第83回日本臨床外科学会総会

ご挨拶

会長:土田明彦
  • 第83回日本臨床外科学会総会開催に
    当たって

  • 会長:土田明彦
  • 会長 土田 明彦
    (東京医科大学 消化器・小児外科学分野)

この度、2021年11月18日(木)~20日(土)に第83回日本臨床外科学会総会を京王プラザホテルにて開催させていただくこととなりました。この歴史と伝統ある本総会を主催することは、この上なく光栄で名誉なことであり、会員の皆様に謹んで感謝申し上げます。日本臨床外科学会は、当教室において牧野惟義教授、木村幸三郎教授、小栁泰久教授、青木達哉教授と歴代の教授が総会会長を務めてきた縁深い学会です。常に実臨床と時代の先端を考えながら発展してきた学会であり、研修医の発表の登竜門としての役割も果たしてきました。学会独自の専門医制度は設けていませんが、一般外科・消化器外科を中心に呼吸器・甲状腺・循環器・乳腺・救急など多岐にわたり、診療関係以外にも研修医制度・保険診療・働き方改革・地域医療など包括的な内容にも取り組んできました。日本における手術成績、薬物療法、診断は世界のトップレベルであると思われます。外科全般の専門的な知識が一度に習得できる非常に魅力的な学術集会であり、参加者も例年5,000人以上と大変多いのが特徴です。

昨年より、COVID-19の感染により世界の日常が大きく変化する中、最近では変異株の流行によりさらなる感染対策が求められています。このため、本年度の多くの学術集会が中止や延期、Web開催などと混乱している状況ですが、10月1日現在、感染の第5波は収束に向かい、緊急事態宣言も全国的に解除されました。日本が誇る繊細な解剖学的構造に基づいた手術、高度な診断技術、各種ガイドライン、確立された教育制度などを討論するには絶好の機会です。さらに、COVID-19の感染による新しい生活様式での医療や本学会のさらなる地位向上に向けた様々な企画を設けました。残念ながら海外のエキスパートの招聘には難しい問題を抱えておりますので、日本のエキスパートを交えたディスカッションの中で、修練施設の指導医のみならず地域医療を担う外科医や次世代を担う若手外科医にとっても、実臨床に役立つ意義深い内容を得ることができるよう準備しました。

本総会のテーマを「イノベーションの向こう 次世代医療を考える」としました。日本の高度技術を世界に示す場とするのみでなく、内視鏡下手術やロボット支援下手術などのより高度な手術・AI・Imaging Technology・進化した手術デバイスを用いた最新の手術などを呈示していただき、次世代医療について活発な議論を展開していただきたいと存じます。会員の皆様のご参加を心よりお願い申し上げます。

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