第33回近畿内視鏡外科研究会

第33回近畿内視鏡外科研究会 会期:2020年9月26日(土) 会場:千里ライフサイエンスセンター 当番世話人:大平雅一(大阪市立大学大学院 医学研究科 消化器外科学 乳腺・内分泌外科学)

当番世話人あいさつ

会長:大平 雅一 第33回近畿内視鏡外科研究会 当番世話人
教授 大平 雅一
(大阪市立大学大学院 医学研究科 消化器外科学 乳腺・内分泌外科学)

このたび、第33回近畿内視鏡外科研究会を2020年9月26日に千里ライフサイエンスセンターにおいて開催させて頂くことになりました。教室で本研究会の当番世話人を務めさせて頂きますのは、2008年に第21回研究会を、前任の平川弘聖先生が担当されて以来12年ぶりとなります。この歴史と伝統のある本研究会をお世話させて頂くことは、教室にとりましても大変名誉なことであり、このような機会を与えて頂きました代表世話人の土岐祐一郎先生ならびに前代表世話人の森 正樹先生をはじめ、本研究会世話人の皆様方に厚く御礼を申し上げます。

さて、ここ十数年間の内視鏡外科手術の普及には目を見張るものがあります。胃癌におきましては、一時は早期癌しか対象とならなかった本手術が、様々な臨床試験を経て、一部の進行癌にも行われるようになり、また大腸癌においては全症例の80%以上が腹腔鏡手術で行われるようになりました。また、肝胆膵領域においても腹腔鏡下手術の適応が拡がってきております。

また、ダヴィンチをはじめとするロボット手術は、かなりのスピードで普及しており、泌尿器科、婦人科領域をはじめ消化器外科領域でも胸部食道癌、直腸癌、胃癌など保険収載が可能となったこともあって、手術症例数は右上がりに増加しています。いずれの手術もその拡大視効果と手術機器の著しい進歩によって、より繊細な手術が行われるようになってきております。さらに将来的には遠隔操作による内視鏡手術やロボット手術が可能となり、地域医療にも貢献できるようになるのではと期待しております。

しかしながら、手術適応や適応となる疾患の広がりだけを求めていては、手術治療にとって最も大切な「より安全な、より確実な」治療がなおざりになる危険性があります。今回研究会のテーマを「内視鏡外科の新世界を切り拓く」とさせていただきましたが、決して新しい手技や技術を求めるだけでなく、常に患者さんにとってベストの治療を切り拓いていただけるような内視鏡外科治療を目指して欲しいという気持ちを込めたつもりです。

研究会の会期は1日しかありませんが、その中で、できるだけ若手の先生の教育になるセミナーや主題を組む予定ですので、研修医や専攻医の先生方には奮ってご参加いただきますようお願い申し上げます。

なお、2020年は世界内視鏡外科学会が9月9日~12日に横浜で開催され、日本内視鏡外科学会も同時期に開催となります。したがって本研究会との間隔がわずか2週間しかありませんが、本会に負けないよう何卒ふるっての演題のご応募、ならびに研究会へご参加いただけますようよろしくお願い申し上げます。

2019年10月吉日

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