【事務局】

市立吹田市民病院
〒564-8567 吹田市岸部新町5番7号

【運営事務局】

日本コンベンションサービス
株式会社 関西支社
〒541-0042 大阪市中央区今橋4-4-7
京阪神淀屋橋ビル2階
TEL:06-6221-5933
E-mail:
58jssmn[あ]convention[ど]co[ど]jp([あ] を @ に,[ど] を . に変えてください。)

日本外科代謝栄養学会第58回学術集会

会長挨拶

会長:帖佐 悦男

日本外科代謝栄養学会第58回学術集会
会長 矢野 雅彦
市立吹田市民病院 理事長/大阪国際がんセンター 顧問

このたび、日本外科代謝栄養学会第58回学術集会を開催させていただきます矢野雅彦でございます。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、本学術集会の会期は当初の2021年7月下旬から2021年10月7日(木)から9日(土)に延期いたしました。また学術集会会場として予定しておりました大阪国際会議場が、国の大規模ワクチン接種会場として延長使用されることになったため、急遽、会場を神戸国際会議場に変更させていただきました。会員の皆様には大変なご不便とご迷惑をおかけしますが、どうぞご理解いただきますようお願い申し上げます。

さて、過去57回開催された学術集会の中で大学以外の施設の者が会長を務めさせていただくのは、第22回の大阪基礎医学研究奨励会の藤井節郎先生に次いで私が二人目になります。さらに一般病院で開催させていただくのは初めてのことであり、市立吹田市民病院と大阪国際がんセンターにとりましては誠に光栄のことと存じます。これも役員の先生方をはじめ会員の皆様のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。一般病院ならではの、より患者に近い視点からの課題を組み込んだ学術集会にしたいと考えています。

私は昭和56年に大阪大学を卒業し、神前五郎教授(第19回本学会会長)の率いる大阪大学第2外科に入局しました。その後、森武貞教授(第29回会長)の時に生化学研究室に配属され、当時研究室チーフであった小川嘉誉先生(現、多根総合病院理事長)から外科代謝栄養学研究の手ほどきを受けました。門田守人教授(第42回会長)の時代には、同研究室のチーフとしておもに手術侵襲や栄養投与が生物時計に及ぼす影響に関する研究を行いました。大阪国際がんセンターに赴任してからは、土岐祐一郎教授(第55回会長、現本学会理事長)のご指導をいただきながら癌治療とシンバイオティクスの研究に従事して参りました。

今回の学術集会のテーマは『患者の視点に立った外科代謝栄養学~理論と実践の往還~』といたしました。癌の手術においては、高齢化の影響で併存疾患を有する患者を手術する機会が増えています。また、進行癌に対しては集学的治療が標準治療となり、患者は手術のみならず化学療法や放射線治療を連続して受けることが一般的となってきました。すなわちハイリスク患者に高侵襲の治療が日常的に行われるようになっており、外科代謝栄養学の果たすべき役割はますます大きくなってきているといえます。

外科代謝栄養学は、外科領域の学問の中では各論ではなく総論に相当します。総論は、ややもすると理論が先行しがちで、直ちに実践に応用しにくい傾向があります。これまで基礎研究や動物実験において、多数の魅力的な理論が登場してきましたが、臨床的に日の目をみなかった例は少なくありません。基礎研究で得られた仮説を臨床で検証する。検証できない時はその原因がどこにあるかを再び基礎研究に戻って解明し、再度臨床の現場で試す。あるいは、実践の中で有効であると知られている治療をどう理論づけするか。このような理論と実践の行き来(往還)が、外科代謝栄養学の成果を患者に還元するために重要ではないかと考え、このテーマにいたしました。

開催形式につきましては、新型コロナウイルス感染状況を鑑みハイブリッド形式といたしました。発表内容は後日オンデマンドでの配信も予定しております。皆様のおかげをもちまして141題の演題応募をいただきました。いずれも優秀な演題ばかりですので、魅力あるセッションになるものと期待しております。現地参加可能な方は現地でface to faceの熱い討論を、またウェブ参加される方も、活発なディスカッションを通して学会を盛り上げていただきたいと思います。皆様のご支援とご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

page top