会長挨拶
第74回国立病院総合医学会にむけて(2020年7月改訂)
会 長中島孝 (国立病院機構 新潟病院 院長) |
副会長大平徹郎 (国立病院機構 西新潟中央病院 院長) |
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副会長下村登規夫 (国立病院機構 さいがた医療センター 院長) |
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副会長新木一弘 (国立病院機構 東京医療センター 院長) |
第74回国立病院総合医学会は、NHO関東信越グループでお世話することとなり、国立病院機構新潟病院(柏崎市)、西新潟中央病院(新潟市)、さいがた医療センター(上越市)、東京医療センター(東京都)が中心となり準備を進めております。当初、2020年10月16日(金)~17日(土)の2日間、新潟市の朱鷺メッセ及びホテル日航新潟等にて開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を踏まえて、慎重に検討いたしました。今回、朱鷺メッセ(新潟)での開催を断念し、WEB形式で開催することに国立病院総合医学会運営委員会で決定し、同時に関連部局などの了承を得ました。それに伴って、ネットワークシステムの負荷に配慮し会期を2020年10月17日(土)~11月14日(土)の4週間としました。今回、皆様から新潟に来ていただけなくなったことは大変残念ですが、多数の参加者が遠隔であっても学会に集える様に、プログラムを再編成して開催します。
当初の計画通り、テーマとして「先進的イノベーションと支える医療の融合 求められる国立医療の構築~2020 ときを越えて~」を掲げ開催いたします。抗体/核酸医薬、 遺伝子導入/編集、幹細胞治療等を代表とする医薬品・再生医療等製品のイノベーション、人工臓器、手術/サイボーグ型ロボット、最新の診断機器など様々な医療機器のイノベーションが進み、今まで治癒不能な患者に対しても革新的治療法を使った保険診療がはじまっています。私達はその臨床研究にも加わり、イノベーションを社会に実装する努力をおこなう一方で、疾患の種類、重症度、障害の程度、年齢に係わらず患者さんを支えていく医療の工夫をおこなっています。地域医療における5疾病・5事業に貢献すると同時に、難病や障がい児(者)に対するセーフティネット医療も行い、国民一人一人のライフコースにおいてその目線で、患者個人の報告するアウトカム(Patient reported outcome, PRO)の向上を目指しています。この学会で、さらに、全国の多専門職種が活発に情報交換を行い学び、安定した保健医療の継続のためにリハビリテーション医療、災害医療、BCP対策、医療安全、医療情報、個人情報保護、働き方改革、在宅医療、緩和ケア等も含め、お互いに議論し切磋琢磨して深めたく思っています。
特別講演1として内閣府のSociety5.0の唱道者として活躍されている山海嘉之先生(筑波大学)に最新テクノロージーと人間社会について、医療用のHybrid Assistive Limb(HAL)の話も交えてご講演を御願いしました。 さらに、現在の最重点課題である新型コロナウイルスのパンデミックに対応した特別シンポジウム「COVID-19を越えその後(さき)へ」を初日の2020年10月17日(土曜日)に企画して、COVID-19で求められる国立医療 〜その検証と構築について、検疫、地域保健、感染対策、診断、治療、治療薬開発、セーフティ医療での対策などすべての側面から議論をおこないます。
本学会に向け既にご準備頂いております講演者の皆様、演題の応募をいただきました皆様をはじめ、学会運営に携わって頂いた関係者の皆様には、この度の開催形式の変更でご心配とご迷惑をおかけすることとなり、誠に申し訳ございません。心機一転、参加者の皆様が充実した学会として評価頂けるようなWEB開催となるよう全力を尽くす所存ですので、引き続きの御協力、御支援を宜しく御願い申し上げます。