第112回日本消化器病学会総会

会長挨拶

会長 中本 安成
第112回日本消化器病学会総会
会長 中本 安成
福井大学学術研究院医学系部門 内科学(2)分野 教授

第112回日本消化器病学会総会を2026年4月16日(木)~18日(土)の3日間、福井駅-金沢駅に隣接した会場で2都市開催させていただきます。日本消化器病学会は1898年に創立され、翌年に第1回総会が開催されて以来、多くの先駆者たちのご努力に依りまして我が国でも最高水準かつ最大規模の学術集会として発展を遂げて参りました。このような伝統ある本学会の第112回総会会長を拝命し大変光栄に存じております。医学部の歴史が比較的浅い福井大学としての開催は勿論初めてでございますが、北陸支部におきましても2019年(令和元年)に恩師の金沢大学・金子周一教授が初めて第105回総会を主宰されてから2度目となり、教室員共々、身の引き締まる思いで準備を進めております。

本総会のメインテーマは、「次世代型消化器病学を探る」と致しました。我が国の消化器病学は上部・下部消化管、肝臓、胆膵分野ともに飛躍的な発展を遂げてきており、自らが医師として歩み始めた37年前と比較すると隔世の感がございます。さらに進行中の第4次産業革命の目まぐるしい変化と相まって、消化器病学全体が加速度的な進化の過程に差し掛かっているように感じております。そこで、長い歴史の中で先人によって蓄積された膨大な経験と知識に基盤を置いて、現状の理解を深め今後を見据える機会となれば幸いと存じております。

本総会では、特別系講演に加えて、特別企画「世相を斬る消化器病リサーチ」として国際的に高く評価された我が国の最新研究の中で会員の先生方の注目を集めた話題を取り上げます。主題セッションはシンポジウム16題、パネルディスカッション21題、ワークショップ13題の消化器全体にわたる合計50題を企画いたしました。この時期に2026年度に向けた改訂が進行中のガイドライン・セッション10題をパネルディスカッションの一部として構成いたしました。国際セッションは“炎症と発がん(Inflammation / Carcinogenesis)”に関してAsian Pacific Topic ConferenceやJSGE-UEG Sessionと協同して開催いたします。本学会の役員・評議員の先生方、プログラム委員の先生方に多大なるご支援をいただきましたことに、この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。

また、今回は現地参加される先生方と学会運営の利便性を向上する目的で、北陸新幹線が結ぶ2つの駅前とLIVE同時配信を併用する学会形態とさせて頂きました。新幹線内でもご視聴いただくことができ、両駅間には小松空港、加賀温泉駅、芦原温泉駅などもございます。さらに現地・Web参加を問わずオンデマンド配信もご活用いただけます。ぜひ多くの先生方にご参加をいただき、皆様に有意義な3日間をお過ごしいただけますよう祈念いたしております。

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