会長挨拶
第57回日本臨床腎移植学会 会長 武田朝美 (日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 腎臓内科) |
第57回日本臨床腎移植学会を2024年2月14日(水曜日)から16日(金曜日)の3日間、名古屋コンベンションホールで開催させていただきます、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院腎臓内科の武田朝美です。
1969年の第1回腎移植臨床検討会から腎移植医により引き継がれてきた本会を腎臓内科医として開催する機会を与えていただいたのは大変光栄です。開催にご尽力いただいている関係者の皆さま、参加いただく皆さまに深く感謝いたします。
私は1984年に名古屋市立大学医学部を卒業し内科研修医となって1年目の1985年1月に仙台市秋保温泉での第18回腎移植臨床検討会に参加しました。全国規模の研究会で初めての演題発表(症例報告)を行い、これが私の腎移植との出会いであり腎臓内科医としてのスタートとなりました。その後名古屋第二赤十字病院(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院に名称変更)で35年以上腎移植に関わってくることができ、当院での最後の仕事として本会長をさせていただくのは感慨深い思いでいっぱいです。
本会のテーマは『やさしい腎移植』といたしました。腎移植は小児からお年寄りにいたるまで透析療法に比較して圧倒的にQOLが向上する医療であり、医療者側も外科医だけでは成り立たず、腎臓内科医・小児科医・移植コーディネーター・看護師・臨床工学士・ソーシャルワーカなど全ての人が支え合って行う医療でもあります。そのため、患者さんご家族だけでなく、腎移植医療に携わる全ての人たちに対して『やさしい腎移植』が大切だと思っています。ポスターには腎移植に関与する多種医療関係者と患者さんやご家族が手をつないで輪になって、皆でより良い環境で腎移植をすすめていく思いをこめました。
コロナ禍が落ち着いてきている現状であり本会は現地開催を目指して、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院腎臓病総合医療センターを中心とした当地域の腎移植グループが協力して準備をすすめてまいります。腎移植医療に携わっている全ての方々に是非名古屋に参集いただいて対面での交流を深めて情報交換をいただくとともに、腎疾患や移植医療にこれから触れる若い世代に良い経験や出会いの場を提供できれば幸いです。
皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております。
2023年3月