第31回日本外来小児科学会年次集会
会頭 稲光 毅
(いなみつこどもクリニック)
第31回日本外来小児科学会年次集会の会頭を務めます福岡市の稲光毅です。
第30回年次集会は、幸道直樹会頭のご英断により1年延期する形で、コロナ禍の困難な状況の中、京都にて成功裡に開催されました。幸道会頭始め実行委員、会の運営に携わられた皆様には心から敬意を表する次第です。
さて、第31回年次集会を福岡国際会議場、福岡サンパレスホテルにおいて2022年8月27日(土)、8月28日(日)に開催します。今のペースでワクチン接種が進めば、2022年にはほぼ以前と同様の生活・活動が可能になっていると期待しています。第31回年次集会は例年と同規模の開催を前提に準備を進めています。
テーマは、「Community Pediatricsの実践を目指して -クリニックで、地域で、健やかな育ちを支える-」としました。日本では「地域総合小児医療」がcommunity pediatricsとほぼ同義で使われています。外来診療の重きを、疾病の診療から健康な子どもの育ち・子育てを支える診療に移していくこと、さらには保健所等との連携により「クリニックを受診する子ども」の枠を超え、地域のすべての子どもの心身の健康増進に貢献、寄与する小児科を目指すことをテーマに込めています。
コロナ禍は、皮肉なことに感染症の減少による受診患者の減少という深刻な影響を外来小児科にもたらしました。Community pediatricsは、ポストコロナに外来小児科が活躍すべき領域とも言えます。自院でもやれる、やってみたくなる情報を共有する会にしたいと考えています。もう1つ、外来小児科学会の大きな特徴として、メディカルスタッフの参加があります。「メディカルスタッフとともにクリニックを創る」を念頭に、外来小児科学会の継続性としてワークショップ、オープンクリニックネットワーク、院内報、コメディカルミーティング、こどもどこなどを企画します。
春季カンファレンスは九州外来小児科学研究会の沖縄県の世話人、および2022年の園・学校保健勉強会を担当する茂木恒俊さんにご協力いただき、2022年3月20日に沖縄県(沖縄青年会館:那覇市)で開催することとなりました。「外来小児科 多様性の進化と深化 ~沖縄からのメッセージ~」をテーマとし沖縄での幅広い取り組みを紹介する予定としています。
1日も早くコロナ禍が終息し、2022年の年次集会では皆様と直接にお会いし、旧交を温め合う機会になると信じています。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
2021年8月22日