想される。本ビデオシンポジウムでは各施設における内視鏡下減量手術、特にLSGの現状をビデオで提示いただき,手技における問題点および工夫などについて広く討議いただきたい。

  4. 肺癌手術:内視鏡下手術かロボット支援下手術か

     呼吸器外科では、低侵襲なアプローチが試みられるようになり、1990年代中頃より内視鏡下手術が行われるようになった。近年ではロボット支援下手術が導入されるようになり、呼吸器外科でも肺癌、縦隔腫瘍に対するロボット支援下手術が保険適応となった。現在では多くの施設でロボット支援下手術が導入されるようになったが、内鏡視下手術とロボット支援下手術でどのような点で優れているのかを討議いただきたい。

<ワークショップ>(公募・一部指定)

  1. 外科周術期血栓合併症に対する治療方針

     周術期静脈血栓合併症(Venous thromboembolism)は周術期管理における深刻な合併症の一つである。手術中の血管操作や術後血液凝固能の亢進、内視鏡もしくはロボット支援下手術、エナジーデバイスの使用など様々な理由で起こりうると言われる。深部静脈血栓症および続発する肺動脈血栓塞栓症をはじめとし、門脈血栓や左房内血栓など、様々な部位で起こりうる。これら周術期血栓合併症のリスク、治療に関して討議いただきたい。

  2. サルコペニア・フレイル・低栄養:高齢者時代に我々はなにを考えるべきか

     本邦における高齢者の人口は増加傾向であり、高齢者への手術をする機会が増加している。一方でサルコペニア、フレイルが術後短期・長期成績に影響することが報告されており各科における知見が集積されている。しかしこれらは別々の概念であり、低栄養などを加えたそれぞれの因子の臨床応用の方法はいまだ定かではない。今回はこれらの概念における臨床応用の実用例などを呈示いただき、明日の臨床応用を目指した知見や問題点など幅広く討議いただきたい。

  3. 外科治療における感染症への挑戦

     本邦における外科術後感染症は10%以上と報告されており、術後の重度な敗血症も少なくない。術後合併症は患者QOLを損なうのみならず、各疾患の長期予後に影響することが解明されてきている。今回は各科のみならず、各施設における横断的な術後感染症に対する取り組みやその成果を、短期・長期成績から医療経済的な分野も踏まえて幅広く討議いただきたい。

  4. COVID-19禍における地域外科医療提供体制の取り組み

     COVID-19感染症に対応するために「医療提供体制の確保」が非常に重要な課題となっている。一部地方地域では、医療崩壊の危機に瀕している。従来から本邦の医療提供体制は、地域における機能分化・連携が進んでいないこと、勤務医の多忙、診療科や地域による医師の配置不均衡や外科医不足などが問題となっている。このCOVID-19禍で地域外科診療をどう実行しているのか各地域支援病院での取り組み、これからの対策について討議いただきたい。

  5. 腹壁瘢痕ヘルニアのベストプラクテイス

     腹部手術後において一定数起こる腹壁瘢痕ヘルニアは患者QOLを損い、時にはヘルニア嵌頓から腸管壊死に至るケアすべき合併症である。近年、内視鏡下手術やロボット手術など低侵襲手術時代であるが大なり小なり腹壁破壊を伴うアプローチは避けられず、今後高齢化、肥満化、腹部手術既往の増加に伴い外科医として腹壁瘢痕ヘルニアを治療する機会が増えると予想される。腹壁瘢痕ヘルニアの手術もさまざま開発されており前方アプローチ、内視鏡下アプローチ、腹腔内メッシュ法、腹腔外メッシュ、形成外科的手技など多彩である。腹壁瘢痕ヘルニアを予防する各分野の工夫と起きてしまった時の至適治療法を討議いただきたい。

  6. COVID-19禍における肝移植医療

     昨年からのCOVID-19の感染が蔓延している現状での肝移植医療においては、移植患者が免疫抑制状態でのCOVID-19が重症化しやすいことだけでなく、ドナー由来のCOVID-19の伝播が否定できないことから、移植医療実施そのものだけでなく、術後患者における慎重な対応が求められる。また提供施設への出向に関与する医療従事者の感染予防など万全な対策が求められている。本セッションでは、COVID-19禍において安全に移植医療を実施するために各施設で取り組んでいる工夫について討議いただきたい。

  7. 切除不能局所進行食道癌に対する取り組み

     食道癌治療ガイドラインではT4b食道癌に対しては根治化学放射線療法が標準治療とされているが、予後は極めて不良である。近年、外科治療も含めた集学的治療により予後が改善したとの報告もあり、現在JCOG1510が進行中のように、治療が奏効した場合にはconversion surgeryへ移行できる症例も散見される。術式に関しては、たとえT4が解除されなくとも合併切除を行ったり、術前に大動脈ステントグラフトを留置してより安全な手術を行ったりと施設により様々である。本ワークショップではR0手術を目的とした各施設での手技・工夫を提示していただき、切除不能局所進行食道癌に対する外科的介入について討議いただきたい。

  8. 切除不能胃がんに対するconversion surgeryの成績と今後の治療戦略

     Conversion surgeryとは、初診時に切除不能と判断した進行胃癌症例に対して全身化学療法を行い、これが著効し腫瘍を完全切除できる可能性のある症例に対して行われる手術である。化学療法の進歩とともにこうしたconversion surgery症例は増加しているが、手術のタイミング、適応および治療効果についてはコンセンサスが得られていないのが現状である。本セッションでは,胃癌に対するconversion surgeryの各施設における定義や治療法、特に成績と治療戦略について討議いただきたい。

  9. 胃癌治療における周術期の栄養戦略

     近年、術前の栄養状態が治療成績や術後経過に大きな影響を与える事が報告されている。また、欧米の術後早期回復プログラムであるfast track surgery やERAS(Enhanced Recovery After Surgery)の普及により術後早期の経口摂取が推奨され様々な施設で導入されている。胃癌の外科治療においてもサルコペニアの予防など、周術期の栄養状態の改善・維持が重要な課題として認識されているが、現状では周術期の栄養介入についてのエビデンスは少ない。本セッションでは胃癌治療における周術期の至適な栄養戦略について討議いただきたい。

  10. 進行胃癌に対する化学療法の現状と今後の展開

     進行胃癌に対する化学療法はエビデンスに基づいて標準治療として推奨度が決定されてきた。一方、さまざまな患者背景、病態によりガイドラインに沿った治療が困難なケースも少なくない。本セッションでは、条件付き適応も含め免疫チェックポイント阻害薬など選択肢の幅が広がっていくなかで、進行胃癌に対する化学療法に関する国内外の臨床試験の結果とともに実臨床における治療の工夫を紹介していただき、今後の治療展開について幅広く討議いただきたい。

  11. 結腸癌に対する体腔内吻合の適応と問題点

     近年さらなる結腸癌手術における低侵襲化を目指した体腔内吻合が話題となっている。体腔内吻合には創長の短縮や剥離範囲の減少などの利点が期待される。しかし、残便による感染の増加や腫瘍細胞の散布による再発の懸念など明らかになっていない欠点が存在する可能性がある。各施設における体腔内吻合の適応を呈示していただき利点と欠点について討議いただきたい。

  12. 中結腸動脈を責任血管とする進行横行結腸癌に対する至適アプローチ

     横行結腸に存在する進行癌については中結腸動脈周囲のリンパ節が郭清対象となる。しかし、中結腸動静脈の走行には症例によって差異があり、症例数も限られているため手術の定型化はやや困難である。本セッションでは中結腸動脈を責任血管とする進行横行結腸癌に対する至適アプローチについて討議いただきたい。

  13. 直腸癌に対するロボット支援下手術:新規導入施設の現状

     2018年4月に本邦でロボット支援下直腸手術が保険収載され3年が経過した。保険収載後に多くの施設でロボット支援下手術が新規に導入され症例の蓄積がされている。本セッションでは近年ロボット支援下手術を導入した施設における現状について発表していただきロボット支援下手術の円滑な導入の取り組み、明らかになってきた課題について討議いただきたい。

  14. 下部消化管神経内分泌腫瘍の治療方針

     下部消化管神経内分泌腫瘍(NEN)は大腸癌に比べ発生頻度が低いためデータ集積が十分でなく治療方針に対する一定の見解を得られていない。2019年の診療ガイドラインに外科治療方針が記載されているが内視鏡的切除後の追加切除基準、局所切除、リンパ節郭清を伴う腸管切除の要否、リンパ節郭清範囲の決定など実臨床では治療方針に迷うことがある。また、発生頻度の高い直腸NENについては手術侵襲が高く機能温存との両立が重要である。各施設での下部消化管神経内分泌腫瘍に対する治療方針について討議いただきたい。

  15. 急性虫垂炎に対するBest practice:interval appendectomyの適応基準

     従来は緊急手術の適応と考えられていた急性虫垂炎は、現在では、IVRを含めた保存的治療や interval appendectomy など、手術の適応やタイミングが施設により異なる現状にある。外科医の教育の点において開腹手術、腹腔鏡手術それぞれにどんなメリットがあるか?医療経済面でどうか?待機的虫垂切除術導入の影響は?などいろいろ議論することが多いと思われる。成人および小児例を含め、今の best practice は何かを討議いただきたい。

  16. 胆道癌における補助療法の有用性

     胆道癌術後補助療法における大規模ランダム化比較試験としてBILCAP試験、BCAT試験、PRODIGE12/ACCORD18試験の結果が報告されたが,いずれもITT解析で試験群の有効性は認められず胆道癌における術後補助化学療法のエビデンスは確立されていない。一方でリンパ節転移陽性例などに補助療法の有効性を示した報告はあり、補助療法による治療成績の改善も期待される。本セッションでは胆道癌における補助療法の各施設における取り組みや治療成績を呈示していただき、現時点における位置づけと意義について討議いただきたい。

  17. 膵癌切除例における補助療法導入に配慮した周術期栄養管理

     膵癌切除例における低栄養状態は術後補助療法の導入に影響を与える可能性があり、栄養状態の改善は術後治療成績の向上に重要と思われる。そこで各施設における周術期栄養状態の評価法や栄養管理の工夫を提示していただき、今後の膵癌切除例における周術期栄養管理の方向性を討議いただきたい。

  18. 膵切除における早期ドレーン抜去導入後の治療成績

     いくつかの前向き試験により早期ドレーン抜去によって膵液瘻発生率を減少させることが報告され、ドレーン早期抜去を行っている施設は多い。しかしドレーン抜去後に膵液瘻や腹腔内膿瘍を引き起こし穿刺ドレナージが必要となる症例を経験する。本セッションでは各施設における膵切除後のドレーン抜去の判断基準や治療成績を提示していただき、ドレーン抜去における問題点に関して討議いただきたい。

  19. LPEC手術の適応拡大について

     昨今、小児鼠径部ヘルニアに対してLPEC手術は標準術式の一つであり、全国の施設で取り入れられている。またLPEC手術の簡便性や汎用性を利用して、停留精巣手術時に鞘状突起の閉鎖に対してLPEC手術を併用することや、成人鼠蹊部ヘルニア症例に対してLPEC手術を行うなど、適応疾患や適応年齢について拡大している。今回、LPEC手術の適応拡大について可能性と問題点について討議いただきたい。

  20. 甲状腺乳頭癌N1症例の治療

     3cmを超える転移リンパ節を有するN1症例は高リスク乳頭癌に分類され、甲状腺全摘後にI-131アジュバント治療が実施される。一方、3cm以下のN1症例は中リスクに分類され、必ずしも全摘術は実施されず、葉切除+D2郭清の方針を選択する施設もある。N1乳頭癌に対する各施設の治療方針と治療成績を討議いただきたい。

  21. 甲状腺外科における医療安全と危機管理

     甲状腺手術の後出血は初期対応を誤ると深刻な事態を招く重大な合併症である。後出血を起こさない手術の工夫や後出血を早期に発見する方法について、各施設で行っている工夫を討議いただきたい。

  22. Acute Care Surgeryにおける開胸開腹手術 vs 内視鏡下手術

     Acute care surgery(ACS)において、外傷による緊急手術ではまだまだ開胸開腹手術が主流といえるが、上部消化管穿孔や急性虫垂炎などの内因性疾患に関しては、施設によっては内視鏡下手術を第1選択としているところもある。生理学的破綻からの速やかな回復を損なうことなく低侵襲治療を行えれば理想と考えられるが、チャレンジングな治療においては適応と限界について議論の余地がある。開胸開腹手術と内視鏡下手術について、様々な施設での経験を踏まえて、それぞれのメリットとデメリットを討議いただきたい。

  23. 遺伝性乳癌診療の実際:HBOC

     遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)への関心が高まりつつある。2020年度の診療報酬改定では、予防的乳房切除および卵巣切除が保険適応となり、未発症部位の切除が許容されたのである。しかし、いざ施行となると、乳腺領域においては予防切除が可能となる施設基準のハードルが高く、限られた施設でしか施行できないのが現状である。保険適応から1年半。予防切除の現状と今後の対応について討議いただきたい。

  24. 進行直腸癌に対する集学的治療

     本邦における進行下部直腸癌に対する標準治療は手術および術後補助化学療法であるが、欧米における標準治療は術前放射線化学療法、手術、補助化学療法である。近年、直腸癌に対する周術期治療は術前放射線化学療法のみならず、術前放射線化学療法と全身化学療法を組み合わせるtotal neoadjuvant therapy (TNT) やそれに続く watch & wait など多岐に渡っておりその適応は議論のある所である。本セッションでは最新の知見をもとに各施設における進行下部直腸癌に対する周術期の集学的治療に関して討議していただきたい。

<ビデオワークショップ>(公募・一部指定)

  1. 食道癌に対する内視鏡下手術の技術取得と向上

     食道癌に対する根治手術は消化器癌手術の中で最も侵襲の高い手技の一つであり、卓越した技術と工夫が必要である。さらに、内視鏡下手術の普及とともにその技術はより高度なものとなり、技術取得には経験と時間が必須となっている。本ワークショップでは食道癌内視鏡下手術の指導者を招き、現在内視鏡下手術の技術取得に切磋琢磨している食道外科医に自身の技術を呈示していただき、聴衆との討論を通じて技術の取得と向上について討議いただきたい。

  2. 右側結腸癌に対する至適リンパ節郭清術

     大腸癌取扱い規約に則った進行癌に対するリンパ節郭清はD3である。しかし、右側結腸は血管の走行が複雑であり施設によって中枢側の郭清手技に差異があるのが現状である。それぞれの施設における進行右側結腸癌に対するリンパ節郭清手技と成績を示し至適リンパ節郭清術について討議いただきたい。

  3. 腸閉塞に対する内視鏡下手術の治療戦略

     近年まで腸閉塞症に対する内視鏡下手術は困難とされ、症例は限定されてきた経緯がある。しかし画像診断や内視鏡下手術手技の向上、適切な術前処置、また適応を見極めることで内視鏡下で完遂可能な症例も増えてきている。このセッションでは腸閉塞症の内視鏡下手術における、各々の施設での治療戦略について討議いただきたい。

  4. 内視鏡下・ロボット支援下膵頭十二指腸切除における手術手技の工夫

     2020年にリンパ節郭清を伴う内視鏡下・ロボット支援下膵頭十二指腸切除が保険収載され、膵臓領域における内視鏡外科手術のさらなる普及が期待される。しかし切除、再建ともに複雑な操作を必要とし、なかでも上腸間膜動脈へのアプローチの難度は高く様々な工夫が報告されている。本セッションでは、各施設で行われている内視鏡下・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術における切除や再建の工夫とその治療成績を討議いただきたい。

<ディベート>(公募・一部指定)

  1. 噴門側胃切除に対する最適な再建法 ―食道残胃吻合 vs 食道空腸吻合―
  2. 左側大腸癌での左結腸動脈温存 vs 非温存
  3. 大腸癌肝転移に対する根治的切除術後症例に対して補助化学療法を行うか否か?
  4. 直腸肛門奇形術後の排泄管理〜私はこうやって管理している〜
  5. 小児便秘症例に対するアプローチ:小児科・小児外科それぞれの立場から
  6. 肺癌手術 内視鏡下手術か vs ロボット支援下手術か
  7. III期肺癌に対する治療戦略 手術を含める vs 含めない

<ディベート>(指定)

  1. 化学療法に奏功した局所進行切除不能膵癌 化学療法継続 vs Conversion surgery
  2. 膵体尾部癌 開腹 VS 内視鏡下手術

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