第37回日本小児臨床アレルギー学会 会長 増田 敬 同愛記念病院小児アレルギーセンター/和洋女子大学 |
第37回日本小児臨床アレルギー学会を主催させていただくにあたり、謹んでごあいさつ申し上げます。
今回のテーマは「アレルギーマーチ発祥の地から希望の道をつなごう
~難治アレルギーの患者さんに学んだこと~」としました。
我が恩師、故馬場實先生は、今から50年ほど前に時間、臓器を異にして次から次へさまざまな現象が出現することに気づき『アレルギーマーチ』の概念を提唱しました。今では世界中で認知されアレルギーマーチの発症予防や進行阻止が重要な課題となっています。
馬場先生は著書の中で「多くの患者さんとの出会いからその数ほどの宿題を与えられたが、それぞれの回答のヒントを提供してくれたのもたくさんの患者さんであり、アレルギーマーチの考え方もその一つだった。」と記述されています。すなわち、たくさんの患者さんに学んだ結果が『アレルギーマーチ』の考え方につながったのです。
悪夢のような2020年が明けましたが、COVID-19は新たな展開を迎えています。2021年になれば収束すると期待していましたが、そうはいかない状況です。個人的には with coronaのステージに進んでいるような印象です。
学術集会の運営もCOVID-19に振り回された格好です。当初は2021年5月にハイブリッド形式も考慮しました。しかしながら、予算を考慮しweb配信することを決断いたしました。基本的には2020年開催スケジュールをスライドさせます。一般演題は再募集したこともあり、2年分で160以上の登録がありました。このような時期に登録していただき大変感謝しております。企画プログラムは中止せざるを得ないものもありますが、大半の企業様には協力を頂くことができました。
運営方法はWEB開催ですが、共催プログラムは一部ライブ配信を予定しております。
慣れない方式で発表者、参加者、関係する多くの皆様には多大な負担をお掛けします。
多くの皆様の参加で学術集会の成功を勝ち取りたいと思います。
何卒、よろしくお願い申し上げます。